長雨の季節である。思いかけず雨に降られて、傘が無くて往生した経験は誰にでもあるだろう。そんなとき、少しでも雨に濡れないで済むように走る人は多いが、それは本当に意味のあることだろうか。走ると雨に濡れる総時間は確かに短くなるだろうが、単位時間あたりに濡れる量は増える気がする。結局、走ることは得なのか、損なのか。 どんなことでも研究している人はいるもので、こうした素朴な疑問もモデル化されて解析され回答が用意されている。 "An Optimal Speed for Traversing a Constant Rain", by S. A. Stern, in American Journal of Physics, vol. 51, no.9 (Sep. 1983) "Is It Really Worth Running in the Rain?", by Alessandro De Angeli