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  • 7300年前の鬼界カルデラ噴火、過去1万年で世界最大と判明、鹿児島沖

    九州南方沖の海底火山、鬼界カルデラが起こした7300年前の「アカホヤ噴火」が、完新世(1万1700年前~現在)で世界最大の噴火であることが分かったと、神戸大学の研究グループが発表した。海底に堆積した噴出物の量を船で詳しく調べるなどして判明した。この噴火は南九州の縄文人に壊滅的な被害を与えた。研究グループは「このような噴火が発生すれば、火砕流や火山灰が現代文明に及ぼす影響は計り知れない」としている。 鬼界カルデラは鹿児島市の南約100キロにあり、長さ25~15キロほどの楕円(だえん)状。噴火でマグマが一気に噴き出し、地下の空洞になった所が落ち込んでできた陥没地形「カルデラ」が、巨大噴火の繰り返しにより複合しているとみられる。直近の巨大噴火がアカホヤ噴火で、火山灰は東北地方の一部にまで飛んで積もっており、考古学などで年代判定の手がかりとして利用されている。カルデラの縁は外輪山と呼ばれ、噴火を繰

    7300年前の鬼界カルデラ噴火、過去1万年で世界最大と判明、鹿児島沖
  • ギャラリー:米国の独立戦争はこうして始まった 画像8点

    第2回バージニア会議で、「自由を、さもなくば死を」という有名な演説を行ったパトリック・ヘンリー。(PHOTOGRAPH BY GRANGER, NYC — ALL RIGHTS RESERVED) ボストンのオールドノース教会前に立つポール・リビアの像。(PHOTOGRAPH BY IRA BLOCK/NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)

    ギャラリー:米国の独立戦争はこうして始まった 画像8点
  • 米国の独立戦争はこうして始まった、緊迫の一日を再現

    ボストンのオールドノース教会前に立つポール・リビアの像。(PHOTOGRAPH BY IRA BLOCK/NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 米国の独立記念日なら、知っている人も多いだろう。対して、その戦いの火ぶたが切られた日を知る人は少ないに違いない。 16世紀に欧州からの入植がはじまって以来、北米の英国植民地は次第に独自の道を歩み始め、英国との対立は徐々に深まっていった。独立戦争が始まる何年も前から、北米の英国植民地では緊張が高まっていたが、ニューイングランドではとりわけそれが顕著だった。 1775年4月18日の夜遅く、マサチューセッツ植民地の銀細工師ポール・リビアは、英国軍の攻撃が差し迫っていることを仲間たちに警告するために、馬を走らせていた。米国史に刻まれたいわゆる「真夜中の疾駆」だ。 そして翌19日、ついに張りつめていた緊張の糸が切れる。米国独立戦争の引き

    米国の独立戦争はこうして始まった、緊迫の一日を再現
  • ジェノサイドの認定はなぜ難しいのか、その定義と大量虐殺史 写真19点

    生存者たちの悲鳴やすすり泣きが聞こえるなか、2014年にルワンダを訪れた潘基文(バン・キムン)国連事務総長(当時)は、スタジアムを埋め尽くす3万人の聴衆に呼びかけた。「『二度とあってはならない』という言葉を何度も発するようなことがあってはなりません」。その20年前、ルワンダではわずか100日間に80万人以上が殺害される大量虐殺が起き、のちにジェノサイドと認定されている。(参考記事:「ルワンダってどんな国?」) ルワンダ虐殺は、国際刑事裁判所が歴史上初めてジェノサイドの罪で有罪判決を下した事件だ。ジェノサイドはナチスのホロコーストをきっかけに定義された犯罪だが、ロシアによる2022年のウクライナ侵攻は、ジェノサイドの定義と訴追をめぐる議論を再燃させている。以下では、ジェノサイドという言葉が生まれた経緯と、その認定が難しい理由を解説する。(参考記事:「大虐殺後に女性躍進、ルワンダで何が起きたの

    ジェノサイドの認定はなぜ難しいのか、その定義と大量虐殺史 写真19点
  • ギャラリー:20世紀の「大量虐殺」 写真19点

    1970年代後半、カンボジアの旧ポル・ポト政権(クメール・ルージュ)によるジェノサイドで、この写真の人々を含む約170万人が殺害された。ジェノサイドという法的概念は、こうした残虐行為を裁くには既存の戦争法では不十分だと考えた法学者によって1940年代に作られた。(PHOTOGRAPH BY MANUEL CENATA, GETTY IMAGES) 1994年のルワンダ内戦では80万人が殺害され、数十万人もの子どもたちが家を失った。これらは、子どもたちの親族を探し出すために難民キャンプに掲示されていた写真。ジェノサイドが犯罪と定められたのは1948年だが、実際に有罪判決が下されるまでには何十年もかかり、ルワンダ内戦のときが初めてだった。(PHOTOGRAPHS BY JENNY MATTHEWS, PANOS) 1994年のルワンダ内戦では80万人が殺害され、数十万人もの子どもたちが家を失っ

    ギャラリー:20世紀の「大量虐殺」 写真19点
  • シリア内戦の日常、ウクライナ侵攻で不安定化の恐れ、写真17点

    シリア北東部では現在も各勢力が争いを続けている。2019年と2021年に同地を訪れた写真家が内戦下の日常をとらえた貴重な写真17点を紹介。

    シリア内戦の日常、ウクライナ侵攻で不安定化の恐れ、写真17点
  • 【解説】女王死去で変化、「英連邦」と「英連邦王国」とは何か

    栄華を誇った大英帝国は、20世紀初頭から、自治権を要求する声に押され、カナダ、南アフリカ、インドなどの領土を手放した。だが、旧植民地は、英連邦としてつながりを維持した。英連邦の名称は当初British Commonwealth of Nationsだったが、今はCommonwealth of Nationsとなっている。(PHOTOGRAPH BY SWIM INK 2, LLC, CORBIS/CORBIS VIA GETTY IMAGES) エリザベス女王の死去によって、英国だけでなく、「英連邦(Commonwealth of Nation、コモンウェルス)」でも権力の移行が起きている。英連邦は、旧英国植民地を中心に構成された国際組織で、加盟する56カ国は、英連邦の一員として英王室との関係を維持してきた。 このうち15カ国は、現在も英国王を君主とする「英連邦王国(Commonwealt

    【解説】女王死去で変化、「英連邦」と「英連邦王国」とは何か
  • 南スーダン、記録的洪水がもたらした飢餓や感染症と闘う 写真17点

    アフリカ、南スーダンのジョングレイ州は、2021年も大規模な洪水に見舞われ、広い範囲にわたって浸水した。住民は土のうで囲まれた高台の狭い土地に押し合うようにして避難しているが、水位は3年連続で、その土のうの壁すら乗り越えてしまいそうなほど上昇している。あと少しでも雨が降ったり、ナイル川を下って余分な水が流れ込んできたら、持ちこたえられそうにない。(参考記事:「難民キャンプに我が家を建てる、南スーダンの女性たち 写真14点」) ほとんどの住民は家を失い、学校や倉庫に避難したり、ビニールシートとトタン屋根、木の枝で作ったテントで身を寄せ合っている。2021年10月には、滑走路も道路網も冠水し、国連世界糧計画やその他の国際人道支援団体からの医薬品や料、テント、日用品が届けられなくなった。

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  • 人為的な地震は150年間で728件発生、最新報告 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    8万人以上の死者・行方不明者を出した2008年の四川大地震(M7.9)、記憶に新しい2015年のネパール大地震(M7.8)も人為的な地震だったという。 地震は予測のできない天災だと考えられているが、最近ではそうとばかりは限らないようだ。 10月4日付けの学術誌「Seismological Research Letters」に発表された研究によると、過去約150年の間に、人間の活動が原因の地震が728カ所で起こったという。人間が地震活動に影響を及ぼす例があることは以前から知られていたものの、マグニチュード7.9という大地震も引き起こしたという発表は、他の研究者らを驚かせている。(参考記事:「【動画】奇怪!「呼吸」する道路を撮影」) 地震の回数は現在、世界の一部地域で明確な増加を見せている。自然に起こる地震と同じく、人為的な地震も命に関わる危険をはらんでいる。そうした地震が人間や環境に及ぼす影

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  • 隣の恒星に新たな惑星発見か、スーパーアース級

    超小型宇宙船が惑星プロキシマbに接近する様を描いた、ブレークスルー・スターショット計画の予想図。天文学者らは、地球から4光年離れた赤い恒星の周囲を巡るプロキシマbに、兄弟惑星が存在する可能性を指摘している。(ART DIRECTION: JASON TREAT, NGM STAFF; SEAN MCNAUGHTON、SOURCE: BREAKTHROUGH INITIATIVES; ZAC MANCHESTER, STANFORD UNIVERSITY) 太陽から最も近くにある「お隣の恒星」に、2つめの惑星が見つかったかもしれない。この恒星プロキシマ・ケンタウリは小型の赤色矮星で、太陽系からは4.24光年の距離にある。(参考記事:「太陽系から最も近い地球型惑星発見、過酷な環境」) 「プロキシマの周囲を巡っている新たな惑星候補、プロキシマcを紹介します」。イタリア、トリノ天文台のマリオ・ダマ

    隣の恒星に新たな惑星発見か、スーパーアース級
  • 超巨大火山のマグマ、休眠から数十年で巨大噴火も

    イエローストーン国立公園を代表するグランド・プリズマティック熱水泉。(PHOTOGRAPH BY TOM MURPHY, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 今はおとなしい米イエローストーン国立公園のスーパーボルケーノ(超巨大火山)。だが、これまで考えられていたよりも急速にマグマが溜まり、噴火に発展する可能性があることが、新たな研究で判明した。(参考記事:「超巨大火山 イエローストーン」) スーパーボルケーノが直近で超巨大噴火を起こしたのは約63万年前のこと。米アリゾナ州立大学の研究チームは、この噴火で吐き出された火山灰の化石に含まれる鉱物を分析。マグマ溜まりに2度にわたってマグマが流れ込んだ結果、火山が目を覚まし、噴火に至ったと考えている。 しかも、不安なことに、鉱物の温度と組成の重大な変化はわずか数十年の間に起きていることがわかった。地質学者たちはこれまで、一連

    超巨大火山のマグマ、休眠から数十年で巨大噴火も
  • 若者の23%が経験あり、イタリアの大麻事情

    2016年、イタリアのトッレマッジョーレ。穀類、果物、野菜の栽培農家を経営するアントニオ・セロッツィさんが、所有する5ヘクタールの産業用ヘンプ(大麻のうち、精神活性成分を含まない品種)畑をラケレ・インベルニッチさんと歩く。(PHOTOGRAPH BY MATTEO BASTIANELLI) 写真家マテオ・バスティアネリ氏は、イタリアの麻薬事情をみっちり取材した。 南部の町レッチェでは、警察による麻薬捜査に密着。違法取引の強制捜査に立ち会い、4トンもの押収大麻が焼却されるのを目の当たりにした。 時には、地元の人々と座って話し込んだり、アパートに招待されたり、用事を済ませるのに付き合ったりもした。「長期プロジェクトに取り組む際は、地元の生活に溶け込むことも必要です。それには、人々に受け入れてもらわなければなりません」と、バスティアネリ氏は語る。 イタリアにおける大麻の様々な側面を記録した最新の

    若者の23%が経験あり、イタリアの大麻事情
  • ソ連時代の鉱山、時が止まったような街と人々の暮らし 21点

    山の中にあるマンガン採鉱場にたどり着くのには、35分ほどかかった。黒海沿岸の国ジョージア(グルジア)で活動する写真ジャーナリスト、ダロ・スラカウリ氏は防護用ヘルメットをかぶり、鉱山作業員とともに、長さ13キロの鉱山鉄道に乗り込んだ。彼らが従事しているのは、世界で最も光が当たらない仕事の1つだ。 トンネルはところどころのカーブで急に狭くなるため、車両から身を乗り出すと危ない。途中で真っ暗になることもある。だがスラカウリ氏が最も閉口したのは、トンネル内の空気の悪さだった。重たく、じめじめして、圧迫感がある。「じっとしていれば慣れるよ」と、ベテランの作業員たちが慰めた。

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  • ヒトの死体の骨を食べるシカ、はじめて観察

    ほぼ骨だけになったヒトの死体をべていたところ、こちらに気づいて肋骨をくわえたまま顔を上げたオジロジカ。(PHOTOGRAPH COURTESY LAUREN A. MECKEL/ACADEMIA) 野外でヒトの死体がどのように腐敗していくのかを研究していた法医学者が意外な光景に出くわした。人骨をかじるオジロジカ(Odocoileus virginianu)だ。(参考記事:「動物大図鑑 オジロジカ」) 腐敗の過程を研究する施設は「死体農場」と呼ばれ、どんな動物が死体に群がってくるのかも研究対象になっている。(参考記事:「真犯人を追う 科学捜査」) よく見かけるのは、キツネ、ヒメコンドル、アライグマなど。米テキサス州サンマルコスにある法医人類学研究所では、他にも死体をべにやってくる動物がいるかどうかを観察するため、カメラを仕掛けた。すると、予期していた通り興味深い発見があった。(参考記事:

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  • 伝説の黒ひげ海賊船、当局が本物と認定

    海賊黒ひげの旗艦「クイーン・アンズ・リベンジ」号から見つかった鋳鉄(ちゅうてつ)製の大砲。(Photograph by Robert R. Clark, National Geographic) 1995年にアメリカ、ノースカロライナ州沖で見つかった沈没船が、18世紀の悪名高き海賊「黒ひげ」の旗艦「クイーン・アンズ・リベンジ」(アン女王の復讐)号と公式に認定された。 クイーン・アンズ・リベンジは1718年、同州の港町ビューフォートに近い砂州で座礁し、黒ひげ一行は船を放棄したことで知られている。 ノースカロライナ州文化財課は最近まで、沈没船がクイーン・アンズ・リベンジ号であるという断定を避けてきた。しかし今回、包括的な調査によって、歴史上最も恐ろしく、最も個性的な海賊の船であると発表された。 「決定的な証拠が出てきたわけではない。いくつもの要素を積み重ねていった結果、この結論にたどり着いた」

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  • フィリピン麻薬戦争、貧民街を狙う姿なき殺人者

    ※この記事は、急進的な麻薬撲滅政策をきっかけに大量の死者が出ているフィリピンで、犠牲になった人々とその家族、葬送に焦点を当てたドキュメンタリーです。犠牲者の遺体の写真を複数掲載しておりますので、閲覧には十分ご注意いただきますようお願いいたします(編集部) 後編「フィリピン麻薬戦争、人々の苦しみと悲しみ」はこちら マニラのパセイ墓地の中にある自宅前に腰掛けるリック・メディナさん(68歳)。ここで、墓の管理をして暮らしている。すぐ近くに埋葬された息子エリカルド・メディナさん(24歳)は、顔を荷造り用のテープで巻かれて殺された。麻薬絡みの殺人事件と見られている。(PHOTOGRAPH BY ADAM DEAN, NATIONAL GEOGRAPHIC)

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  • 中型クジラ82頭が集団座礁で大量死、米国

    False killer whale stranding-area around scene in Everglades closed per the National Park Service-asking for no flyovers or boats for safety pic.twitter.com/XMHhTcsFMf — NOAA Fish Southeast (@NOAAFish_SERO) 2017年1月16日 オキゴンドウの座礁を伝えた米国海洋大気局(NOAA)海洋漁業局からのツイート。 80頭を超えるオキゴンドウ(ハクジラの仲間)が、米国フロリダ州にあるエバーグレーズ国立公園の海岸に打ち上げられ、謎の死を遂げた。 米国海洋大気局(NOAA)海洋漁業局の報告によれば、95頭のオキゴンドウがフロリダ州南西部ホッグ・キーの海岸に打ち上げられていたという。沿岸警備隊が14日

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  • 超巨大火山に噴火の兆候、イタリア

    50万人が住むイタリアの大規模な火山性カルデラ盆地、カンピ・フレグレイの地下にある超巨大火山が、500年の休止期間を終え、“臨界状態”に近づく可能性があるという論文が、12月20日付の科学誌『Nature Communications』に掲載された。 観測データの解析とコンピューターによるモデリングの結果、「マグマが、ガスを放出する臨界圧力(CDP)に達している可能性がある。世界屈指の人口過密地帯である大都市ナポリ近郊にあるこの火山では現在、加速的な変動と温度上昇が観測されている」と、ローマのイタリア国立地球物理学研究所が発表した。 近い将来、マグマの高熱のガスが突然噴出し、大規模な噴火を引き起こす可能性がある、と科学者たちは警告している。だが噴火する時期は今のところ予測不可能だ。 イタリア政府はこの発表を受け、噴火の警戒レベルを緑の「正常」から黄の「要警戒」に変更した。つまり、性急な行動

    超巨大火山に噴火の兆候、イタリア
  • 真珠湾攻撃から75年、戦艦アリゾナを巡る物語

    真珠湾にあるアリゾナ記念館の航空写真。記念館の建物の下の海中には1941年12月7日(日時間8日)の日軍の奇襲攻撃により沈没した戦艦アリゾナの姿が見える。この攻撃でアリゾナの乗組員1177人が死亡した。(PHOTOGRAPH BY DAVID DOUBILET, NATIONAL GEOGRAPHIC) 真珠湾攻撃から75年たった今も、米海軍の戦艦アリゾナは、水深12mの海底で灰色の沈泥に埋もれて眠っている。 アリゾナは、1941年12月7日(日時間8日)の朝からずっとここにいる。この日、ハワイの米海軍基地は、日軍の353機の航空機による奇襲攻撃を受け、2403人の死者と1178人の負傷者を出した。米国は第二次世界大戦に参戦し、歴史の流れを永遠に変えることになった。

    真珠湾攻撃から75年、戦艦アリゾナを巡る物語
  • 食品労働者の貧困が深刻に、米国

    品関連労働者の賃金改善を訴える、2015年のシカゴでのデモ。全米各地で同様の運動が展開されているが、とりわけ、女性や有色人種の間で問題は深刻だ。(PHOTOGRAPH BY SCOTT OLSON, GETTY IMAGES) リンゴの収穫からパック詰め作業、トラックの運転、スーパーの販売、ファストフードのレジまで、米国では全労働者の7人に1人が品関連の職に就いているが、彼らの生活は苦しくなる一方だ。品チェーン労働者連合(FCWA)とソリダリティ・リサーチ・センターが11月14日に発表した報告書によると、その多くは自分がべるものを買う余裕さえないという。特に、女性と有色人種の間で問題はより深刻になっている。 2016年の品関連労働者の数は2150万人で、低所得者を対象とした政府の補助的栄養支援プログラム(SNAP)の受給率は13%と、ほかの業種の平均6%と比べて高い。また、201

    食品労働者の貧困が深刻に、米国