大統領選で「圧勝」を果たした翌日、首都モスクワの赤の広場で開かれたクリミア半島併合10周年を記念する集会で演説するプーチン REUTERS <権力の座にもう6年座ることになったプーチンの思考回路。ロシアの若い世代が民主的な見方を受け入れると仮定することの危険性。かの国といかに対峙すべきか> 2024年の最も驚きの少ないニュースかもしれない。ウラジーミル・プーチンがロシア大統領選で通算5選を決め、権力の座にもう6年座ることになった。 6年後、プーチンは77歳。だが20年に自身が行った憲法改正により、2036年まで続投することも可能だ。 首相時代も含めて、プーチンの統治は既に24年に及んでいる。同じ期間、アメリカでは大統領が5人、イギリスでは首相が7人入れ替わった。 西側諸国の場合、選挙の結果を決めるのは有権者であり、その結果が正当かどうかの判断は独立した選挙管理委員会が行う。だが、ロシアは違