2018年7月22日、カリフォルニア州ホーソーンで開催された「2018 SpaceX Hyperloop Pod Competition」で、WARR Hyperloopチームを訪問するイーロン・マスク氏 数年後に自ら最高経営責任者(CEO)を務めることになるTwitterを開くと、憂さ晴らしを込めてこうつぶやいた。 「渋滞に我慢ならない。トンネル掘削機でも造って、掘り進めるとするか……」 地下に迂回うかい路を設ければきっと渋滞知らずだという、彼一流の風変わりな夢想だった。だが、3時間後、マスク氏はこう加えた。 「本当にやる」 マスク氏の興したトンネル掘削企業「ザ・ボーリング・カンパニー」のはじまりだ。当初SpaceXの子会社として発足し、その後独立した企業へと移行した。だじゃれ好きのマスク氏らしく、名は「掘削企業」と「たいくつな(boring)会社」を掛けている。
![あっという間に全米各地で計画されたが…6年前にイーロン・マスクが提唱した「音速の地下トンネル」の末路 メディアが持て囃した「世界一の大富豪の思い付き」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b776044338acfe9e1c8d4b5bfadbd34be06253f2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpresident.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F6%2F5%2F1200wm%2Fimg_6556d7b91973396755296bcd936f1843743667.jpg)