衆議院総選挙と同時に実施された最高裁判所裁判官の国民審査で、一票の格差を合憲と判断した2人の裁判官の罷免を求める票が、他の裁判官よりも突出して多かったことが、31日、明らかになった。 総務省が31日発表した最高裁裁判官の国民審査の結果によると、審査の対象となった9人の裁判官は全員が信任されたが、二度にわたる一票の格差違憲訴訟で二度ともこれを合憲と判断した涌井紀夫、那須弘平の両氏が、それぞれ517万6,090人、498万8,562人から罷免を求められ、3位以下を大きく引き離した。 これまで最高裁裁判官の国民審査では、公示順に審査用紙に名前が掲載されるため、名簿掲載順が早い人ほど多くの不信任票が投じられ、順番が後ろの人ほどこれが少ない傾向がはっきりと現れていた。 しかし、今回の審査では、罷免を求める票の率(罷免率)が最も高かった涌井氏は掲載順位は3番目2番目に高かった那須氏も掲載順位は6