「タン塩」は、その言葉に触れてしまったら最後。コリコリ、プリプリとしたなんとも言えない食感と、噛めば噛むほどに出てくる肉の旨味を思い出し、その瞬間、すぐ焼肉屋へ駆け込みたくなってしまう。 お昼時ならば、牛タン・とろろ・麦めしの抜群のセットを提供してくれる「ねぎし」で定食をかきこめばいいが、どうしても業務を抜けられない時なんかはコンビニでチルドの「スモークタン」を買って食べる。140kcalくらいとヘルシーだし、牛タンの食感、レモンと塩と肉の旨味をなんとなく味わえたような気がして多少満足できる。 思い起こせば、タン塩を初めて食べたのは20年程前だった。フジテレビ系の情報番組「発掘あるある大辞典」か何かで、「牛タンがこれから流行る」と知り、「とりあえず試してみるか」と家族で近所にある1番手軽なチェーンの焼肉屋に行ってみたのが最初の出会いだったはずだ。かなり薄い肉のスライスではあったが、確かにそ