こうした長期金利の上昇は、景気回復の動きを背景としていると捉えられている。しかし、日米欧の長期金利の上昇は、本当に景気回復を背景としたものなのだろうか。 米国、ドイツで金利が急上昇 米国では、FRB(米連邦準備制度理事会)が年内に利上げに踏み切る可能性が高く、量的緩和政策終了の先行きが見えない欧州や日本と違い、「利上げ」という新しいステージに向かい、景気回復基調を背景に長期金利が上昇しやすい環境になっている。 この長期金利の上昇に警鐘を鳴らしたのは、イエレンFRB議長だった。5月6日の講演で、「初回の利上げを契機に、債券利回りは急激に上昇するかもしれない。こうした現象は2013年の『テーパータントラム』でも見られ、金利は非常に大きく上昇した」と金利上昇リスクを指摘した。 「タントラム」とは「癇癪(かんしゃく)を破裂させること」で、量的緩和の縮小・停止(テーパー)を契機に長期金利が急上昇する
![長期金利上昇は景気回復の表れと言えるのか? 日本の金利上昇の背景にギリシャの財政破綻 | JBpress (ジェイビープレス)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f0e06dcd7d2fa904481e029214292cbab13fef79/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjbpress.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Ff%2F0%2F1200mw%2Fimg_f0fdddf66f61db154b1fa0df716f95d8195995.jpg)