抜粋: 世界では一、二年に一つのペースで新しい感染症が姿を現し、人類を脅かしている。ところが「感染症は克服した」という思いこみで、日本は歩みをとめ、予防接種を軽んじるようになった。 80−90年代、副作用被害訴訟問題で敗訴を重ねた国は、新たな感染症対策の導入をためらい、今や制度も意識も「後進国」に。世界からは「はしか輸出国」のレッテルを貼られ、結核の感染率も米国の約四倍で途上国並み。 乳幼児が命を落とすこともある細菌性髄膜炎に毎年約千人がかかる。ワクチンは二十年前に出来ており、先進国ではこの感染症は激減し、世界で百カ国以上で使われているが日本ではまだ使えない。世界標準より五倍厳しい独自の安全基準が使用を阻む。「かからなくても済む病気で多くの児が犠牲になっている」(日赤センター医師)。 完ぺきな安全性を求めるあまり、皮肉にも大勢の命を危険にさらしてしまう、萎縮した感染症行政には、みんなで社会
今晩のクロ現は、現代のニッポンの漁業を取り巻く問題を、的確に報道していた。やり方があまりに古すぎるので、安物しか獲れない構造になっているのだ。 ニッポンの漁業の低迷ぶりは、涙なしには語れない。往時は1000万トンを超えた沿岸漁業の漁獲高は今や400万トン以下。それも低価格品しか獲れていない。 NHKは、それはニッポンの漁獲量「早い者勝ち」ルールに問題があるという。漁民の漁獲高は総トン数で規制されるので、みんな争って小さな魚でもいいからなんでも獲るのだ。一方、ノルウェーでは「船舶割り当て総トン数規制」になっているので、漁民は高く売れる魚を選んでじっくり漁業をするという。これが掲題の単価の違いとなって現れている。 クニヤは例によって、ニッポンの漁業の低迷は韓国や中国の漁船のせいだという方向に持っていこうとしていたが、見当違いだ。人件費の違いではさらさらない。ノルウェーの人件費の高さは世界的に有
いろいろ勉強になった。のっけに出てきたのが掲題の食べ比べ。食べ比べをした視聴者は大間マグロの鮨より冷凍マグロの鮨を好んだ: ためしてガッテン!寿司の魅力大研究SP◇日本人なら誰もが好むすしを徹底研究する。すしのルーツは南国タイの伝統食「プラ・ソム」。淡水魚とご飯を発酵させた酸っぱい料理で、江戸時代に魚のうま味を酢を使って簡単に引き出そうと追求した技が、すし職人の技となって伝わったといわれている。当時の手法を探り、すしのうまさの秘密を解き明かす。また富山の「ますずし」や香川の「かんかんずし」など郷土ずしに注目。それらに使われている共通の調理法を調査する。ほかに、職人がすしをにぎる時の絶妙な技を研究する。江戸前鮨とは,しょせん「ファーストフード」であって野蛮な食いもんだということだね(だから大間のマグロもスーパーの冷凍物にちょっとした仕掛けで破れる)。そのくせ「スローフード」の信奉者に限って,
今朝の日経社説 : 昨年死去した自由主義経済の泰斗、M・フリードマン氏は「明治の日本が成功したのは関税自主権がなかったから」という逆説を唱えた。高関税による保護主義がとれなかったがゆえに、比較優位の高い繊維産業などへの資本集積が進み、経済の近代化が加速したという見方だ。 戦後の資本自由化でも多くの企業が危機感をバネに飛躍した。豊田英二・トヨタ自動車工業社長(当時)は70年の年頭の辞で「総力を結集して自由化に対処し、国際競争で勝利を収める覚悟」と述べている。陰に陽に保護され続けた農業や金融業が、国際競争力を持ち得なかったのとは対照的である。その通りだ。「みんな一緒に仲良く楽しく」の社会は必然的に衰退に向かう。 戦後,成功を収めた鉄鋼業や自動車産業は,ある意味では体制から見放された産業だ。日銀のカリスマ総裁は「川鉄千葉製鉄所にはぺんぺん草を生やしてやる」とまで日本の鉄鋼業を敵視。自動車産業に
「ジェンダー・フリー」をめぐる混乱の根源(1)& (2) 山口智美 くらしと教育をつなぐWe 2004年11月号&2005年1月号掲載 昨今の日本で、「ジェンダー・フリー」攻撃派は、ジェンダー・フリーを「性差を完全になくそうとする過激な思想」などと触れ回っている。一方、日本の女性学関係者には、ジェンダ-・フリーはジェンダーの呪縛から自由になることだとし、それはアメリカの教育学者が使い始めた言葉であると主張する人がいる。 だが、私は10年以上、アメリカの大学院でフェミニズムを専門としてきたが、「ジェンダー・フリー」という言葉は聞いたことがなかった。「ジェンダー・フリー」の「フリー」は、日本で一般に理解されているような「~からの自由」という意味より、英語では「~がない」という意味合いが強い。アルコールフリービール、オイルフリーファンデーションなどを例にとるとお分かりい
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