【温州(中国浙江省)=関泰晴】中国浙江省温州の高速鉄道事故現場に、車両の残骸を集めた博物館建設を目指す市民が現れ、当局は鉄道省などに対する抗議行動に転じる可能性もあると警戒している。 温州でコンサルティング会社を経営する男性で、現場の地中に埋まる車両の残骸を私費を投じて買い集め始めた。「事故を永遠に記録する博物館を作って展示しよう」という計画だ。 事故後、地元住民が金属探知機を持って地中を探すなどして土を掘り起こし、鉄くずを見つけて廃品回収などに出して換金していたのを見て、男性は「事故の貴重な記録が失われていく。亡くなった犠牲者がかわいそうだ」と感じたという。 残骸は、大きい物で数百元(数千円)で買い取っており、すでに200点以上が集まった。