私 物 国 家 広瀬隆、光文社、1997。 序、誰かが、どこかで、動いている。 政治家、官僚、財界人、一見して別な世界の住人に見えるが、実はつながりが ある。 ロッキード事件から、野村証券損失補填まで、この二十年間、背景の人脈は変 わっていない。小池隆一は児玉誉士夫の弟子。 自宅、料亭、ホテル、オフィスで交わされたトランクいっぱいの札束。その挙 句が、経済崩壊。この者達が作り出した天文学的な借金を、国民に返済せよと言 う。 国民が望むのは、一連の黒幕が逮捕され、闇の人脈が一掃される事である。 総会屋対策として、同日に株主総会を開く企業。総会屋の資金はどこから出て いるのか。第一勧業銀行、小池隆一に117億もの迂回融資。指揮した副頭取・金 沢彰は、罪を問われる事なく、バブル清算=粉飾決済の為の共同債券買取機構の 社長に就任。金沢彰とは、何者か。それほどの大人物なのか。 ベトナム