現在私は、沖縄密約裁判(沖縄返還時に米国が負担すべき米軍基地の復元費用を日本政府が「肩代わり」 した密約関係資料の情報公開を求めた裁判)の原告共同代表の一人として、きたる4月9日に出る予定の判決の行方を注目している。ところが、 3月3日前後の新聞何紙かに、岡田克也外務大臣が省内に設置した、過去の対米密約を調査する「有識者委員会」(座長・北岡伸一東大教授)の 「報告」によると、「費用の肩代わりはあったが、政府間の密約には当たらない」ということになりそうだ、とする予測報道が出たので、 怪訝な感じを受けた。いや、主任弁護士、小町谷育子さんは大いに怒っている。私も同感だ。 まず「報告」なるものの内容もさることながら、それこそ、これも「リーク」というべき前打ち報道を利用して地均しし、 「密約断定できず」の玉虫色の結論ですませ、政府のレジティマシーに傷を付けないようにすませようとするやり方に、腹が立つ