⇒前編からの続き 【愛の劇場】89歳と86歳のちくわ(前編) - つぶやきよりチョイ長め この入院騒ぎで、いろいろと考えさせられることがあった。親って大事だよね、という定番の感情だけではない。 年齢を重ね皺だらけても、母は「女性」なんだなということ。 その病棟は、起床したら寝間着から普段着に着替えるようになっており、入院中でも患者をだらけさせず、少しの緊張感を持たせる体制になっていた。母は髪を整え、薄っすら化粧をし、まずまずの服に着替え、アタシら面会人を迎えた。 そういうアタシは、マスクの下はドスッピンだ。母のこういうキチンしたところは見習わないといけない。年を取っても「女性」であることを忘れてはいけない。 10月中旬、そろそろ退院かという話が出始める。退院後のリハビリを通院にするか、又はデイケアに通うかという話になった。 母は言った。「退院したら暫くはお父さんと一緒に過ごしたい。デイケア