酒匂さんは複数の仕事を掛け持ちする「複業」で生計を立てようとしている。電通が設立した個人事業主制度の新会社、ニューホライズンコレクティブ(NH)と業務委託契約を結び、NHから紹介されるブランドコンサルティングなどの仕事を請け負いながら、ハンディで新規事業開発も手掛け始めた。さらにDOKAVENという会社を自ら立ち上げ、ラーメンや飲料などの自社ブランド製品の製作にも取り掛かっている。リゾートホテル、Haruhoo Resort ISHIGAKIの開業支援や教育系の会社のコンテンツ開発も手掛けている。 なぜ「とてもエキサイティングで充実していた」という電通社員の肩書を捨てたのか。高給が約束されている会社員から独立することに不安はなかったのか。じつは酒匂さんは電通を退職する際、妻に「電通を辞めるのはギャンブルや無謀な挑戦ではない。むしろこれから安定して生活していくために最もコンサバティブな判断だ
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