非暴力抵抗こそが侵略から国民を守る~非武装の精神で戦争の根を断て 想田和弘と語る(前編) ウクライナへの自己同一と「敵/味方」議論は危うい 石川智也 朝日新聞記者 今年も8月がやってきた。 戦争や平和にまつわる言論や報道が集中する季節だが、戦後77年目の今夏の様相がここ数年と異なるのは、言うまでもなく、ロシアによるウクライナ侵攻が起きたことによる。 職場やお茶の間、友人たちとの会話にも戦況や兵器の話題が飛び交い、政治家は勇ましい口調で防衛力強化や敵基地攻撃能力、はたまた核共有に前のめりの発言を繰り返す。 軍事や安全保障の議論が「日常」化する異様な状況下で、他国から侵略された際に私たちはどう向き合うべきか、という根源的な問いもあらためて持ち上がった。 これに対して、武力による徹底抗戦ではなく、占領を座視して受け入れるのでもなく、非暴力・不服従による抵抗こそが最も有効なのではないか、そう問題提
「どんなにいい考えを持ったり、希望を持ったり、才能があったりしたって、戦争があったら全部なくなっちゃう」 戦争で犠牲になる子どもたちへの思いを強く語る黒柳徹子さん。テレビ女優第1号となった1953年から、第一線で活躍を続けています。アジア初のユニセフ親善大使としては、世界中の貧困に苦しむ子どもたちを見てきました。(取材・文:NHK「#あちこちのすずさん2022」取材班/写真:NHK) 「戦争って泣いてもいけないんだ」 太平洋戦争が開戦した1941年、黒柳徹子さんは8歳。現在の東京・大田区に、両親と弟と暮らしていました。「戦争」は子どもだった黒柳さんの生活のあらゆるところに影を落としました。 ――幼いながら、どういったところから戦争を感じたのでしょうか。 「まず食べ物がどんどんなくなっていくっていうことですね。ごはんでも何でも配給じゃないとものが売ってない。それから何を買うにもずっと並ぶんで
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