最近、吉野家の元気がないですね。学生時代(もう20年以上も前のことですが)、深夜の駆け込み寺として、わたしには欠くことができない存在だった吉野家。その後コンビニが急激に普及し、24時間営業のアドバンテージがなくなってからも、「早い」「安い」「うまい」という魅力は健在であり、わたしの大きな味方でした。 注文して1分未満で目の前にあったかくておいしい牛丼が提供できるのは、単品営業の強みがあったからだとわたしは考えています。味噌汁や漬け物などのオプションは別として、牛丼一品に特化したスタイルだからこそなしえたワザ。さらに全国で1,000を超える店舗数は他を寄せ付けず、同じ価値を提供できる競合が存在しなかったことが、吉野家の強さを支えていたはずです。 ところが昨今、吉野家の元気がありません。ゼンショーグループが展開する「すき家」が吉野家の店舗数を上回ったのは2008年のこと。すき家は全店直営方式で