沖縄への進出計画が撤回された米映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」。運営会社による突然の伝達に、誘致を掲げてきた県は「正直こういう話になると思わなかった」(安慶田光男副知事)と困惑の色を隠せない。沖縄観光の起爆剤として進出実現を期待していた経済界からは「非常に残念だ」と落胆の声が上がった。 USJの沖縄への進出は官邸の誘致による政治色が強い計画だった。これまで運営会社のユー・エス・ジェイと国、県による3者間の交渉はほとんど水面下で進められてきた。同社の事業計画案ではパーク整備にかかる投資額が600億円、採算ラインとして年間来場者600万人を見込み、実現には行政の支援が不可欠と見ていた。沖縄進出の撤回について同社は「既存のパークに注力する経営判断だ」と説明するが、関係者は「政府の後押しの弱さが撤回を決めた要因だ」と指摘する。 「官邸で窓口となる和泉洋人首相補佐官