【ワシントン西田進一郎】ケリー米国務長官は28日、慰安婦問題の最終決着に向けた日韓両政府の合意について「米国の最も重要な同盟国である日韓両国の和解を促し、改善につながると信じている」と歓迎する声明を出した。ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も同趣旨の声明を出し、米国が合意の履行と両国の関係改善を強く後押しする立場を明確にした。 ケリー氏は声明で「米国は日韓両政府が慰安婦問題という敏感な歴史問題で合意に至ったことを歓迎する」と評価した。さらに「国際社会に対し、今回の合意を支持するよう呼びかける」とした。
岸田文雄外相は28日、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相とソウルの韓国外務省で会談し、慰安婦問題での最終決着となる妥結で合意した。日韓関係に詳しい識者5人に聞いた。 謝罪、心に届くかが重要 アジア女性基金で専務理事を務めた和田春樹・東京大名誉教授の話 日本政府が謝罪の意味を込めて10億円の公金を支出し、財団が作られることは前進と言える。問題は、日本の謝罪が元慰安婦たちの心に届き、納得して受け取ってもらえるかどうかだ。私は1990年代から問題解決に当たってきたが、元慰安婦の約3分の2が償い金の受け取りを拒んだ。元慰安婦たちは今回の岸田外相の記者会見では、日本側の謝罪のトーンをくみ取ることはできなかったのではないか。今後、安倍首相が謝罪の気持ちを分かりやすく示さないと、彼女たちにまで気持ちが届かない可能性がある。高齢で入院している人もおり、お金ではなく人生を狂わされたことへの謝罪を求めている。
岸田文雄外相が28日、日韓外相会談後に記者団に語った要旨は次の通り。 ◆今回の合意は画期的な成果だ。日韓関係は未来志向の新時代へと発展する。日韓、日米韓の安全保障協力も前進する素地ができた。 −−日本政府の責任とは。 ◆慰安婦問題は、当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題だという認識を従来表明している。このような観点から、歴代内閣の立場を踏まえ、責任を痛感していると述べた。これまで日韓の解釈は異なっていたが、今回の合意で問題に終止符を打った。日韓間の財…
政府は26日、慰安婦問題の最終決着に向けて韓国側に提案する見込みの新たな基金を活用し、元慰安婦に支援金を支給する検討を始めた。基金の規模は数億円以上に膨らむ可能性がある。日韓両政府は27日に外務省局長協議をソウルで開催し、28日の外相会談に向けて詰めの調整を行う。 政府は、新基金を創設し、日本の政府予算を充てる検討をしている。日本は元慰安婦に対する賠償問題は、1965年の日韓請求権協定で解決済みとの立場だ。しかし、支援金は、日本の予算による新基金から支出することで、政府の関与を示し、韓国側に理解を求める狙いがある。一方で、法的責任につながる賠償には該当しないと位置付ける。韓国側は元慰安婦らを説得するため、日本政府の関与を強調したい考えとみられ、支援金の性格をどう位置付けるかは、協議の焦点の一つになりそうだ。 過去には、95年に設立された「アジア女性基金」(財団法人)が民間からの寄付金を原資
著書「帝国の慰安婦」で元慰安婦の名誉を毀損(きそん)したとして在宅起訴された韓国の朴裕河(パク・ユハ)世宗(セジョン)大教授が、11月29日にソウルで毎日新聞と行ったインタビューの一問一答は以下の通り。【聞き手・大貫智子、米村耕一】 −−起訴についてどう受け止めているか。 ◆前から検事に起訴すると言われていた。「それは不当だ」と抗議したところ「では(当事者同士が話し合う)調停にしますか」と言われた。調停の際に(元慰安婦側から)いくつか条件が提示され、中でも「日本語版の一部削除」というのは困難だと思ったので、一番できないことから伝えた。このことを言うために、元慰安婦のおばあさんにも電話した。 法的に考えれば名誉毀損にあたると検事は半年前から言っていた。このため(起訴を)予想しなかったわけではないが、調停の過程で「日本語版の一部削除」というのは、検事も不当だと思っているかのような印象を私は受け
著書「帝国の慰安婦」で元慰安婦の名誉を毀損(きそん)したとして在宅起訴された韓国の朴裕河(パク・ユハ)世宗(セジョン)大教授が、11月29日にソウルで毎日新聞と行ったインタビューの一問一答は以下の通り。【聞き手・大貫智子、米村耕一】 −−起訴についてどう受け止めているか。 ◆前から検事に起訴すると言われていた。「それは不当だ」と抗議したところ「では(当事者同士が話し合う)調停にしますか」と言われた。調停の際に(元慰安婦側から)いくつか条件が提示され、中でも「日本語版の一部削除」というのは困難だと思ったので、一番できないことから伝えた。このことを言うために、元慰安婦のおばあさんにも電話した。 法的に考えれば名誉毀損にあたると検事は半年前から言っていた。このため(起訴を)予想しなかったわけではないが、調停の過程で「日本語版の一部削除」というのは、検事も不当だと思っているかのような印象を私は受け
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