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ブックマーク / book.asahi.com (41)

  • 「ゴシック・カルチャー」論じる新世代の暗黒批評家・後藤護さんインタビュー|好書好日

    文:篠原諄也 写真:北原千恵美 後藤護(ごとう・まもる)暗黒批評家、映画音楽ライター、翻訳家。 1988年山形県生まれ。『金枝篇』(国書刊行会)の訳文校正を担当中。また「高山宏の恐るべき子供たち」をコンセプトに掲げる「超」批評誌「機関精神史」の編集主幹を務める。黒眼鏡を着用。 苦しむ知性、滅びの美学 ――「暗黒批評」とは何でしょう? 暗黒批評……僕のやってることですよ(笑)。ただのキャッチフレーズなんですよね。もともとゴシック・ロマンスやフィルム・ノワールが凄い好きでした。それを日語にすると、暗黒小説や暗黒映画になるらしいと。ああ暗黒舞踏もあるなとか気づき始める。暗黒というのは、結構何にでもつくんだなと思っていたところ、とうとう哲学の人まで「暗黒啓蒙」(ニック・ランド)とか「ダークエコロジー」(ティモシー・モートン)と言い出したぞ!と。これはもう批評全体が暗黒化せねばなるまい!と思って

    「ゴシック・カルチャー」論じる新世代の暗黒批評家・後藤護さんインタビュー|好書好日
    Imamu
    Imamu 2020/01/09
    「ゴスロックに関しては4ADレーベルを落としてしまったのは痛い。好きすぎて書けなかったんです」「ゴシックを脱構築するものとして、アフロ・カルチャーはあるなと」
  • 書評・最新書評 : 殺生と戦争の民俗学―柳田國男と千葉徳爾 [著]大塚英志 - 柄谷行人(哲学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■「理科」と「経世済民」で照らす 著者大塚英志はアニメやサブカルチャー論で知られているが、大学では民俗学を千葉徳爾の下で学び、その後もその問題を考えてきた人である。千葉は柳田国男の弟子であった。著者にとって、柳田について考えることと、千葉について考えることは切り離せない。そして、千葉を通して考えることは、通常考えられているのとは違った柳田を見いだすことになる。 民俗学はもともとロマン派文学的であり、それはドイツではナチズムにつながり、柳田の弟子たちもその影響を受けて「日民俗学」を作りあげた。柳田はそれを退けた。そして、そのような柳田の側面を受け継いだのが千葉である。二人には、共通する面がある。その一つは、彼らがいわば「理科」的であったことだ。千葉徳爾は自らを地理学者と呼び、民俗学者であることを否定した。柳田も自分の学問を民俗学と呼ぶのを拒み、「実験の史学」と呼んだ。この「実験」という言葉

    書評・最新書評 : 殺生と戦争の民俗学―柳田國男と千葉徳爾 [著]大塚英志 - 柄谷行人(哲学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    Imamu
    Imamu 2017/05/20
    「「理科」と「経世済民」で照らす」「殺生の快楽」「柳田—千葉—大塚という流れには、柳田にあった一つの面が抜けている。それは、柳田の学問の根底に、平田派神道の神官となった父親が存在する、ということだ」
  • コミック・ブレーク (広告特集) : 〈私のコミック履歴書〉声優 早見沙織さん - 朝日新聞社広告局 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■自分で道を切り開く ――最初にハマったマンガは何でしたか。 早見 小学校高学年の頃に読んだ『フルーツバスケット』ですね。登場するキャラがみんないい人で、読んだ後に温かい気持ちになれるのが好きで……。それから、『花ざかりの君たちへ』! 最初は表紙とタイトルだけを見て衝動買いしたんです。まだドラマ化されてない時期だったので、ドラマ化されたときは感動して毎回チェックしてました。『美味しんぼ』も父が数十巻近くそろえているので、小さい頃からすごく身近な存在です。 ――中学、高校時代はどうでしょう? 早見 中学生のときは学校で矢沢あいさんがすごくはやっていて。わたしも『NANA』とか『ご近所物語』とか、友達から借りて読みました。母に『カッパの飼い方』を薦められたのもその頃。出てくるカッパがすごく可愛くて、わたしもカッパを飼いたくなりました(笑)。今でもときどき読み返してますよ。母といえば、先日母の

    コミック・ブレーク (広告特集) : 〈私のコミック履歴書〉声優 早見沙織さん - 朝日新聞社広告局 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    Imamu
    Imamu 2015/07/15
  • コラム別に読む : 70年代テレビ 太田省一さんが選ぶ本 - 太田省一(社会学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■ドキュメンタリー性への着目 中山千夏。この名を聞いて懐かしさを覚える方も多いはずだ。60年代末から70年代、彼女はテレビタレントとして絶大な人気を誇った。元々子役から出発した俳優であったが、ワイドショーの司会で注目され、さらには歌手としても自ら作詞した「あなたの心に」が大ヒットするなどマルチに活躍した。 ところが彼女は、ある時からテレビタレントとしての自分に疑問を抱くようになっていく。『芸能人の帽子』は、作家となった現在の中山千夏が自分について書かれた当時の芸能記事を読み返しながら、タレント中山千夏がいかにしてテレビから身を引こうと考えるに至ったかを解き明かすという、ユニークな一冊である。語り口も軽妙で、当事者による芸能史、女性タレント論として出色の面白さだ。 だがそれだけではない。書の根底には「テレビとは何か」という問いがある。その答えを中山千夏は、自身も出演したドラマ「お荷物小荷物

    コラム別に読む : 70年代テレビ 太田省一さんが選ぶ本 - 太田省一(社会学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    Imamu
    Imamu 2015/02/27
    『芸能人の帽子 アナログTV時代のタレントと芸能記事』
  • 「それでも彼女は生きていく―3・11をきっかけにAV女優となった7人の女の子」書評 〈家族〉と〈企業〉が壊れた世界で|好書好日

    それでも彼女は生きていく 3・11をきっかけにAV女優となった7人の女の子 著者:山川 徹 出版社:双葉社 ジャンル:エッセイ・自伝・ノンフィクション それでも彼女は生きていく― 3・11をきっかけにAV女優となった7人の女の子 [著]山川徹 東日大震災から4カ月ほどのある日、ルポライターの著者が現地でこんな噂(うわさ)を聞く。「被災した女性たちが上京して風俗やAV(アダルトビデオ)で働き始めている」。ここで著者は戦前の東北の〈娘身売り〉を想起した。戦前に東北では貧困ゆえに娘を売った、という話を。 「震災がなければAVの仕事をしなかった」という7人の女の子も聞き手も、ゆるいと言えるほど今風だが、視点に射程の長さがある。そして、つい遠い昔のことと思いがちな〈娘身売り〉の時代は、昭和でありほんの80年前なのだと気づくとき、ある深い理解がやって来る。日という国は、大戦の痛手から「ちゃんと復興

    「それでも彼女は生きていく―3・11をきっかけにAV女優となった7人の女の子」書評 〈家族〉と〈企業〉が壊れた世界で|好書好日
    Imamu
    Imamu 2014/10/07
    「日本の経済の影の主役だった〈家族〉と、表の主役であった〈企業〉、両方が壊れた世界で生きるとはどんなことであるか」
  • 「世界が認めたニッポンの居眠り」書評 会議でも目をつぶる仮眠の国|好書好日

    世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった! 著者:ブリギッテ・シテーガ 出版社:阪急コミュニケーションズ ジャンル:歴史・地理・民俗 世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった! [著]ブリギッテ・シテーガ パリに留学中、私はよく地下鉄の車内で居眠りをしたが、あるとき、車内で眠っている人は他に誰もいないことに気がついた。地下鉄だけではない。カフェでうとうと眠ってしまうと、すぐにウエーターがきて「大丈夫ですか」などときいてくる。どうやらカフェで眠るのはご法度らしい。大学の授業でも居眠りしている学生は見当たらない。何人もの学生に「授業中に居眠りすることはないのか」ときいたところ、全員から「ない」という返事がきた。小中高の授業でも居眠りする人はいないという。要は、他人がみている環境のなかで眠るという発想そのものがないのである。 そうした常識をもつ多く

    「世界が認めたニッポンの居眠り」書評 会議でも目をつぶる仮眠の国|好書好日
    Imamu
    Imamu 2014/01/07
    「日本~夜間の睡眠時間が比較的短~昼間に各自がうたた寝や居眠りをする仮眠文化圏/睡眠が夜間の一回~睡眠そのものがプライベートな領域に閉じ込められた、ヨーロッパなどの単相睡眠/中間にシエスタ=昼寝文化圏」
  • コラム別に読む : 落語家の通信簿 [著]三遊亭円丈 - 青木るえか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■現役の落語家が同僚批評! 落語協会分裂騒動を書いた三遊亭円丈『御乱心』は、私の選ぶ「20世紀名著三選」に入る。内容が偏っているという人もいるが、面白いんだからしょうがない。立川談志の人物批評なんか胸がすきましたね。さらに文章のスピードが気持ちいい。一般道を、うまく信号にひっかからず50キロぐらい出して走り続けるような気持ちよさ。「円丈はすごい文章家だ」と、その後の著書にも激しく注目していたのだが、どうも『御乱心』に匹敵するものがない気がしていたのだ。 だがついに出た! 現役落語家が現役落語家を批評する! 藤田伸二の『騎手の一分』が「現役のジョッキーが同僚批判!」とさんざんもて囃されてるんだから、こっちだって持ち上げるぞ。 これは面白いです。まったく落語を聴かない自分が読んで面白いんですから。最初は「落語の聴きかた」なんていう入門的なことが書いてあるが、すぐに各落語家への論評になり、超有名

    コラム別に読む : 落語家の通信簿 [著]三遊亭円丈 - 青木るえか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    Imamu
    Imamu 2013/11/15
    「落語家は他の落語家の噺をあんまり聴く機会がないらしい。それで、円丈はDVDやYouTubeで改めて見直した」「。私がいちばんウケたのは、立川談春を激ホメしてる福田和也を揶揄してるところ」
  • 『「AV女優」の社会学』書評 語ることと語り得ぬことの相剋|好書好日

    「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか 著者:鈴木 涼美 出版社:青土社 ジャンル:社会・時事・政治・行政 「AV女優」の社会学―なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか [著]鈴木涼美 おそらくAV(アダルトビデオ)ほど、日常的に消費されながらも、あえてその構造や意義を真摯(しんし)に検討されない分野も少ないだろう。その言説の多くは、(主として男性)消費者の性的ファンタジーや好奇心に訴える範疇(はんちゅう)に留(とど)まり、たとえ表象される女性に「語り」の役割が与えられたにしても、それは消費者の望む役割を引き受けたにすぎない……。書を精読するまで、私はそのように理解していた。そしてその予測は、良い意味で裏切られた。 女性が「体を売る」ということ。1983年生まれ・東京文化圏育ちの筆者にとって、このことは日常と地続きの風景だったという。放課後、部活動に勤(いそ)しむように「ブ

    『「AV女優」の社会学』書評 語ることと語り得ぬことの相剋|好書好日
    Imamu
    Imamu 2013/08/30
    「若干疑問が残ったのは、果たして本書で取り上げられたような語りが、現在のAV市場の主たる需要分野なのかという点~もっとも、それゆえの「語るAV女優」の切実な饒舌(じょうぜつ)さ、と考えれば納得できる」
  • http://book.asahi.com/ebook/master/2013080800002.html

    Imamu
    Imamu 2013/08/20
    「どうして、姜尚中の発言や講演だけ、鬼気迫る力を宿し、人々に強い印象を与えることができたのか」「どの層に全面的に同一化することに対しても、彼は違和感をもっているのだ」
  • 『「少女小説」の生成』書評 規範と逸脱の麗しき輪舞|好書好日

    「少女小説」の生成―ジェンダー・ポリティクスの世紀 [著] 久米依子 近代日の「少女小説」。このジャンルの独自性は、日の近代化と文化表象の特異性を裏書きしている。少女小説が登場したのは、明治30年代のこと。その系譜は近年のコバルト文庫に至るまで、百年にもわたる歴史をもつ。だがその内容や領域に一貫性はなく、ときに相反する特性をも包摂する。これは、いわゆる欧米の「家庭小説」などとも一線を画すと筆者は指摘する。 明治後期、いわゆる少女向け読みものとしての少女小説が誕生。だが同時期書かれた田山花袋「少女病」等、青年と若い娘の恋愛小説もまた、少女小説と呼ばれていた。無垢(むく)なる性愛対象という「少女」は、後発近代化国・日の成人男性にとって、抑圧された自らの自然を回復するための救世主でもあった。このあり方は、その後次第に教育的配慮とは齟齬(そご)をきたす。 近代教育における少女への要請もまた、

    『「少女小説」の生成』書評 規範と逸脱の麗しき輪舞|好書好日
    Imamu
    Imamu 2013/08/14
    「無垢(むく)なる性愛対象という「少女」は、後発近代化国・日本の成人男性にとって、抑圧された自らの自然を回復するための救世主」「規範と逸脱、周縁性と大衆性の交錯する麗しき輪舞」
  • 「少女と魔法」書評 日本生まれの強く可愛い魔女|好書好日

    少女と魔法 ガールヒーローはいかに受容されたのか 著者:須川 亜紀子 出版社:NTT出版 ジャンル:社会・時事・政治・行政 少女と魔法―ガールヒーローはいかに受容されたのか [著]須川亜紀子 日の魔法少女物アニメ番組は、過去40年以上にもわたり放映されているという。少女メディア文化において、これは世界的にも稀(まれ)なケースだと筆者は指摘する。西欧では魔女は成人女性の力、美、知の象徴であり、それゆえ恐怖の対象として描かれてきた。たとえ善き魔女が描かれても、「奥様は魔女」のように白人美女が定番。だが、日のアニメ世界に輸入されたとき、魔女は少女と合体し、可愛らしく活発な「ガールヒーロー」に変身した。筆者は1960年代から近年までの魔法少女物を分析し、女性へ向けられた複雑な要請と眼差(まなざ)しを鮮やかに解析して行く。 60年代の「魔法使いサリー」は、あくまでも女性らしさを手放さず乱暴者の男

    「少女と魔法」書評 日本生まれの強く可愛い魔女|好書好日
    Imamu
    Imamu 2013/07/09
    「後の社会に訪れる承認欲求の問題に、いち早く取り組んだのは魔法少女たちだったのか」
  • 「アイドルのいる暮らし」書評 「大人の娯楽」を楽しむ10人|好書好日

    アイドルのいる暮らし [著]岡田康宏 アイドルが好きと公言する大人が増えた。現実の異性と縁がない人がハマるというイメージは、既に過去のものだ。 20代から50代まで、既婚、子持ち、バツイチも含めた、普通の大人であり、筋金入りのファンでもある男性9人女性1人。彼らのロングインタビューからわかるのは、アイドルがまるで競馬やサーフィンのような普通のレジャー、大人の娯楽のひとつとして定着しつつあるということ。 楽しみ方は実に多様だ。ライブコンサートも人気次第で巨大なものから路上のものまである。まだメジャーになりきらないアイドルならば、握手どころか実際に話し、顔を覚えてもらえる。ファン同士の交流で友達もできる。 面白いことに、楽しさは文面からはちきれそうなくらい伝わってくるのに、アイドルの何が好きなのかを語られても、わかるようでいて、やっぱりよくわからないのだった。それが娯楽というものなのかもしれな

    「アイドルのいる暮らし」書評 「大人の娯楽」を楽しむ10人|好書好日
    Imamu
    Imamu 2013/06/20
    『面白いことに、楽しさは文面からはちきれそうなくらい伝わってくるのに、アイドルの何が好きなのかを語られても、わかるようでいて、やっぱりよくわからないのだった。それが娯楽というものなのかもしれない』
  • 本の記事 : 「日本の思想」刊行開始 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    Imamu
    Imamu 2013/05/22
    『第1巻「『日本』と日本思想」には竹内整一氏、大塚英志氏らが寄稿している。』
  • 「マックス・ウェーバーの日本」書評 ドイツ以上になぜ読まれたのか|好書好日

    マックス・ウェーバーの日 受容史の研究1905−1995 著者:ヴォルフガング・シュヴェントカー 出版社:みすず書房 ジャンル:社会・時事・政治・行政 マックス・ウェーバーの日 [著]ヴォルフガング・シュヴェントカー 書は、日のウェーバー研究の内容を、大正時代から現在にいたるまで詳細に検討するものである。実は、ウェーバーは日で、ドイツで以上によく読まれてきた。にもかかわらず、日人のウェーバー研究はドイツでほとんど知られていなかった。したがって、書がドイツの読者にとって役立つことは当然であるが、日人にとっても、いろいろと考えさせる事柄を含んでいる。 日は、非西洋圏で唯一、近代資主義国家となった。その理由を問うために、日人は特に、ウェーバーの理論を必要としたといえる。しかし、ウェーバーが広く読まれるようになったのは、1930年代、天皇制ファシズムが席巻し、マルクス主義運動

    「マックス・ウェーバーの日本」書評 ドイツ以上になぜ読まれたのか|好書好日
    Imamu
    Imamu 2013/05/06
    「日本でこの時代からウェーバーが読まれたのは、根本的に、マルクスを補うためであったといってよい」
  • 「モダン・ライフと戦争」書評 社会の矛盾とスターの身体|好書好日

    モダン・ライフと戦争 スクリーンのなかの女性たち (歴史文化ライブラリー) 著者:宜野座 菜央見 出版社:吉川弘文館 ジャンル:芸術・アート モダン・ライフと戦争―スクリーンのなかの女性たち [著]宜野座菜央見 「女性の美」を読み解くことは、難しい。とりわけ政治や経済と結託したとき、その難易度は跳ね上がるようだ。書は、1930年代前後の日映画を、「女優」に着目して論じている。表象される「望ましい女性像」を通し、美と資主義の関係性を、さらには戦争と平和の共犯関係を丹念に書き出した秀作である。 戦間期、後発近代化国・日は所与の矛盾に突き当たった。産業合理化や民主化の進展に伴う軋轢(あつれき)や、文化的には西洋化とその反作用としての国粋主義も見られた。だがそれらすべてを、大衆の旺盛な消費欲望が飲み込んでいく。日の「モダン・ライフ」はこのように鵺(ぬえ)のごとき顔をもち、人々を魅了した。

    「モダン・ライフと戦争」書評 社会の矛盾とスターの身体|好書好日
    Imamu
    Imamu 2013/04/23
    「表象される「望ましい女性像」を通し、美と資本主義の関係性を、さらには戦争と平和の共犯関係を」「戦争初期、軍需景気で豊かなモダンライフ享受」「40年代~ら一気にモダン・ガールは批判の対象」
  • コラム別に読む : 「ゲーム的なるもの」現実に さやわかさんが選ぶ本 - さやわか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■ファミコン30年 任天堂が大ヒットゲーム機「ファミリーコンピュータ」を発売したのは1983年7月15日のことだ。今年はそれから30周年。ゲームは今や人々の生活と切り離せないものになった。 若者向けのライトノベルやマンガでも、たとえば川原礫(れき)の『ソードアート・オンライン』(電撃文庫・既刊11巻・578〜683円)などゲームの仮想空間を舞台にした小説はますます高く支持されている。また90年代末に発売された高見広春の『バトル・ロワイアル』(幻冬舎文庫・上下各630円)以降、ゲームのようなルールの中で人々が生死を賭けて争う「デスゲームもの」のヒット作も尽きることがない。 だがこうした作品は登場人物の人生がまさしく「ゲームのように」あっけなく決まってしまうことで批判の対象になりやすい。いわく「人生ゲームではない。ゲームと現実を混同するな」というわけである。 ■戦争に手法反映 だがそうした批

    コラム別に読む : 「ゲーム的なるもの」現実に さやわかさんが選ぶ本 - さやわか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 書評・最新書評 : 書店風雲録 田口久美子著 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    Imamu
    Imamu 2012/12/25
    「とくに一九八〇年代のリブロは刺激的だった。そのころニューアカデミズムブーム」「新しい思想の潮流、ポストモダンやニューエイジ系で埋められた棚は「日本社会の現在」だったのである」
  • http://book.asahi.com/ebook/master/2012102400001.html

    Imamu
    Imamu 2012/10/29
    「国に愛されたい」「実は彼らはマスコミに憧れ、マスコミに認められることを渇望」「「左翼」でなくて「右翼」でなければならない理由」ここで〈愛の不可能性〉の話を接続するのか・・・
  • ウラジーミル・ソローキン「青い脂」書評 文学の未来映す“低俗”ギャグ|好書好日

    青い脂 [著]ウラジーミル・ソローキン 昔の人は、小説のヤワなエッチ描写ごときで発禁だ裁判だと大騒ぎしたもんだが、モロ出し動画がネットでいくらでも見られる現在、もう小説ごときで、下品だエロだ低俗だと騒ぐ時代ではありませんわオホホホホと思っていたところに降って湧いた衝撃作。笑っちゃうくらいのお下劣お下品全開ぶりでありながら(いやまさにそれ故に)いまどき文学への希望と確信を力強く語るという、時代錯誤なのに目新しく、古くさいのに新鮮な代物が書だ。 未来ロシアの研究所でスカトロ両刀づかいの変態どもが中露混合の悪態をつきつつ、文学クローンを作って小説を書かせ、謎の物質「青脂」を生産。それがスターリンとフルシチョフがグチョグチョの愛欲相関図を繰り広げる変な二十世紀に送り返され、そしてヒトラーとの野合と対決の末スターリンはついに青脂を自ら……というのがストーリーなんだが、これを知ってもあまり意味はない

    ウラジーミル・ソローキン「青い脂」書評 文学の未来映す“低俗”ギャグ|好書好日
    Imamu
    Imamu 2012/10/23
    「トルストイ風SM小説! ナボコフ式虐殺小説!」
  • 「メインストリーム 文化とメディアの世界戦争」書評 文化の向かう先、巨視的な視点で|好書好日

    メインストリーム 文化とメディアの世界戦争 著者:フレデリック・マルテル 出版社:岩波書店 ジャンル:社会・時事・政治・行政 メインストリーム 文化とメディアの世界戦争 [著]フレデリック・マルテル 低迷を続ける政治や経済を横目に、マンガ・アニメからファッション料理まで、日文化はこの10年で影響力を飛躍させた。 しかし、市場の細分化と国際競争が進むなか、10年後には日を取り巻く文化の地政学が激変している可能性も少なくない。 世界の文化の潮流はどこに向かっているのか。日の強さと弱さとは。巨視的な視点から考えさせてくれる力作が現れた。 著者はフランスの元・文化外交担当官。世界30カ国を訪れ、ボリウッドからアルジャジーラ、韓流ドラマ、Jポップまで、1200人以上の関係者を取材した。 見えてきたのは米文化のしなやかな底力と、その覇権に挑むアジアやアラブ、中南米の国々のしたたかな世界戦略だ。

    「メインストリーム 文化とメディアの世界戦争」書評 文化の向かう先、巨視的な視点で|好書好日
    Imamu
    Imamu 2012/10/16
    「著者によれば、10代前半に声や外見でスカウトし、一人何役もこなせる多目的な「アイドル」として養成するのは日本や韓国に特有の現象だという。」多目的なアイドル…