20歳の時に事故で右腕と両足を失った山田千紘さん(30)は、就職活動で直面した障害者雇用の現実に「ガッカリしてしまった」と話す。求人票に書かれた給与額は、低い会社で13万円程度、正社員採用をする会社もほとんどなかったという。 諦めかけながらも奮起し、再就職を果たした山田さん。だが入社後も「成長を期待されていないのかな」と違和感を抱き、転職へ――。何があったのか。山田さんが障害者雇用をめぐる実体験を語った。 【連載】山田千紘の「プラスを数える」~手足3本失った僕が気づいたこと~ (この連載では、身体障害の当事者である山田千紘さんが社会や日常の中で気づいたことなどを、自身の視点から述べています。) 「手足が3本ない体で、この会社で何ができるだろう」 事故の前はケーブルテレビの営業職で働いていました。手足を失い、リハビリなどを終え、社会復帰を考えた時、「この体で営業職に戻るのは難しい。これからは