「列車の運転」というとマスコンハンドルを握り、加減速を緻密に制御する光景が思い浮かびますが、なかには「運転はボタンを押すだけ」という路線もあります。その路線の運転士は乗務中、いったい何をしているのでしょうか。 発車は「出発ボタン」で 「列車の運転」というと、運転士が「マスコンハンドル」と呼ばれるハンドルを握り、加減速を緻密に制御している様子を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、東京を走る地下鉄をはじめ、全国の鉄道のなかには「運転はボタンを押すだけ」というケースがあります。 「ATO」(Automatic Train Operation、自動列車運転装置)というシステムが導入されている路線の運転士は、基本的に、駅を出発するときに「出発ボタン」を押すだけで、あとは運転操作をしません。「出発ボタン」を押すと、列車は自動で走って、次の停車駅の決められた位置に自動で停車するのです。 ATOを