【北京=伊藤正】中国で麻薬密輸罪に問われ死刑が確定していた赤野光信死刑囚(65)に対する刑が6日執行された。同じ罪で死刑が確定している他の3人の日本人も、8日にも刑を執行される見通しで、ほぼ同時に4人処刑という衝撃的事態になる。中国が日本の反中感情を刺激しかねない「一括処刑」に踏み切った背景には、国際化する麻薬犯罪への強い姿勢があり、麻薬密輸などで摘発が相次ぐ日本人への警鐘ともいえよう。 4人の日本人死刑囚は、日本への覚醒(かくせい)剤密輸を図った罪状は共通しているが、それぞれ別件であり、身柄拘束も死刑確定も時期は異なる。それがなぜ同時に刑を執行されることになったのか。 中国の司法専門サイト「中国普法ネット」によると、中国最高人民法院(最高裁)は1日、麻薬密売などの罪で死刑が確定していた5件8人の中国人に対する刑執行を許可したと発表、うち6人は1日に執行された。これは3月末までに死刑確定囚