「ヴィジュアル系とは音楽ジャンルを指す言葉ではない!」 日本のロックシーンは「ヴィジュアル系」を軸に発展してきた、と言い切ってしまっても大袈裟ではない。本書では90年代にヴィジュアル系がどう誕生して、多くの人になぜ受け入れられ、なぜ世界がうらやむほどの「ジャパンカルチャー」となったのか、その独自の発展をバンドの世界に留まらず、ファッション、漫画などさまざまな分野を通して辿っていく。 さあ、その深淵の闇へ、共に堕ちていこう 本書のプレスリリースより引用 “ヴィジュアル系”という言葉が無い時代から始まり、どう発展していったのかがしっかりと書かれている本です。 始まりから現在に至るまでの歴史を単純に追ったものではありません。最も多くページ並びに内容が割かれているのが、1990年~96年頃。 全盛期と言われる98~99年はそこそこの言及で、氷河期といわれる2000年代以降はわりと駆け足で追っており