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ブックマーク / nix-in-desertis.blog.jp (29)

  • nix in desertis:2023年6月に行った美術館・博物館(ブルターニュ展2つ,マティス展)

    SOMPO美術館のブルターニュ展。偶然か作為かはわからないが(事情を知っている人がいればコメント欄でご教示いただけるとありがたい),2023年の6月に西美とSOMPO美術館でブルターニュ展がかぶった。ブルターニュはフランスの辺境で独自の文化を維持した地域であり,近代になって鉄道が通ると観光地として人気を博すことになった。そこには都会化し,過度に洗練化されたパリとは異なる,粗野で素朴で敬虔な人々と,波高く険しい断崖に代表される荒々しい風景が都会に疲れた人々を出迎えてくれるのであった……という説明だけで気づく人は気づくところで,数々の絵画を鑑賞して感じたのは,どう考えてもこれは身近なオリエンタリズムである。しかも距離が近すぎるがゆえに当事者たちが気づきにくいたぐいの。とするとそこを批評するのが展覧会の役目なのではないかと思うのだが,どちらの企画展もその方向性での批評性は高かったとは言いがたい。

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    Flymetothemoon 2023/09/19
    西美は似たような感じで「スペインのイメージ」展をやったので、欧州の外縁みたいな意識はしてたんだろうと思う。/日本美術における東北展、どこかで聞いたなと思ったら去年東京ステーションギャラリーでやってた。
  • nix in desertis:『薬屋のひとりごと』(主にねこクラゲ版)

    引き続き,内容の細部をメモしておきたいものよりは,紹介したものを優先して。 ・『薬屋のひとりごと』(ねこクラゲ版)1〜8巻。 → これまたここで紹介するまでもないヒット作である。原作はなろう小説だが,異世界転生ではない。商業では小説の書籍版の他,2つの漫画化があり,月刊ビッグガンガンで連載されているねこクラゲ版と,月刊サンデーGXで連載されている 倉田三ノ路版がある。私が主に追っているのはねこクラゲ版の漫画だが,連載の進みは倉田三ノ路版の方が早く,説明もそちらの方が細かい。にもかかわらずねこクラゲ版で読んでいる理由は単純に絵の好みの問題であるので,個人の好みでどれを追ってもよいだろうと思う。どちらも1話だけ試し読みで無料公開されている。 ・薬屋のひとりごと(ビッグガンガン | SQUARE ENIX) ・薬屋のひとりごと〜の後宮謎解き手帳〜(サンデーうぇぶり) → 舞台は架空の世界の中

    Flymetothemoon
    Flymetothemoon 2021/07/29
    登場が早すぎたとか、ラノベとしては結構難しいとかあるけど、一番の問題は『ヒーロー文庫って地味』というのがネックな気がする。最初期のときは、売ってるところ見つけるのが大変だった。
  • nix in desertis:高校世界史における中世・近世の「琉球王国」問題

    久々の高校世界史深堀りシリーズ。先日Twitterでこんなアンケートを取った。回答してくれた方々はありがとうございます。 ちょっと気になるので,アンケートをとってみたい。知っている人は知識で,知らない人は調べずにイメージでお答えください。 琉球王国の最盛期はいつ?(最盛期の定義が曖昧ということであれば,万国津梁の鐘の作られた時期をお答えください) — DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) June 3, 2020 正解は万国津梁の鐘の制作年が1458年なので,一番上の「1429年〜16世紀前半」が正しい。実際に琉球王国の最盛期はこの時期であるというのが一般的な認識であろう。後述の理由から正解者は少ないだろうと思っていたのでそこはあまり驚きがなかったのだが,こんなに綺麗に解答が割れたのは予想外だった。琉球王国の盛衰については,Call of Histroryさんの次の

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    Flymetothemoon 2020/06/14
    「朝貢貿易を生かした」中継貿易という認識が甘かったので、ポルトガルも参入して東シナ海の流通量が上がれば琉球王国も繁栄するというイメージがあった。
  • nix in desertis:2020受験世界史悪問・難問・奇問集 その2(早稲田大)

    日は早稲田大。見どころは22番の教育学部の問題と,30番の政経学部の問題。どちらも受験世界史に残る問題となったと思う,それぞれ違う意味で。 14.早稲田大 文化構想学部 <種別>難問 <問題>設問2 下線部B に関連し(編註:原人が現れ,アフリカ大陸の外へと拡散した),19世紀にジャワ島トリニールで化石人骨を発見した人物は誰か。次のア〜エの中から一つ選び,マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。 ア デュボワ   イ シーボルト   ウ ヘッケル   エ シュレーゲル <解答解説> 早稲田の文学部と文化構想学部は伝統的に古代オリエントと先史の出題が多く,ここ十年ほどは古代オリエントが続いていたが,2020年は先史が舞い戻った。シーボルトを削って3択からは絞れまい。正解はアのデュボワ。ヘッケルはドイツの生物学者で,海産の無脊椎動物の研究で有名らしい。シュレーゲルは有名人が多いのだが,シーボ

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    Flymetothemoon 2020/03/19
    ヘッケルは東南アジアでの化石人類の存在を提唱した人で、デュボワは彼に影響受けてジャワ原人を発見。シュレーゲルはニューギニアの鳥類の研究でも有名と考えると、シーボルトがむしろ浮く。
  • nix in desertis:諏訪・霧ヶ峰旅行記(2019年8月)

    またの名を第四次諏訪巡礼記。「百名山を1つ踏破したい」「東京の夏が暑すぎるので避暑に行きたい」「なにかの聖地巡礼が良い」という理由が複合してこうなった。諏訪は『東方風神録』・『ヤマノススメ』・『ゆるキャン△』・『咲-Saki-』の4つをまとめて聖地巡礼できる素晴らしい土地である。珍しく頬付を欠き,メンバーはしいかあ,涼風の3人。ちなみにこの時の私は7月末から富士山登山→出張→コミケ→東北旅行→この旅行と5週間くらい連続で出かけていた。何がそんなに私を旅行に掻き立てていたのだろうか。 新宿駅から特急あずさに乗って茅野で下車。東京から3時間というのは距離を考えると交通の便が良いと思う。この日はレンタサイクルを借りて諏訪大社上社に向けて出発。レンタサイクルが電動アシスト付に進化していてちょっと驚くと同時に,体力温存につながってありがたかった。自転車で移動して上社宮→神長官守矢史料館→上社前宮と

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    Flymetothemoon 2020/02/06
    概念上の諏訪の観光ページ的な。 https://www.onbashira.jp/komiya/
  • nix in desertis:でも続報はちゃんとGIGAZINE本体が出してほしい

    ・ある日突然自分の建物を他人がショベルカーで破壊しても「建造物損壊」にはならないのか?(GIGAZINE) ・続・ある日突然自分の建物を他人がショベルカーで破壊しても「建造物損壊」にはならないのか?(GIGAZINE) → 平成も終わりになろうという2019年3月末のタイミングで,こんな平成初期のような地上げの話を聞き,かつ法律の抜け穴を見ることになろうとは思わなかった。「滅失登記の申出」,存在している意味はわかるものの, >・いかなる方法であってもとにかく何もない更地にしてしまえば「滅失登記の申出」によって登記を書き換えることができる >・この更地にする方法は合法でも違法でもどっちでもいい、書類上はそういうのは一切問われないため → 実際の運用がこれでは悪用されるのは目に見えている。そういう意味では法の抜け穴というよりも行政の抜け穴と言うべきかもしれない。警察の不作為もひどい。「「スーッ

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    Flymetothemoon 2019/09/08
    次の紙幣はそろそろ戦後に入りそう。湯川秀樹とか。
  • nix in desertis:世界史用語集から消滅した用語ver.2019

    山川出版社の『世界史用語集』はほぼ毎年出版されているが,大規模な改編があった場合は改版,ミクロな改編しかなかった場合は増刷という使い分けをしている。ただし,正確に言えば改版は刷数をリセットして第1版に戻すということをやっているので,改版ではなく再出版になるのだが,まあそこは置いといて。改版になるのは学習指導要領が変わったタイミングになることが多いが,そうでなくともたまに改版している。ちなみに,第1刷のみタイトルが『世界史用語集』で,第2刷以降は『世界史用語集 改訂版』という書名になるという小ネタがある。書店では最新版以外が売っていることはまずないが,Amazon等で注文する際はタイトルと発行年をちゃんと見ないと無駄に古いものを買うことになるので注意が必要だ。たとえば現行の『世界史用語集』は2014年に刊行,『世界史用語集 改訂版』は2018年12月刊行である。 さて,その2018年12月に

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    Flymetothemoon 2019/04/30
    ウルストンクラフトもそのうち入るのかしら。
  • nix in desertis:2019受験世界史悪問・難問・奇問集 その1(上智大・慶應大の途中まで)

    今年も無事に公開に至ることができた。協力してくれる方々に感謝を申し上げたい。まあ,事情が複雑すぎて解説を書くのが追いつかなかったものが今回は2問ほどあるのだが…… ・収録の基準と分類 基準は例年とほぼ同じである。 出題ミス:どこをどうあがいても言い訳できない問題。解答不能,もしくは複数正解が認められるもの。 悪問:厳格に言えば出題ミスとみなしうる,国語的にしか解答が出せない問題。 → 歴史的知識及び一般常識から「明確に」判断を下せず,作題者の心情を読み取らせるものは,世界史の問題ではない上に現代文の試験としても悪問である。 奇問:出題の意図が見えない,ないし意図は見えるが空回りしている問題。主に,歴史的知識及び一般常識から解答が導き出せないもの。 難問:一応歴史の問題ではあるが,受験世界史の範囲を大きく逸脱し,一般の受験生には根拠ある解答がまったく不可能な問題。記事で言及する「受験世界史

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    Flymetothemoon 2019/03/18
    シェフィールド、地理Bあたりなら出てそう。
  • nix in desertis:世界史上の諸君主の出題頻度グレーディング:番外編・アメリカ大統領

    米帝の君主なので番外編ではないと言えなくもない(ぐるぐる目) 基準はこれまでと同様に以下の通り。 A:基礎知識。センター試験世界史B以上の入試を受けるなら知ってないとダメ。 B:国立二次・MARCH以上の私大を受けるなら必要。 B-:教科書に載っていて用語集頻度もそれなりに高いが,便宜上掲載されているという色彩が強く,実際には入試にはほとんど出ない。ネルウァが好例。 C:高校世界史範囲内・外のグレーゾーン。用語集頻度が低いか掲載されていないもの,または旧課程では範囲内だったもの等,早慶上智対策としてなら見るもの。 D:高校世界史範囲外だが,早慶上智でなら見たことがある。満点が欲しいなら覚えてもいい(が当然推奨しない)。 E:完全な高校世界史範囲外で,早慶上智ですら10年に1回未満のレベルでしか見たことがない。 視認性を高めるために,グレーディングのアルファベットに沿って☆を付した。Aなら6

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    Flymetothemoon 2019/03/04
    2001年以降のアフガン紛争って高校歴史的には「アフガン侵攻」になったんだろうか。この名前ソ連のイメージが有る。
  • nix in desertis:「受験世界史の音楽史がやばい」に寄せて

    ・受験世界史の音楽史がやばい(増補あり)(allezvous’s blog) これの受験世界史側から見たあれこれを。 ・そもそもこんなに覚えなくてもよい 私をして見たこと無い入試問題がめちゃくちゃ多い。これは私が00年代半ば以前だとさすがに私大は綿密に解いていないという事情があるので,半ば私の調査不足が原因である。とはいえ元のpdfに掲載されている入試問題の年度を見ていただけると,2001年や2003年の問題がけっこう含まれており,中京大や愛知淑徳大といった,あまり特別に大学別の対策をしないような大学の入試問題からも拾っている。このプリントの作者は,中堅以下の私大に限れば私よりも断然研究している。 逆に言ってしまうと,そこまでしないと音楽史の入試問題抜粋集なんて作れないのである。拙著でも何度か取り上げているが,高校世界史は明らかに文学偏重であって,扱いの重さは文学>美術・建築>その他である

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    Flymetothemoon 2018/11/21
    社会情勢に紐づけた美術/音楽のあり方は世界史でもいいけど、「美術史」「音楽史」という区分けだとどうだろう。
  • nix in desertis:義教のくじ引きと秀吉の花見と

    サントリー美術館の醍醐寺展に行ってきた。醍醐寺は真言宗醍醐派の総山として,空海の直系孫弟子にあたる聖宝が開いた。9世紀後半,貞観年間のことである。実は命名に醍醐天皇と関係ない(後に帰依は受けている)。展は昨年に上海・西安を巡回してきたもので,この後には九州国立博物館に行く大規模な巡回展である。醍醐寺が空になるような所蔵物の全公開状態で中国では延べ80万人が来館する大好評だったそうだ。 密教系であるので所蔵されている仏具は修法や加持祈祷に用いたものが中心になる。制作年代は鎌倉・室町時代が多いが,たまに平安時代の,それも創建からそれほど経っていない時期のものがあり,保存状態も良くて驚く。応仁の乱で伽藍の大部分が焼け落ちたそうだが,よく残っているものだ。展示には多くの仏像も含まれ,全部で15体ほどあっただろうか,それぞれがそこそこ大きく,これで海外まで巡回したというのは神経を使ったことだろう

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    Flymetothemoon 2018/11/13
    応仁の乱で焼けたのは下醍醐らしいので、上醍醐にあった仏像とかは無事だったのでは。/俵屋宗達も舞楽図なんかは保存状態良さそう。
  • nix in desertis:科学技術史上の稀覯本の森

    上野の森美術館の「世界を変えた書物」展に行ってきた。展は科学技術史上重要な稀覯をずらっと並べたものである。所蔵元は全て金沢工業大学で,学生の育成を兼ねた企画展だったようである。金沢工業大学は教育熱心なことで有名で,地方の私立大学としては別格に評判が良い。その所蔵元の関係からか,驚きの入場料無料&写真撮影OK。それもあってか会場は非常に混雑していて盛況であった。客層も普段から美術館にいそうな人々に加えて理系っぽいお兄さん〜おじさんたち,春画展でよく見かけたようなサブカルカップルと多種多様であった。混雑を考えると,500円か300円でも取ったほうがよかったと思うし,そのお金はぜひとも携わった研究室に還元されてほしい気も。 展示は分野別となっていて,古代ギリシア〜12世紀ルネサンスまでのみ一括り,ルネサンス以後は建築史,ニュートンまでの天文学,解析幾何,物理学,光学……と続いて最後は非ユーク

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    Flymetothemoon 2018/09/23
    原子力のコーナー、遡ってみている気がする。
  • nix in desertis:世界史上の諸君主の出題頻度グレーディング:イングランド王(ランカスター・ヨーク朝まで)編

    「イギリス王」でもいいのだけれど,スコットランド王等は扱わないのでイングランドとしておいた。イギリスとイングランドの関係は高校世界史上面倒な話題であるので,ここでは触れない。 基準はこれまでと同様に以下の通り。 A:基礎知識。センター試験世界史B以上の入試を受けるなら知ってないとダメ。 B:国立二次・MARCH以上の私大を受けるなら必要。 B-:教科書に載っていて用語集頻度もそれなりに高いが,便宜上掲載されているという色彩が強く,実際には入試にはほとんど出ない。ネルウァが好例。 C:高校世界史範囲内・外のグレーゾーン。用語集頻度が低いか掲載されていないもの,または旧課程では範囲内だったもの等,早慶上智対策としてなら見るもの。 D:高校世界史範囲外だが,早慶上智でなら見たことがある。満点が欲しいなら覚えてもいい(が当然推奨しない)。 E:完全な高校世界史範囲外で,早慶上智ですら10年に1回未

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    Flymetothemoon 2018/08/27
    次回、ウォルポール以降の首相のグレーディングも気になる。
  • nix in desertis:螺鈿と沈金で輝く琉球漆芸

    サントリー美術館の琉球王国展に行ってきた。サントリー美術館は琉球の染織を多く所蔵しており,過去に何度も琉球関連の展覧会を開いていて縁が深いとのことである。私自身は琉球は全く門外漢なので,新鮮な気持ちで見に行った。 今回の展示は染織(いわゆる紅型を含む)だけではなく,琉球の美術(絵画作品)や漆器の展示が豊富であったのが,非常に良かった。琉球の美術は基的に中国の影響が強い。留学先というとまず福州であったようで,ほとんどの画家が琉球名と中国名を持っている。たとえば「座間味庸昌」であれば中国名は「殷元良」。レベルはさすがに高いというものではないが,よく模しているとは思う。言われなければ中国人や日人の画家が描いたものと区別がつかないだろう。おもしろかったのは,そうして中国の絵画を模して成長したので,琉球人が雪中の花鳥図も描いているということである。おそらく御人は雪を見たことがないか,朝貢使節の

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    Flymetothemoon 2018/07/29
    琉球は鎖国していないから、清への留学生がいるというのが目からウロコだった。
  • nix in desertis:最近読んだもの・買ったもの(『明日ちゃんのセーラー服』他)

    またしても四ヶ月くらいさぼっていたらしいぞ? ・『狼と羊皮紙』2巻。北方の異端信仰編。 → 理論屋が厳しい現実に打ちのめされて己を省みるというよくある話ではあるが,作のテーマが宗教改革である以上はどこかで主人公にこの体験をさせないと前に進まないので,2巻という早めのタイミングで持ってきたのは驚いたけど,良い通過儀礼だったのではないかと思う。読者としても,展開が完全にわかっていてもなかなか痛い強烈なパンチだった。 → 作はイギリス(っぽい島国)が聖書主義の宗教改革を国家主導で行ったら? という世界史的な動きを主軸にしつつ,数奇な運命を辿る神学者視点の物語で,コルの立ち位置は決して歴史の流れの周辺ではない。1巻もそうだったが,コルやミューリ当人たちにとってはその場の命がかかっていて窮地を脱するためだけの動きではあれ,それをパトロンのウィンフィール王族ハイランド視点にたまに戻してみると,ど真

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    Flymetothemoon 2018/03/07
    明日ちゃんのセーラー服、ゆめくりの印象からだと自分の得意分野に思いっきりパラメータ振った感じの作品だなあと。
  • nix in desertis:京阪神旅行記(前編):『響け!ユーフォニアム』聖地巡礼・宇治陵

    京阪神に諸々の聖地巡礼の旅に出たので,要点だけまとめて報告。今回は旅行中に撮った写真のほとんどは事前に自分または同行者がTwitterにあげていたので,それを転用する。 初日:宇治(・木幡) 言うまでもなく『響け!ユーフォニアム』の聖地巡礼。というわけで何はなくとも ユーフォニアム上手くなりたい橋。 pic.twitter.com/tMtAkc4A4O — DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) 2017年12月15日 通称“上手くなりたい橋”。ここから「上手くなりたい」と叫んでから練習すると,楽器やスポーツの上達が早まるという(嘘)。ところでこの時川辺で重機が工事をしていたのだが,何か新しく作るのだろうか。次に向かったのが平等院鳳凰堂。塗り直した後のものを見たかったのもあり,訪ねた。塗り直しにより新品同然になったことについて世論は賛否両論であったが,個人的には賛成で

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    Flymetothemoon 2017/12/20
    藤原道長の墓は法成寺ではないという学び。
  • nix in desertis:ウェスターマーク効果,覚えておきたい

    ・近親相姦はなぜいけない?意外と説明できないタブーの正体(ダイヤモンド・オンライン) → ウェスターマーク効果は大学の教養(長谷川眞理子氏の授業)で習った覚えがある。ウェスターマーク効果だけで考えれば,生き別れの近親よりも幼馴染と結婚するほうが不自然ということになる,という話が印象的であった。 ・実例から見る『展覧会の公式サイトが終了後すぐ消えてしまう問題』(日毎に敵と懶惰に戦う) → ほんとこれ。アーカイブの保存の重要性を一番知っている人たちがインターネットサイトの保存に興味がないとかいう矛盾。後から「美術館広報の歴史」なんてテーマで研究する人が出てきた時に,何の史料も残ってないなんてことになりかねない。独自ドメインで後から消えるのは不便極まりなく,何らかの形で残してほしい。著作権法上問題があるなら,画像だけ削除してまとめ直すだけでも十分意味があるだろう。 → 私もzaikabouさん同

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    Flymetothemoon 2017/11/01
    猪じゃなくて豚で検索すると東洋館のやつが。 http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0090981
  • nix in desertis:顔の「目」と「口」の部分に注目

    西美のアルチンボルド展に行ってきた。アルチンボルドは名前を知らなくても絵は知っている人が多そうな画家で,まあ見ての通りの寄せ絵である。1526年にミラノで生まれて修行を積み,1560年頃からオーストリア=ハプスブルクの宮廷に仕え,基的に不遇になることはなく約25年間宮廷画家であり続けた。この間,3人の神聖ローマ皇帝(フェルディナント1世・マクシミリアン2世・ルドルフ2世)に仕えている。この時期の皇帝たちは,西に新教徒,東にオスマン帝国という苦難の時期を過ごしているので,アルチンボルドの珍奇な絵はさぞかし癒やしだったのであろう。 その後1587年に引退し,ミラノに凱旋帰国。余生は自らの伝記を口述筆記させることに費やしたそうだから,後世の名声を強く気にする人物であったようだ。こういう画風の人にしては意外とも言えるし,こういう画風の人だからこそ誤解されることを避けるべく気にしたと考えると納得も

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    Flymetothemoon 2017/09/04
    そういえば「オーストリア王室のヴンダーカンマーの説明で用いられている挿絵がオーストリア王室のヴンダーカンマーではない」問題はどうなったんだろう。
  • nix in desertis:鹿と猫の太刀と鎧

    ようやくここから今年行ったもの。東博の春日大社展に行ってきた。春日大社が約20年に一度の式年造替を行うので,その間に神宝が外に出てきた形である。展示物は春日大社を描いた掛け軸や彫刻,過去に奉納されてきた品々や,神事・祭儀に用いる道具類が主であるが,奉納された品々では勇ましいことに太刀や鎧が多いのが特徴的である。主祭神が武甕槌であるので,武具が多いのであろう。おそらく,企画展の目玉の一つが鎧というのも珍しい話ではなかろうか。 春日大社を描いた作品群は,見渡す限り鹿しかいないという様相で(ダジャレではない),これは春日大社創建の由来による。武甕槌が鹿島から春日大社のある御蓋山の移動する際に白鹿に乗ってきたという伝説から,春日大社は鹿をシンボルとしている。現在の奈良公園に連中が跋扈しているのも,こうした事情から丁重に扱っているためである。なお,奈良県としても鹿が増えすぎていて害等の被害が大きく

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    Flymetothemoon 2017/02/22
    前半の「鹿」で釣っておいて、後半は裏テーマの「神仏習合」をという構成だった気がする。
  • nix in desertis:日本の戦国時代に関するifいろいろ

    ・戦国時代の到来を防ぐにはどうすればよかったのか(歴史的速報@2ch) 戦国時代とは何かと言えば,中央の実力と権威が失墜してしまっていて,法令の効力の届く範囲が極めて縮小しており,地方で土地と軍事力を持った中小勢力が自立し,その上相争っている騒乱状態である。 スレ内で指摘されている通り,応仁の乱勃発時点ではすでに戦国時代に入りかかっているので,応仁の乱だけを原因にはできない。室町幕府が崩壊したのは幕府体の経済基盤が小さすぎ,有力守護大名同士の闘争を制御するだけの実力を欠いたからという点に起因する。つまるところ室町幕府と守護領国制という構造自体に欠陥があった。当時の人々も気づいてはいたし,義満や義教はなんとかしようとしていた。一番可能性があったのはやはり義満の時代で,彼が明徳の乱・応永の乱等の過程で足利氏の直轄する領国や権益を増やせていれば,展開は大きく変わっていたかもしれない。 そうした

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    Flymetothemoon 2017/02/13
    畿内を幕府が支配できていないというのが、不安定化要因としてかなり大きそうなので、山口遷都ぐらいしないと幕府乗っ取り案も厳しそう。