ブラックホールは、一般相対論の有名なアインシュタイン方程式の解として得られる時空の1つです。通常は重い星の重力崩壊などで作られると考えられています。事象の地平面という因果律の境界を持ち、その地平面を越えて内部に入ってしまうと、古典的一般相対論が成り立つ範囲では、決して外に戻れません。光でさえも戻って来れないので、外から見ていると黒い穴が時空に開いたように見えます。それがブラックホールの語源の由来にもなっています。 物質が全部地平面内に既に落ちているならば、地平面の外側は静的な時空になっていて、安定しています。電荷や角運動量を持たないブラックホールは、「シュワルツシルト解」と呼ばれるアインシュタイン方程式の真空解で記述されます。そして座標変換を使えば、この真空解を地平面内部まで拡張することが可能であり、時空曲率が発散をする特異点領域が見えてきます。光の軌道が斜め45度の直線となる時空構造のペ
![ブラックホールの内側は不安定。|Masahiro Hotta](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f294bd93e4e40397a0037ac377e8f1e3c176e8a1/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F146459468%2Frectangle_large_type_2_b848e2560c1678e95d9bde5f15bcd3cb.png%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)