中国の防空識別圏は、日本や韓国、それに台湾の防空識別圏と比較すると、その特異さが目立ちます。 東シナ海の航空管制は、ICAO=国際民間航空機関のルールで、日本、韓国のインチョン、台北、中国の上海の各管制機関が空域を分担して行っています。 日本、韓国、それに台湾の防空識別圏はそれぞれの管制空域に沿う形で設定されています。 ところが中国の防空識別圏は担当エリアを大きくはみ出し、日本、台北、インチョンの管制空域に食い込んでいます。 また、フライトプラン=飛行計画書の扱いも異なります。 日本は通常の管制業務の中で国土交通省がフライトプランを受け付け、防衛省にも提供しています。 ところが中国は担当する上海だけでなく、新たに設定した防空識別圏と重なる日本、台北、インチョンの管制空域のフライトプランも、提出するよう求めています。 このほか日本の場合は領空に接近する航空機を対象にしていますが、中国は、防空