今回の電通デザイントークは、日本を代表するクリエーティブディレクターのシンガタ佐々木宏さんが登場します。佐々木さんは広告クリエーティブの第一線で素晴らしい広告を生み出し続けています。そんな佐々木さんと、特別ゲストである女優の樹木希林さんが、これまでの仕事を振り返りながら広告をテーマに語り合います。 世の中を、人生を面白くするには「幅」を持つことが大切 佐々木:「コピー年鑑2016」の企画で希林さんにインタビューさせてもらったときに、「“偽”という字は、人の為と書く」ということをおっしゃっていました。「偽」という漢字の解釈が「人の為」になるとは夢にも思わなかったので、非常にショックを受けました。 樹木:人間って、みんな裏表があって、全てが本物ではないの。もし全てが本物で正義ばっかりだったら、息が詰まってつまらないし、寂しいものになるんじゃないかしら。 そして、電通という会社は、作り手と一般の