神戸電鉄粟生線は、ここ10年以上、利用者減による存続問題を抱えている。車社会の広がり、ニュータウンの老齢化、さらには高速道路発展による競合バスの登場など、複合的な要素が重なってのものだが、政令指定都市神戸へ乗り入れ、周辺の沿線人口も十分な路線で存続問題が起きるのは異例のことである。 粟生(あお)線の主要駅である小野駅の時刻表である(写真1)。粟生とはJR加古川線、北条鉄道の結点。小野から2駅で粟生線の終点だが、昼から夕方にかけては1時間に1本。加古川線、北条鉄道とも1時間に1本の運行で、すべての路線が接続できるダイヤが組まれているが、それにしても寂しい時刻表だ。神戸市内へ向かう電車も昼間は1時間に1本しかない。 〈1〉小野駅の時刻表 粟生線は戦前に三木電気鉄道が敷設した。名前の通り、神戸と三木を結んだが、戦後に現在の神戸電鉄と合併し、戦後7年を経た1952年に粟生まで全通した。その後、世は
![神戸電鉄粟生線 安くて座れる高速道走る路線バスに押され存続問題抱える - ニッカン鉄道倶楽部 - 釣り・趣味・旅コラム : 日刊スポーツ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/73e236316c5b68708568d483f30ab35ff8d72cb5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.nikkansports.com%2Fleisure%2Fcolumn%2Frailwayclub%2Fnews%2Fimg%2F202108170000430-w500_0.jpg)