身体障害者の診断書を書く機会があるのですが、なかなか一筋縄ではいかない場合があります。 たとえば人工関節の手術をしたら、認められる等級は決まっていてわかりやすいのでいいんですよ。膝の人工関節をやった場合は膝関節全廃で4級です。両側やっても合算で3級にはならず4級のままです。そこからさらに他の障害が加われば3級になります。 ところがこの前外来に来た脳性麻痺の患者さんは難しかったです。外来にスタスタ歩いてやってきたその彼は見た目は普通で、障害者かどうかわからないレベル。大学に通っていると言っていました。 見た目は普通なのですが、障害は存在していて、手を使った細かい動作が苦手です。たとえばひもを結んだりがうまくできません。それでもこれまで工夫して生活してきて、麻痺の軽い方の左手で箸を使ったり、字を書いたりしてきました。 彼なりに障害を克服してきたわけですが、健常者と比べるとどうしても作業が遅くな