今日のICPC緊急シンポジウム 違法・有害コンテンツ規制の論点整理は素晴らしかった。5原則があるので誰が何を話したか具体的には書けないが、政界の動き、行政の動き、事業者の思惑が構図として繋がって断絶や争点もみえてきた。正直なところ、充実したゲストで大講堂で立ち見まで出たDMCと、後発かつ直前の告知で十数人しか集まらないICPCとで、本当に後からやる意味があるのか悩んだのだが、結果的には少人数で重要なステークホルダが集まり、ポジショントークではなくディープかつ本音の議論を引き出せた。この興奮が醒めやらぬうちに、僕の独断と偏見で状況を整理して次の展開を考えたい。 有害サイト規制は内閣官房IT安心会議が取りまとめ、総務省、経済産業省、警察庁、文部科学省などが絡むが、どの省庁も主導権を取らずばらばらに取り組むホットポテトとなっており、政治家は痺れを切らしている。自民・民主で争点はなく有権者の関心も
「私的録音録画補償金」制度の見直しを検討するため、文化庁文化審議会著作権分科会に設けられた「私的録音録画小委員会」の第14日会合が11月28日に開かれた。15日まで募集していたパブリックコメントの概要が示され、これをベースに権利者や消費者の代表が意見を戦わせた。 パブリックコメントや、今回の議論の主な焦点は、補償金制度の必要性や、違法サイトからのダウンロードを違法とするかどうかについてだ。 寄せられたパブリックコメントの総数は約7500件。うち8割が、著作物の複製を「私的使用」として認める範囲を定めている著作権法30条の適用範囲についての意見で、違法サイトからのダウンロード違法化に対する反対意見も多かった。さらにそのうち7割が、「ネット上のひな形を利用して書かれたもので、ほぼ同じ内容」(文化庁の川瀬真・著作物流通推進室長)だったという。 権利者側の主な意見は「私的複製によって権利者は多大な
このブログで、初音ミクについて最初に触れた時に「ミクに実演家としての著作隣接権は帰属するのでしょうか?」と(ジョークで)書きました。そもそも、現在の法制度は権利主体が人以外になることを想定してませんので帰属するわけもありません。 余談ですが、昔、森のウサギを原告にして環境破壊を阻止しようとした訴訟がありましたけど、当然ながら原告適格なしとされています(ソース)(もちろん、これはわざと動物を原告にすることで、世間の問題意識を高めるために意図的に行われたものでしょう)。 #と言いつつ、いろいろ調べてたら中世ヨーロッパにはリアルで「動物裁判」というものがあったようです(ソース)。畑を荒らしたりした動物を本当に裁判にかけて罰を与えたりしてたようです。 初音ミクの話に戻りますが、初音ミクが権利の主体にはならないとは言え、初音ミクによる「歌唱」には、作詞家の演奏権の許諾が必要か、また、著作隣接権の客体
昨日の日経朝刊(2007/11/1 13版 13面)の記事。トヨタでの「フリーズしないクルマ造り」へのチャレンジの中に以下のような一節があった。 採点の対象は誤字脱字のたぐいの単純ミス。その数があるレベルを超えると、その裏に重大な欠陥が隠れている恐れが急速に高まる。トヨタは膨大なデータを分析し、その境目が百点満点の五十五点であることを突き止めた。一点でも足りなければ即刻やり直し。 単純なミスの数で大きなエラーを類推していこうというのは、1:29:300の法則(ハインリッヒの法則)の応用だろうし、もしかすると割れ窓理論なんかにも通じるかもしれない。 ソフトウェアのような見えにくい分野にこうした判りやすい指標を入れていくのは素晴らしい試みだと思う。こうした一歩一歩の積み重ねがソフトウェア全体の品質向上と地位向上につながると期待する。 オルタナティブ・ブログには、この分野の専門家であるEASEプ
以前書いた「知識の呪い」というエントリにラノ漫さんがリンクしていただいたおかげで、再びアクセスをいただいています。そこで、最近読んだ似たような話をちょっとご紹介。 様々な業界で、同業者の群れをリードするようになった「アルファドッグ」な企業を紹介した本『アルファドッグ・カンパニー』を読みました。その中に、コネティカット州で自転車販売業を手がける Zane's Cycles (ゼインズ・サイクルズ)の話として、こんなエピソードが登場します: ジラードは現在店長を務めており、ゼインが採用した他の従業員と同じく、自転車のエンスーではない。こんな風に言う。 「エンスーが店員だと、とにかくお客さんを混乱させてしまいがちです。なぜって、自分の自転車の知識をひけらかして、お客さんを説き伏せようとしますからね」 エンスーとはエンスージアストの略で、熱狂的愛好家の意味(よく車が大好きな人に使ったりしますね)。
様々な検討を行っていく過程で、どうしても細部にこだわってしまい、全体が見えなくなることがあります。特に検討期間が長い場合、複雑な事象の場合には、検討が深まるにつれて様々なケース・バリエーション、オプション、前提条件など、網羅性の追及をするにあたって発見される複雑な要素に気をとられ、どうしても分析や結論付けが「細部にこだわるが、全体が見えず」また「詳細なのだが、網羅性があるかどうかわからない」という内容になります。特に分析等の上流工程の経験が浅い人によくありがちな傾向です。 このような状態になった時には、殆どの場合が対応方法自体を明確に理解できないほど袋小路に入っています。従って、現状のアプローチや資料に対する小手先の対応策でなく、具体的に根本から考え方を構築しなおす指示が必要になります。その場合には、一度作成した資料をすべてご破算にする必要があります。 では、上記のような状態でまず何をすべ
Pickup オルタナブログ通信:Webブラウザの選択肢――機能? 速さ? それとも……NEW!(9/26) 170組を超えるオルタナティブ・ブロガー(オルタナブロガー)によって、ITにまつわる時事ネタなどが日々発信されているのが、ITmediaのビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」だ。今週はその中から、Google Chrome、Twitter、メール中毒、ケータイ、音楽などを紹介する。 オルタナブログ通信:Google Chromeが推進するブラウザ新世代(9/19) ITmediaのビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」は、170組を超えるオルタナティブ・ブロガーによって、ITにまつわる時事ネタなどが、日々発信されている。今週はその中から、iPhone、Google Chrome、ビル・ゲイツ、Wikipedia、ネット配信、ITと天気などを紹
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