2017年10月に発見された観測史上初の恒星間天体「オウムアムア(’Oumuamua)」については、今もその起源や性質をめぐって議論が続いています。今回、「オウムアムアは水素分子の氷が集まってできた天体ではないか」とする説を検証した結果が発表されています。 ■オウムアムアは巨大分子雲で形成された水素分子の氷が豊富な天体だった?恒星間天体「オウムアムア」を描いた想像図。その性質については今も議論が続いている(Credit: ESO/M. Kornmesser)今年の6月、Darryl Seligman氏(シカゴ大学)とGregory Laughlin氏(イェール大学)は、オウムアムアが巨大分子雲で形成された「水素分子の氷山」のような天体ではないかとする研究成果を発表しました。両氏によると、水素分子の集まりである分子雲のなかでも高密度で低温な分子雲コアでは、6ケルビン(摂氏およそマイナス267