「一票の格差」が最大で4・77倍になった7月の参院選は法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、弁護士グループらが選挙の無効を求めた2件の訴訟の判決が28日、広島高裁岡山支部であった。片野悟好(のりよし)裁判長は岡山選挙区の選挙を違憲・無効とする判決を言い渡した。 弁護士グループは、今年7月の参院選をめぐって全47選挙区を対象に選挙無効訴訟を起こしており、その最初の判決となった。14高裁・支部の判決は12月26日までに出そろう。 最大格差が5・00倍となった前回2010年の参院選について最高裁は昨年10月、「違憲状態」と判決。裁判官の多数意見で「都道府県間の人口格差の拡大が続き、都道府県を単位として各選挙区の定数を定める仕組みを維持しながら投票価値の平等の実現を図るのは、著しく困難な状況にある」との判断を示した。