【パリ=三井美奈】2012年のフランス次期大統領選で最大野党・社会党の最有力候補と目されてきたストロスカーン国際通貨基金(IMF)専務理事の逮捕を受け、仏政界が激震に見舞われている。 有罪が確定したわけではないが、世論調査で一貫してサルコジ大統領を抑えてきた本命を事実上失った社会党は、候補選びで態勢立て直しを迫られそうだ。 社会党のマルティヌ・オブリ第1書記は15日、「大きな衝撃だ」と述べ、驚きを隠さなかった。 「大統領選でだれに投票するか」を聞いた先週の仏メディアの調査でも、専務理事は26%で首位。極右・国民戦線のマリーヌ・ルペン党首(22%)とサルコジ氏(21%)を抑え、有権者の関心は専務理事の出馬表明時期だった。 財務相として90年代に通貨ユーロ導入や通信会社フランス・テレコム民営化を進めた専務理事は、財界との関係も深い中道派。前回大統領選では党公認をセゴレーヌ・ロワイヤル氏に奪われ