『野村メモ』(野村克也/日本実業出版社) 本書『野村メモ』(日本実業出版社)の著者・野村克也氏といえば、通称「ノムさん」。データ重視の「ID野球」を掲げ、所属プロ野球チームを何度もリーグ優勝や日本一にみちびいた知将。ポジションはキャッチャー。独特の「ボヤキ」をささやき、バッターを翻弄してきたイメージである。 「ID野球」の「ID」とは「Important Data」の略で、「ID野球」とは、感覚に頼らず、徹底したデータを駆使した野球の戦法である。「メモを取ること」はその基礎になる。ノムさんは、半世紀ほど前のチームメイトの元メジャーリーガー、フレイザー選手の影響だという。 本書は、“知将”ノムさんが普段から心に留めている野球理論はもちろん、「指揮官・リーダーの心構え」など、上司としての管理術についても意見を述べている。野球知識が多少あやふやな人でも十分響く内容である。 いくつか興味深そうなと