ソウルをはじめ韓国各地で15日午後3時半頃から大規模な停電が発生、交差点の信号が消えたり、エレベーターに人が閉じこめられたりするなど混乱が広がった(読売新聞)。 韓国電力市場が発送電分離されており、安く電力が供給されていた事から、発送電分離が議論されはじめた日本の電力政策に与える影響も少なくない。発送電分離が電力需給の最適化をもたらすとは限らない事は、より広く認識される事になるであろう。 1. 発送電分離され、低い電力料金の韓国電力市場 韓国の電力会社は、発送電分離されている。発電会社と、韓国電力公社(KEPCO)と、小売会社が電力取引所で電力の売買を行い、需要者へ供給を行っている。なお、原子力発電はKEPCOの子会社が行い、KEPCOに直接電力を売却している。制度的には比較的先進的だ。 電力価格も、2006年で家庭用が34%、産業用が39%ほど日本と比較して韓国の方が安い(経産相)。その