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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (268)

  • 衛星「タイタン」に、生命に関わる2種の分子

    土星の衛星「タイタン」に興味深い2種類の分子が発見された。一つは地球上の原始的な生物を作る基となったもの、もう一つは細胞膜のような微小な球体を自然に作る可能性のあるものだ。 【2017年8月2日 ヨーロッパ宇宙機関/アルマ望遠鏡】 土星の衛星「タイタン」の大気は窒素とメタンやエタンなどの炭化水素を主成分とし、さらに複雑な有機分子も含まれている。研究者の注目の的となっているこの大気の観測から、生命に関わりがあると考えられる2種類の分子が発見された。 タイタンの上層大気(天然色)(提供:NASA/JPL/Space Science Institute) 発見された2種類の分子うちの一つは「炭素鎖陰イオン」というマイナスに帯電した分子だ。複雑な分子を作る材料であり、地球上で原始的な生物の基礎となったのではないかと考えられている。マイナスの電気を帯びた粒子の仲間(陰イオン)は非常に反応しやすく、タ

    衛星「タイタン」に、生命に関わる2種の分子
  • 太陽系外縁部に歪み、未知の惑星による影響の可能性

    太陽系外縁天体の軌道の調査から、未知の惑星質量天体が太陽系外縁部に潜んでいる可能性を示唆する研究成果が発表された。 【2017年6月27日 UA News】 海王星の軌道(太陽から約30天文単位=45億km)の外側には、数百天文単位にわたる領域まで太陽系外縁天体が分布している。 米・アリゾナ大学・月惑星研究所のKathryn VolkさんとRenu Malhotraさんは、600個以上の太陽系外縁天体の軌道を調べ、軌道の平均的な傾きが太陽系の不変面(黄道面とほぼ等しい、惑星軌道面の平均と大体同じ)から約8度ずれていることを明らかにした。言い換えれば、太陽系外縁部の平均的な軌道面が、未知の理由により歪んでいるということである。 太陽系外縁部の天体の平均軌道面は、太陽から50天文単位くらいまでは極めて平らだ。「しかし50~80天文単位あたりになると、平均軌道面は不変面からずれて歪んでいるのです

    太陽系外縁部に歪み、未知の惑星による影響の可能性
  • 10.5光年先に若い太陽系そっくりの惑星系

    NASAの空飛ぶ天文台「SOFIA」で10.5光年彼方の「エリダヌス座ε星系」を観測したところ、構造の一部が太陽系にとてもよく似ていることがわかった。 【2017年5月9日 NASA】 地球から10.5光年と近いところに位置する4等星「エリダヌス座ε星」は、太陽よりもやや小さい、誕生から7億年ほどの若い恒星だ。この星には2000年に、木星の3倍ほどの質量を持つ系外惑星が見つかっている。 これまでの研究で、エリダヌス座ε星系には「デブリ円盤」が存在することが示唆されていた。デブリとは、星の周りに惑星系が形成された後に残されたガスや塵、岩石質や氷質の小天体などだ。そのデブリで構成された円盤は幅が広く連続的に広がった形状のこともあれば、太陽系における小惑星帯や海王星以遠のカイパーベルトのように帯状のこともある。 米・アリゾナ大学のKate Suさんたちの研究チームは、航空機天文台「SOFIA」を

    10.5光年先に若い太陽系そっくりの惑星系
  • ダークエネルギーがなくても宇宙の加速膨張は説明可能

    宇宙の加速膨張はダークエネルギーによって引き起こされていると考えられているが、そのような正体不明のものの存在を考えなくても加速膨張は説明できるかもしれない。 【2017年4月4日 RAS】 宇宙は138億年前に誕生してから膨張を続けている。これは「銀河が私たちから遠ざかる速度は、平均的には銀河までの距離に比例しており、遠い銀河ほど速い」という観測事実からわかっていることだ。 さらにIa型超新星の観測から、宇宙は加速膨張していることが明らかになっている。この加速膨張を引き起こしているのは、宇宙の全エネルギーの68%を占めている「ダークエネルギー」だと考えられている。広く受け入れられている説ではあるが、ダークエネルギーの正体はまったくわかっていない。 ハンガリー・エトヴェシュ・ロラーンド大学のGábor Ráczさんたちはコンピュータシミュレーションによって、時間の経過に伴う宇宙の構造の変化を

    ダークエネルギーがなくても宇宙の加速膨張は説明可能
  • ダークマターの影響が小さかった、100億年前の銀河

    銀河形成がピークを迎えていた約100億年前の宇宙においては、大質量の星形成銀河では普通の物質が支配的だったことが示唆された。ダークマターの影響がかなり大きいと考えられている現在の宇宙の銀河とは異なる結果である。 【2017年3月17日 ヨーロッパ南天天文台】 近傍の宇宙に存在する渦巻銀河の回転速度を測定してみると、内側のほうと外縁部であまり違わないことがわかる。これは銀河内にダークマター(暗黒物質)が存在し、星やガスがない部分にも大量の質量があるからだと考えられている。もし銀河の質量が星やガスなど電磁波で観測できるものだけの場合、外縁部の回転速度は小さくなるはずである。 独・マックスプランク地球外物理学研究所のReinhard Genzelさんたちの国際研究チームは、ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTで100億年前の遠方宇宙に存在する6つの巨大な星形成銀河の回転速度を調べた。この時代

    ダークマターの影響が小さかった、100億年前の銀河
  • 40光年彼方に地球サイズの7惑星

    みずがめ座の赤色矮星「TRAPPIST-1」の周囲に、地球サイズの惑星が7つ発見された。1つの星の周りに地球サイズの惑星がこれほど多く見つかったのは初めてのことだ。7つのうち3つはハビタブルゾーン内に位置している。 【2017年2月23日 NASA/ESO】 みずがめ座の方向約40光年彼方に位置する恒星「TRAPPIST-1」には昨年5月に、3つの系外惑星が見つかっていた(参照:アストロアーツニュース「超低温の矮星の周りに、生命が存在しうる地球サイズの惑星3つを発見」)。 ベルギー・リエージュ大学のMichaël Gillonさんたちの研究チームがヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡「VLT」やNASAの赤外線天文衛星「スピッツァー」などによって、惑星がTRAPPIST-1の手前を通過して主星が暗くなる様子(トランジット)を詳しく観測したところ、この星には惑星が7つあることが明らかになった。

    40光年彼方に地球サイズの7惑星
  • 冥王星にも存在、氷の剣「ペニテンテ」

    これまで地球にしか見られないと考えられてきた氷や雪の地形「ペニテンテ」が、冥王星にも存在する証拠が、気象モデルや数値シミュレーションから示された。 【2017年1月10日 NASA】 「ペニテンテ」とはアンデス山脈の山々などに見られる雪や氷の地形で、窪みの周囲を剣や塔のように尖った構造が取り囲んでいるものだ。 ペニテンテはこれまで地球上でしか見つかっていないが、米・ヨーク大学のJohn Mooresさんたちの研究チームによって、冥王星のある地形もペニテンテと同種のものである証拠が見つかった。 Mooresさんたちは2015年7月に探査機「ニューホライズンズ」が撮影した冥王星の画像を調べ、Tartarus Dorsa(非公式名)と呼ばれるギザギザの大地にある尾根と、天気予報のようなモデルや氷の蒸発の物理過程に関するコンピュータシミュレーションとを比較した。 Tartarus Dorsa(提供

    冥王星にも存在、氷の剣「ペニテンテ」
  • 不可思議な量子効果「真空複屈折」を示唆する初の観測成果

    強力な磁場を持つ超高密度天体である中性子星の観測から、80年前に予測された量子効果「真空複屈折」の証拠となる現象が初めて観測的に示されたとする研究成果が発表された。 【2016年12月1日 RAS】 中性子星とは、太陽の10倍程度以上の質量を持つ星が一生の終わりに超新星爆発を起こした後に残る高密度天体だ。その磁場は太陽の数十億倍と強力で、中性子星周辺の宇宙空間にも影響が及ぶが、宇宙空間は通常真空なので、中性子星から放たれた光は変化を起こさずにそのまま進むと考えられる。 しかし、量子電磁力学(quantum electrodynamics; QED)、つまり光子と電子などとの相互作用を記述する量子論によれば、空間は絶えず消滅したり出現したりする仮想粒子でいっぱいだとされている。そして、とても強力な磁場はこの空間に変化をもたらし、そこを通過する光の偏光にも影響を及ぼす。「QEDによると、強力な

    不可思議な量子効果「真空複屈折」を示唆する初の観測成果
  • 自然界に働く「第5の力」発見か

    新しく発見された可能性がある、これまで知られていなかった粒子は、自然界の「第5の力」の存在を示すものかもしれないという説が発表された。 【2016年8月18日 UCI News】 「これが当なら革命的です。これまで自然界では『重力・電磁気力・強い力・弱い力』という4つの力の存在が知られてきました。今回の発見が正しければ4つの力とダークマターが統一され、宇宙に対するわたしたちの理解が根的に変わることでしょう」(米・カリフォルニア大学・アーバイン校 Jonathan Fengさん)。 わし座の銀河NGC 6814。第5の力が発見されれば、こうした銀河を一つにまとめている仕組みの理解もこれまでとは異なってくる(提供:ESA/Hubble & NASA; Acknowledgement: Judy Schmidt) 2015年にハンガリー科学アカデミーの核物理学者によって行われた実験で、電子の

    自然界に働く「第5の力」発見か
    Ditty
    Ditty 2016/08/21
  • 天の川銀河のバルジに見られる巨大なX字形構造

    研究者によるツイッターへの投稿がきっかけで、天の川銀河の中心部に存在する、星が作る巨大なX字形構造の姿が明らかになった。 【2016年7月22日 NASA JPL/Univerity of Toronto】 事の発端は、2015年5月にカナダ・トロント大学ダンロップ研究所のDustin Langさんが、 NASAの広域赤外線天文衛星「WISE」(現・NEOWISE)による2010年の観測データを使った銀河の分布図をツイッターに投稿したことだった。 赤外線は、可視光線では決して見ることのできない構造を見せてくれる。Langさんが使用したデータは、天の川銀河外に存在する銀河が織り成す網の目状の分布図を作成するためのものだった。 しかし、Langさんのツイートを見た他の研究者の目を引きつけたのは、天の川銀河の姿だった。天の川銀河の中心部のバルジ(球状のふくらみ)中に、アルファベットのX字の形をし

    天の川銀河のバルジに見られる巨大なX字形構造
  • 運良く見つかった、超短命であるはずの系外惑星

    準巨星のすぐそばを公転する巨大惑星が発見された。このような場所にある巨大惑星は時間が経つと中心星の潮汐力によって破壊されてしまうと考えられているが、今回見つかった惑星はそうなる前に運良く見つけられたようだ。 【2016年7月12日 アストロバイオロジーセンター/Aarhus University】 東京工業大学、東京大学、アストロバイオロジーセンター、国立天文台などの研究者らが参加する国際共同研究チーム「ESPRINT」が、NASAの探査衛星「ケプラー」による観測データと地上からの追観測を組み合わせ、準巨星の周りを公転する巨大惑星を発見した。 中心星のK2-39は、みずがめ座の方向に位置する12等級の星で、太陽の約4倍の大きさを持つ。発見された巨大惑星K2-39bは直径が木星の7割程度で、中心星の直径のわずか1.7倍しか離れていないところ(太陽から水星までの約7分の1の距離)を約4.6日で

    運良く見つかった、超短命であるはずの系外惑星
  • 過去の火星大気は酸素が豊富だったかもしれない

    火星探査車「キュリオシティ」が酸化マンガンを発見した。過去の火星の大気中には現在より豊富に酸素が存在していた可能性を示すものだ。砂の模様からも火星の歴史を知る手掛かりが得られている。 【2016年7月1日 NASA (1)/(2)】 NASAの火星探査車「キュリオシティ」は2012年8月から火星のゲール・クレーターで様々な探査を行っている。キュリオシティの大きな目的の一つは火星の歴史を調べることで、先日には火星に火山活動があった可能性を示す発表があった(参考:「火星探査車キュリオシティ、予想外の鉱物を発見」)。 新たな探査結果として、土壌から酸化マンガンが多く見つかったことが報告されている。酸化マンガンは大気中に多くの酸素がある環境で作られる物質であることから、過去の火星大気に多くの酸素が存在していたことが示唆される。 2014年5月に撮影されたキュリオシティのセルフィー(自分撮り)。拡大

    過去の火星大気は酸素が豊富だったかもしれない
  • 火星探査車キュリオシティ、予想外の鉱物を発見

    火星のゲール・クレーターで調査を続けている探査車「キュリオシティ」が鱗珪石という鉱物を発見した。火星では起こらなかったと考えられている高温の火山活動で作られるはずの鉱物が存在するということは、火星の歴史を考え直す必要があるのかもしれない。 【2016年6月27日 NASA】 NASAの火星探査車「キュリオシティ」は2012年8月に火星に着陸し、移動しながら火星の調査を行っている。 昨年7月、ゲール・クレーター内の「バックスキン」と名付けられた場所で堆積岩を掘り、採取したサンプルを分析したところ、鱗珪石(りんけいせき、トリディマイト)という鉱物が見つかった。 昨年8月に撮影されたキュリオシティのセルフィー(自分撮り)。中央下の白い部分は岩を掘ってできた粉(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS) 鱗珪石は珪質火山活動という爆発的なプロセスの高温環境で作られるもので、地球では鹿児島県

    火星探査車キュリオシティ、予想外の鉱物を発見
  • 地球の新しい準衛星、小惑星2016 HO3

    地球に近い軌道を持ち地球と共に太陽の周りを公転する、擬似的な月のような小惑星「2016 HO3」が発見された。 【2016年6月22日 NASA JPL】 今年4月27日、米・ハワイのパンスターズ1望遠鏡による観測で小惑星「2016 HO3」が発見された。大きさは40~100m程度とみられている。 この小惑星が特徴的なのは、常に地球の近くにあって、地球と共に太陽の周りを公転するという点だ。近いといっても1400万km(地球から月までの約38倍)以上は離れているが、これまでに見つかっている同種の天体のなかでは最も軌道が安定している。このような天体は「準衛星」とよばれている。地球の周りを回るように運動するが、これはあくまでも見かけ上のことだ。力学的な運動中心は太陽であり、中心が地球である「真の」月とは質的に異なる。 (黄色)2016 HO3の軌道、(水色)地球の軌道、(中心)太陽(提供:NA

    地球の新しい準衛星、小惑星2016 HO3
  • チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星にアミノ酸やリンを検出

    探査機「ロゼッタ」の観測により、アミノ酸の一種であるグリシンがチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に見つかった。彗星にグリシンが検出されたのは初めてのことで、彗星などの小天体によって生命の素となる物質が地球へ運ばれた可能性を示す探査結果だ。 【2016年5月30日 ヨーロッパ宇宙機関】 ヨーロッパ宇宙機関の彗星探査機「ロゼッタ」が2014年8月から2015年8月までに取得したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)のデータから、アミノ酸の一種であるグリシンが彗星を取り巻くコマの部分に見つかった。 右上:グリシンの存在を示すスペクトル、右下:リンの存在を示すスペクトル。クリックで拡大(提供:探査機:ESA/ATG medialab、彗星:ESA/Rosetta/NavCam - CC BY-SA IGO 3.0、データ:Altwegg et al. (2016)) グリシンはこれまでに、2006年

    チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星にアミノ酸やリンを検出
  • HSTがとらえた火星の最新画像と、火星の津波や高層雲に関する研究成果

    5月31日の地球への最接近を前に見ごろを迎えている火星を、ハッブル宇宙望遠鏡が鮮明にとらえた。また、34億年前の火星に巨大隕石が2度衝突し大津波が引き起こされた可能性を指摘する研究成果や、火星上空に突然現れる高層雲は宇宙天気の変化と関係があるかもしれないという研究成果も発表された。 【2016年5月25日 HubbleSite/Cornell University/ESA】 5月31日に火星が地球と最接近する。約2年2か月ぶりとなる最接近時の距離は約7500万kmだが、そのおよそ3週間前の5月12日、地球から8000万kmの距離にあった火星を、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が撮影した。この頃の火星は地球から見ると太陽の反対方向にあり全体が照らされているので、とくに観察に適している。 2016年5月12日にHSTが撮影した火星。クリックで拡大(提供:NASA, ESA, the Hubble

    HSTがとらえた火星の最新画像と、火星の津波や高層雲に関する研究成果
  • 超低温の矮星の周りに、生命が存在しうる地球サイズの惑星3つを発見

    地球から40光年の距離にある超低温の矮星の周りに3つの惑星が見つかった。いずれも大きさや温度が金星や地球に似ており、これまでに発見された系外惑星の中で最も生命探索に適したターゲットといえる。 【2016年5月9日 ヨーロッパ南天天文台】 ベルギー・リエージュ大学のMichael Gillonさんたちの研究チームは、ヨーロッパ南天天文台ラ・シーヤ観測所のトラピスト望遠鏡を使って、みずがめ座の方向約40光年の距離にある19等星「2MASS J23062928-0502285」(または「TRAPPIST-1」)を観測した。そしてTRAPPIST-1の明るさが一定間隔でわずかに暗くなる現象がとらえられ、TRAPPIST-1の前を複数の天体が通過していることが示唆された。 さらに詳細な観測と分析から、これらの天体がTRAPPIST-1の周りを回る3つの地球サイズの惑星であることが明らかになった。 発

    超低温の矮星の周りに、生命が存在しうる地球サイズの惑星3つを発見
  • 準惑星マケマケに衛星を発見

    【2016年4月27日 HubbleSite】 マケマケは太陽から約70億km離れたところを公転している、太陽系外縁天体の一つだ。2005年に発見され、2008年に名前と、当時4つ目となる準惑星に分類されることが発表された。マケマケという名前は、南太平洋のラパ・ヌイ島(イースター島)にまつわる神話に出てくる、人間を創造し豊穣をつかさどる神に由来する。 昨年4月にハッブル宇宙望遠鏡(HST)がマケマケを観測した画像に、暗い天体がとらえられていた。動きがマケマケと一致していることなどから、この天体はマケマケの衛星とみられている。仮符号「S/2015 (136472) 1」、愛称「MK 2」と名付けられた衛星は、マケマケから約2万1000km離れたところにあり、直径は160km(マケマケは1400km)、明るさはマケマケの1300分の1ほどだ。 マケマケの衛星「MK 2」(矢印の先)(提供:NA

    準惑星マケマケに衛星を発見
  • 地球外生命からコンタクトがない理由

    生命の進化を調べた研究で、若い惑星での暴走的な加熱や極度な低温化のため、誕生した初期の生命は多くの場合死に絶えるだろうという説が発表された。他の惑星の生命からコンタクトがないのは、高度に進化する前に絶滅してしまったためだという。 【2016年1月27日 ANU】 「宇宙には、生命を育めるような環境を持つ惑星があふれているでしょうし、そこには生命体が数多く存在するはずだと多くの研究者が考えています。しかし、誕生間もない生命体は弱く、生き残れるほど急速な進化は滅多に起こらないと考えられます」(オーストラリア国立大学 Aditya Chopraさん)。「ほとんどの若い惑星の環境は不安定です。生命を育める惑星を作るには、水や二酸化炭素などの温室効果ガスを調節して表面温度を安定にする必要があります」。 約40億年前の太陽系では、地球だけでなく金星と火星も生命に適した環境だったかもしれない。しかし形成

    地球外生命からコンタクトがない理由
  • チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星表面の氷は水と確認

    探査機「ロゼッタ」によるチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の観測データから、彗星の表面に水の氷が存在することが決定的になった。一方、通信が途絶えている着陸機「フィラエ」の復活はかなり難しいとみられている。 【2016年1月14日 ヨーロッパ宇宙機関/Phys.Org/ESA - Rosetta Blog/DLR】 ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の彗星探査機「ロゼッタ」は2014年の夏にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)に到着し、周囲を飛行しながら観測を行っている。到着後間もなく取得した赤外線観測データの分析から、可視光線で明るく見えていた「イムホテプ(Imhotep)」領域中の幅数十mほどの2地点に、水の氷が含まれていることが確認された。彗星から噴き出すガスの主成分は水蒸気だが、水の氷は地表下にあると考えられており、表面にはほとんど見られない。 イムホテプにおける水の氷の赤外線観測結果。ク

    チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星表面の氷は水と確認