同性愛は心理療法によって「治療」したりできるような病気ではなく、「治療」して性的指向を変えようという試みはかえって害をもたらす。米国心理学協会(APA)の専門委員会は8月5日、「同性愛者の性的な指向は変えられる」と信じる一部の精神療法士らの回復療法は誤りであり危険だとする決議を行った。 1960年以降に性的指向の改変に関し英語で発表された83の研究内容を精査した専門委員会によると、それらの研究のほとんどに方法論的な不備があったという。「しっかりした方法で行われた研究は極めて少ないですね」と、委員会を率いたジュディス・グラスゴールド医師は語り、「回復療法を支持する人々の主張とは異なり、心理療法を行うことで性的な志向が変わり得ることを示す証拠は見つかりませんでした」と結論づけた。 一部の宗教では同性愛の存在が認められていないため、信心深い同性愛者は、宗教の教えと自らの性的指向の矛盾に悩まされて