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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (137)

  • MonsterTV事件の怪 - 池田信夫 blog

    SKネットから発売されていた地デジチューナーユニット、「MonsterTV HDUS」が突然、出荷停止になった。SK社のウェブサイトにある7月30日付のニュースリリースには、「ソフトウェアを故意的に改ざんすると、来持ち合わせている機能が正常に動作しない」ために出荷停止すると発表されているが、ユーザーによる改造の責任をメーカーが負ういわれはない。関係者によると、SK社は30日にB-CAS社から呼び出しを受け、即日、出荷を停止したという。 Wikiに情報が集められているが、問題は要するにHDUSのドライバを改造すると、B-CASのコピー制御信号を無視してコピー自由になるということだ。これはFriioと同じく違法行為ではなく、ARIBの決めた私的な規格に違反するだけだ。ましてSK社はコピー制御を守っているのだから、出荷停止する理由はない。B-CAS社が「HDUSを出荷停止しないとB-CASカ

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    Desperado 2008/08/05
  • 「みのもんた」になった舛添要一氏 - 池田信夫 blog

    厚労省が「日雇い派遣の禁止」を御用学者の「有識者研究会」で決めた。この問題が急展開したのは、秋葉原の大量殺人事件のあとの舛添厚労相の発言がきっかけだ。彼はかつて「最大の敵はみのもんただ」とポピュリズムを批判し、貸金業規制の強化を批判していた。ところが今回は、自分が「みのもんた」になってしまったわけだ。年金の公約違反や後期高齢者医療をめぐる失態などで追い込まれ、秋葉原事件を利用して若者の人気取りをねらったのだろう。 今週の週刊ダイヤモンドも指摘するように、日雇い派遣の禁止は、かろうじて残っていた短期労働者の雇用チャネルを断ち切り、彼らの雇用をさらに不安定にするだろう。企業側でも、引越しのようなスポット雇用の多い業種では3割が廃業するだろうという。さらに貸金業法と同じように、違法派遣や二重派遣などの「闇」も拡大するだろう。 舛添氏は、日雇い派遣を禁止したら、企業が彼らを正社員にするとでも思

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    Desperado 2008/07/29
    もはや存在意義のない審議会を批判した方がいいのではないか。
  • 後藤田正純「消費者庁長官」なんていらない - 池田信夫 blog

    政界筋によると、福田内閣の改造で、目玉の「消費者庁」の長官(あるいは消費者問題担当相)に後藤田正純氏が有力視されているそうだ。彼は自民党の消費者問題調査会の事務局長だから、党内的にはありえない人事ではないようだが、「官製不況」を生んだ3Kの一つ、貸金業法をつくった疫病神が入閣とは、とんだブラック・ユーモアだ。 貸金業法の影響で特に目立つのが、闇金融の増加である。週刊ダイヤモンドによれば、貸金業大手7社の貸出残高は、この2年で2兆円近く減少し、全国信用情報センター連合会に加盟する「合法的」な貸金業者は約2000社から1500社に減った。その分が闇金に転じ、警察庁の摘発件数は2007年には前年の50%増になった。闇金の多くは山口組の資金源になっており、一時は暴対法による集中取り締りで激減したが、上限金利規制でふたたび活況を呈してきたわけだ。後藤田氏の入閣をもっとも喜ぶのは山口組だろう。 サ

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    Desperado 2008/07/23
  • 加藤紘一氏の終焉 - 池田信夫 blog

    加藤紘一氏が保守流の「宏池会」の領袖として、森喜朗氏の次の首相と自他ともに認めていたころ、宏池会の政策勉強会にまねかれたことがある。総務省の電気通信事業部長のA氏が「ドミナント規制」を主張したのに対して、私が「裁量的な規制より線路敷設権や電波の開放が先だ」と批判した。 そのとき加藤氏は「その話は竹島さん(内政審議室長)のところでやってるはずだけど、進んでるんですか」と、やんわり私の主張に軍配を上げた。さすがに総裁候補というのは質的なことを理解しているものだと思って敬服した記憶がある。そのあとの「加藤の乱」さえなければ、日政治も経世会中心の利権政治から少しは合理主義に変わっていたかも・・・と惜しんだこともある。 ところが最近の加藤氏は、どうしたのだろうか。北朝鮮の拉致被害者を「北朝鮮に返すべきだった」と発言して批判を浴びたと思ったら、TBSの「時事放談」で内閣改造に関連して「経済

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    Desperado 2008/07/13
    今は耄碌しちゃったからこんな発言が出てくるわけで、全盛期に首相になっていたらどうなったかは分かりませんな。
  • 地球温暖化詐欺 - 池田信夫 blog

    コメントで教えてもらったイギリスの公共放送、チャネル4の放送したドキュメンタリー(日語字幕つき)。特にIPCCが政治的に利用され、批判的な科学者を追放し、環境ロビイストが乗っ取った過程を、科学者の証言で追っている。「科学は質的に宗教であり、政治なのだ」というM.ポラニーの言葉を思い起こさせる。 当初は科学者のボランティアによる会合にすぎなかったIPCCが、1990年以降、急に政治的に注目され、巨大化したのは偶然ではない。社会主義の崩壊で職を失った東欧の共産党員や、西側の社会主義を掲げていた反政府運動が、「地球を守れ」「資主義を止めろ」というメッセージの象徴として、地球温暖化を選んだのだ。そして1990年を基準年とすることによって、莫大なCO2を排出していた東欧を統合した欧州は、何もしなくても大幅なCO2削減が可能で、その排出権を売ることもできる。日政府がそのトリックに気づいたのは

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    Desperado 2008/07/13
    「1990年を基準に」の詐欺性はNHKもちゃんと触れてたぞ。これな→http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/6484.html
  • 地球は温暖化しているのだろうか - 池田信夫 blog

    これはWMOの発表した、世界の主要な5観測機関の計測による先月まで約30年間の世界の平均気温を重ねた図である。各機関で計測方法に若干の違いがあるが、トレンドはほぼ一致している。1988年にIPCCが設立されたとき、最初のピークが記録されており、1990年(第1次報告書)および92年(第2次)に発表された彼らの黙示録的な予測は、これに影響されている。しかし、その後、平均気温は−1℃近く下がった。 1998年に最大のピークがあり、これがIPCCの第3次報告書(2001)で強調されたが、これは特異年で、その後10年で−1℃近く下がった。またIPCCの第4次報告書(2007)で強調された「1990年代以降の顕著な気温上昇トレンド」も、彼らの計測した2005年ごろから反転し、その後は下降している。結果として、今年なかばの平均気温は、1979年とほぼ同じである。この程度の変化は、長い地球の歴史の中で

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    Desperado 2008/07/09
  • 温暖化懐疑論のまとめ - 池田信夫 blog

    最近、地球温暖化や排出権取引について懐疑的な議論が急速に増えている。とても全部は紹介しきれないので、私の目についた中から、これまで紹介したを除いて今年に限り、前の記事の5段階の疑問にそって分類すると、そもそも温暖化は起きていない(寒冷化が起こる)とするもの 丸山茂徳『地球温暖化」論に騙されるな! 』 Lawrence Solomon, The Deniers 温暖化は自然現象であり、人為的な要因は重要ではないとするもの 赤祖父俊一『正しく知る地球温暖化』 槌田敦『CO2温暖化説は間違っている』 Roy Spencer, Climate Confusion 温暖化をCO2削減で止めることは不可能だとするもの デニス・エイヴァリー&フレッド・シンガー『地球温暖化は止まらない』 地球温暖化のリスクよりその対策(京都議定書)のコストのほうが大きいとするもの 池田清彦・養老孟司『ほんとうの環

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    Desperado 2008/07/06
  • リストマニア - 池田信夫 blog

    アマゾンに読者のつくった「リストマニア」というのがあって、けっこう役に立つが、Rolling Stone誌がこれまで彼らのつくったリストをリストアップしている。彼らの選んだベストソングは、なんとCSNYの"Ohio"。編集部の高齢化が心配だが、これは私のベストソングでもあるので、聞いてみてください。 この種のサイトとしては、音楽評論家Robert Christgauのサイトのほか、アマチュアのつくったRocklistやBest Ever Albumsもある。クラシックでは、Gramophoneのレコード評を集めたGramofileが有名だ。すべてを包括したリストとしては、All Music Guideが便利だ。 こういうリストを見ると、日の『スイングジャーナル』とか『レコード芸術』の推薦する「名盤」とほとんど重ならないことに気づく。日音楽雑誌はレコード会社の営業ツールになってしま

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    Desperado 2008/07/05
    永遠の中二病(今更)。上の世代に多いな~。「スガシカオだけは認めてる」みたいな。
  • B-CASは独禁法違反である - 池田信夫 blog

    きのうのMIAUシンポジウムは、「ダビング10」というマニアックなテーマにもかかわらず、会場はほぼ満員だった。まもなくYouTubeの公式チャンネルに映像がアップロードされると思うが、議論で気になったことをひとつ: 「ダビング10の是非論」とか「落としどころ」とかいう話にはまりこむと、この話はデッドロックになる。この泥沼は10年前のボタンの掛け違えから始まっており、それをいくら掛けなおしてみても、同じことの繰り返しになるからだ。そもそもなぜ無料放送にCASがついているのかという根的な問題から問い直し、これまでの経緯をいったんリセットしたほうがいい。 CAS(conditional access system)は、有料放送のシステムとしてはどこにもあるが、無料放送にCASをつけている国は日以外にない。FAQにも書いたことだが、事の起こりは、BSデジタルを有料放送にするか無料放送にする

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    Desperado 2008/06/17
  • タクシー問題の本質 - 池田信夫 blog

    「居酒屋タクシー」が話題になっている。私もかつて年間のタクシー代が43億円と「霞ヶ関の全官庁を上回る」と国会で指弾を浴びたNHKに勤務していたものとして、他人事ではない。運転手によると「接待は20年前からやっていた」というが、NHKでは一度もなかった。これはNHKの場合は「付け待ち」なのに対して、霞ヶ関では電話で特定の個人タクシーを予約する慣習があったためらしい。 長距離の「お得意」にビールぐらい出すのは、彼らの感覚では当たり前だろう。埼玉県北部まで2万数千円使っていた客は、2000円の金券をもらっていたらしい。公費のタクシー券の割戻しをポケットに入れていたのは横領だが、これは「長距離割引」を認めていない法律も悪い。こういう問題は、タクシー料金をプライス・キャップにして割引自由にすれば解決する。 たしかに「居酒屋」はよくないが、質的な問題は町村官房長官のいう国会待機だ。国会開会中は、

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    Desperado 2008/06/07
    池田信夫 blogの本質はコメント欄にあるね。|官僚は本当にマスコミが嫌いだなー。羨ましいならマスコミに就職すればよかったのにね。
  • 減反政策をやめ、在庫米を輸出せよ - 池田信夫 blog

    町村官房長官の減反見直し発言が、大きな反響を呼んでいる。若林農水相が反発する一方、民主党は賛成している。町村氏の発言は私の地元、北海道ではコメができる場所(水田)の半分は使っていない。世界で糧不足の国があるのにもったいない。減反を見直し、コメを増産することが国際貢献になる。という常識的なものだ。しかし農水省の白須事務次官は、「生産調整を止めて好き勝手に作らせれば、当然コメ価格はどんどん下落する。農家が打撃を受ける」と述べ、自民党料戦略部長を務める加藤紘一氏は「コメは余っている。大豆や小麦を作らないと駄目だ」と述べた。 これは日の農政の社会主義的な発想を示すものだ。どんな作物をどんな価格で売るかは、市場で決めるべきであって、政府が決めることではない。増産で価格が下がるといっても、日の米価は国際価格の3〜4倍で、国際標準に近づくだけだ。百歩ゆずって(サラリーマンより高い)兼業農家

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    Desperado 2008/06/07
    素人が口出しできる領域じゃないんだよな(池田さんがそうだというわけではなく)。
  • 排出権取引に反対する - 池田信夫 blog

    けさの日経新聞によれば、洞爺湖サミットに向けて政府が今月出す「福田ビジョン」に、政府は温暖化ガスの国内排出権取引制度を明記することを決めたそうだ。かねてから主張しているように、私は(多くの世界の経済学者と同様)この政策には反対である。その理由は、大きくわけて次の4つだ: 第1に、地球温暖化が起こっているのかどうかが疑わしい:今年初め、世界の主要な4つの気候観測機関がそろって、2007年に地表の平均気温が約0.6〜0.7度下がったことを発表した。これは年間としては記録史上最大の低下であり、その後も続いている。図のように、ここ20年のトレンドをとってもほぼ横ばいである。1970年代までは寒冷化していたことが知られており、温暖化が単調に進むというトレンドはみられない。 第2に、温暖化が起こっているとしても、その主要な原因がCO2であるというIPCCの結論には疑問がある:国内だけでも、当ブログ

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    Desperado 2008/06/04
  • ネット規制よりもユーザーによる制裁を - 池田信夫 blog

    ネット規制法案は、さいわい警察が介入しない形に収まったようだ。民主党の良識に感謝したい。他方、finalvent氏も指摘するように、ブログの「死ね」というコメントを苦にして女子高生が自殺するという事件が起きた。私も「死ねばいいのに」というタグを執拗につけてくるbuyobuyoと名乗る変質者がいるので、はてなに抗議したところ、「来の意味から申しますと好ましい表現ではありませんが、実際には、慣用句的に使われている場合も多くみられる」ので何の対応もしないという回答が来た。しかしbuyobuyoはその後も同様のコメントを繰り返し、12/8にはこういう自称「厳しい」連中には激しい殺意が沸く。と殺人の意図を表明するコメントがあったので、近藤淳也社長に抗議し、「せめてdiggのような評価システムで非常識なコメントを隠すなど改善できないのか」と質問したところ、弊社による削除要請等ではなく、ユーザーの力を

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    Desperado 2008/06/04
    ブ米が軒並み怖すぎる。少しは自分の表現に気を使った方がいい。>ブックマーカーたち|個人的には「死ねばいいのに」と「氏ねばいいのに」は等価ではないと思うのだよやはり。
  • 中山信弘氏の情熱 - 池田信夫 blog

    知的財産権研究会のシンポジウムに行ってきた。1985年から2ヶ月に1回つづけられ、100回記念という息の長い研究会だ。テーマは「著作権法に未来はあるのか」。驚いたのは、会長の中山信弘氏が「今のままでは、著作権法に未来はない」と、現在の制度の抜改革の必要を説いたことだ。特に検索エンジンが「非合法」になっている問題については、6月16日の知的財産戦略部の会合で「合法化」の方向が出され、来年の通常国会で著作権法が改正されるという。メモから再現すると、こんな感じだ:著作権法は、300年前にできて以来、最大の試練に直面している。特にPCやインターネットで膨大なデジタル情報が流通し、数億人のユーザーがクリエイターになる時代に、限られた出版業者を想定した昔の法律を適用するのは無理だ。私も最近、教科書を書くために初めて全文を読んだが、こんなわかりにくい法律は他にない。昔建てた温泉旅館に建て増しを重ねた

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    Desperado 2008/06/01
    本当にこんなことを言ったのか検証が必要。
  • 崩壊する「日本ブランド」 - 池田信夫 blog

    福島中央テレビのアナウンサーが「ぐっちーさん」なる証券マン(?)のブログの記事を盗用した事件は、会社側が事実を認めて、アナウンサーを降板させる処分を決めた。ところが、当のぐっちー氏の植草一秀氏に関する記事が捏造だという記事が植草氏のブログに出て、話はややこしくなってきた。 まず問題のアナウンサーの記事は魚拓に残っているものを読むかぎり、原文の丸ごと盗用であることは明らかで、処分は当然だろう。植草氏の件は、まだ真偽のほどはよくわからないが、すでに支援グループの2年前の記事で指摘されていて、ぐっちー氏は捏造の事実を認めたという。だとすれば、彼のコラムを連載している『AERA』や、彼を匿名のままアルファブロガーと持ち上げた毎日新聞も、メディアとして失格だ。 この事件は、発端となった記事を読むと皮肉である。ぐっちー氏は、最近の品偽造事件が日人は正直だという「日ブランド」が崩壊している兆候

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    Desperado 2008/05/25
    googleの補足が早すぎる。
  • 電波利用料も一般財源にせよ - 池田信夫 blog

    道路特定財源がでたらめに使われていたことは周知の事実だが、同じく特定財源である電波利用料が、総務省職員の映画鑑賞やボウリングなどに(少なくとも4000万円)使われていた、と民主党が指摘した。これは携帯電話利用者が年間420円払っている事実上の「税金」であり、総額650億円にものぼる。 テレビ局は、電波利用料を1%以下しか負担していないのに、これを2001年に地デジのアナアナ変換に流用した。このときは通信事業者が強く反対したが、総務省が「10年後にはVHF帯の電波を止める」という電波法改正を行なって強行した。しかも、これは有効利用すればするほど料金が上がる逆インセンティブになっており、総務省が勝手に使える特定財源になっていることも大きな問題だ。 電波利用料は、「貴重な電波をタダで割り当てるのはおかしい。先進国では常識になっている周波数オークションを行なうべきだ」という経済学者グループなど

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    Desperado 2008/05/20
  • 中山素平氏と投資ファンド - 池田信夫 blog

    先日の中山素平氏の記事について、複数のメディアから取材があって驚いた。いまだに「財界鞍馬天狗」の神話は健在のようだ。中山氏についての記録は山ほどあるが、多くは『小説興業銀行』のような彼の栄光の時代の話ばかりだ。私は世代的には彼の孫ぐらいだが、最後までお世話になり、そういう神話とは別の面も見たので、ここでは一つだけエピソードを書いておきたい。 中山氏が興銀の理事としてGHQと交渉し、「戦犯銀行」としてつぶされる予定だった興銀を救ったのは有名な話だが、そのとき彼は「50年先、日の金融も直接金融になる。それで興銀の使命が終わるのは日にとって良いことだ。しかしそれまでは我々が担わなけりゃならん」と主張して、GHQに長期債の発行を認めさせた(日経BP)。 大蔵省の「護送船団行政」やメインバンクシステムを実質的に支えたのが興銀であり、中山氏だったことは周知の事実だ。彼は、山一の救済、日産プ

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    Desperado 2008/05/11
  • 市場検察 - 池田信夫 blog

    先日、大学時代のゼミの先輩の日銀OBと話したとき、彼の後輩(私の先輩)である白川総裁のが話題になった。「典型的なBOJ viewだけど、ああいうふうに系統的に整理して発表されたのは初めてだ」と彼は評価していた。「失われた10年」の根原因は監督行政(prudential regulation)の失敗で、日銀がその手段をほとんど持たない「片肺」では、バブル崩壊をコントロールするのは無理だったという。 その監督を行なうべき大蔵省が、逆に官製粉飾決算で問題を拡大したことは、当ブログでも何度も書いたとおりだが、その大蔵省のでたらめな監督行政を監督するラスト・リゾートが検察だった。書は、検察が「官治国家」の秩序からはみだした政治家をたたく従来の役割から、「市場の番人」として行政も含めて監視するビジネスモデルに変身することで権限拡大をはかる過程を描いたものだ。 前著は「村山さんも慎重に書いたな

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    Desperado 2008/04/26
  • UBSはいかにして380億ドルを失ったか - 池田信夫 blog

    今週の月曜、UBSは株主総会で、彼らがサブプライムローンでおかした失敗を分析する報告書を配布した。これは要約版で50ページ、文は400ページにも及ぶ詳細なものだ(Fortune)。 それによれば、最大の失敗は、2005年にDRCMという「内部ヘッジファンド」を設立し、CDOなど不動産関連の投資を大規模に行なったことだ。DRCMはUBSの一部門として創設されたため、会計も分離されず、資金もスタッフも内部から調達し、「UBSからの与信枠は無限大だった」と責任者は証言している。しかも主要なスタッフをDRCMに動員したため、UBS体のリスク管理が機能しなくなったことが重大な結果をまねいた。 DRCMはUBSのエリート集団だったため、内部牽制が十分行なわれず、DRCMもそうした警告を無視した。また金融技術によるヘッジを過信し、"tail event"(特異現象)に注意を払わなかった。結果的に

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    Desperado 2008/04/26
  • think-filtering.comの声明について - 池田信夫 blog

    きのうの記事でも少しふれたが、小倉秀夫氏も批判しているように、この声明には事実認識や法律論の点で問題がある。 まず基的な問題点は、この声明が「青少年の健全な育成のためのインターネットの利用による青少年有害情報の閲覧の防止等に関する法律案」つまり高市法案を想定していることだ。しかし昨日も書いたように、現在の国会情勢で高市法案が成立する可能性はゼロに近い。 百歩ゆずって、高市法案が成立する可能性があるとしても、そこに「ウェブサイト管理者に対する有害情報の削除義務」が規定されているというのは(見ているバージョンが同じだとすれば)大屋雄裕氏がすでに今月上旬に指摘したように、事実誤認である。サイト管理者に有害情報の削除を義務づける規定はない。 「有害な情報に行政命令権を持つことは、先進各国には類例がない」というのも誤りである。小倉氏も指摘するとおり、未成年に限ればドイツや北欧に前例があり、先

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    Desperado 2008/04/24