シリコンバレーのサムライ・ウルフが、イノベーションについてつぶやきます。(時々吠えることもあります。) シリコンバレーを語る時に欠かせないのが、スタンフォード大学やカリフォルニア大学バークレー校などの存在だ。特に、シリコンバレーの中心に位置するスタンフォード大学は圧倒的な存在感を示している。地域振興の中心的存在としてそこから学ぼう、と日本からも視察が多い。しかし、成功した結果の姿だけを見ても本質は見えにくい。 実は、1940年頃までは、シリコンバレーはほとんど技術や産業の集積のない田舎だったし、スタンフォード大学も無名校だった。ここからどうして現在のように発展したのか、その歴史から学ぶことが重要だ。 当時のスタンフォード大学は、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)などの東部の伝統校のような基盤がなかったので、優秀な教授や学生はなかなか来なかった。せっかく優秀な学生を育てても、