国立感染症研究所(東京)は札幌、小樽両市で日中のカラオケ「昼カラ」の客らが新型コロナウイルスに相次いで感染し、複数のクラスター(感染者集団)も発生した要因を分析する調査報告書をまとめた。感染者が確認された「昼カラ」ができる店の利用者らを調査した結果、感染者の約8割は店内でマスクを着用せず、平均滞在時間は感染しなかった人より1時間長かったことなどが分かった。 札幌、小樽両市では6月に各3店ずつ計6店で「昼カラ」によるクラスターが発生した。調査はクラスターを含め、感染者が確認された「昼カラ」ができる札幌5店、小樽4店の計9店の利用者の客やオーナーのうち、PCR検査を受けた90人が対象。両市の保健所が聞き取りし、同研究所が分析した。 感染者(平均年齢75歳)は38人、感染しなかった人(同68歳)は52人。感染者の79%が店内でマスクを着用しておらず、97%が店内で歌っていた。飲食した人は97%。