先日、東京へ行ったときのこと。 日本全国どこでも同じデザインの東横インで朝食をとった後、品川駅へ行ってみた。 東海道本線に京浜東北線、山手線、京浜電鉄線のジャンクション。近年、東海道新幹線のホームも設置されて、東京都区内南西部のターミナルとしてますます重要な役割を果たすようになった品川駅。 その駅前広場の真向かいに、四階建ての近代建築が鎮座している。昭和5年建築というレトロモダンなこの建物は、戦争をも生き延び、高度成長&バブル期の乱開発にも耐え、大都市のど真ん中で約70年前の面影をそのまま残している。 その名は「京品ホテル」。昨秋ごろからテレビニュースなどでたびたび報道されている。運営会社の経営破綻によって、前社長たちはホテルの閉鎖、従業の解雇を通告。それに抵抗しようとした一部スタッフたちは組合を結成し、前経営陣が求めていた「立ち退き」命令に背き、昨年10月から「自主管理」を始めている。