政府の教育再生会議が、いったんまとめた提言の発表を、直前に取りやめるという失態を演じた。 提言は、子育てや家庭教育の「あるべき姿」を示す内容で、既に原案ができあがり、合同分科会でとりまとめて発表する段取りだった。ところが合同分科会の前日に、発表の取りやめが急きょ決まった。 提言案は、乳幼児の親に「子守歌を歌い、おっぱいをあげ、赤ちゃんの瞳をのぞいてください」「授乳中や食事中はテレビをつけないように」などと要請。子どもの発達段階に応じた道徳教育の必要性も、事細かに説いている。 しかし、その内容が判明すると、有識者委員の間に「家庭の問題に政府が立ち入りすぎだ」との批判が強まった。政府内でも、政策的裏付けのない提言の効果を疑問視する意見が相次いだ。 再生会議の議事録(要旨)によると、提言に盛られた内容は、四月中旬の第二分科会で議論された。山谷えり子首相補佐官(教育再生担当)が、委