この記事では, 大規模データの分析観点から近年注目を浴びている“計算社会科学”の紹介と, これを事業会社において推進するための3つのポイントについてお話しします. 計算社会科学の成り立ち 計算社会科学とは, 大量のデータやその分析手法を駆使し, 個人や集団, そして社会における人間行動やそのダイナミクスを定量的に研究する学際分野を指します (Lazer et al., 2021) . 人間の活動を記録するためのデバイス (e.g., スマートフォン, ウェアラブル端末) の発展や, SNSなどオンラインでの活動の増加による行動データの大量蓄積, データ処理のためのマシンパワーの向上と分析手法の開発を背景に, 2010年代から急速に発展してきました. 社会科学とコンピューターサイエンスの融合 (図1) ともいえるこの分野では, 多岐にわたるドメインデータを対象に, 古典的な分析手法から最新の
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