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ブックマーク / www.yamdas.org (16)

  • 我々が失ったウェブ(The Web We Lost 日本語訳)

    以下の文章は、Anil Dash による The Web We Lost の日語訳である。 ハイテク業界やマスコミは、10億人規模のソーシャルネットワークや遍在するスマートフォンアプリの隆盛を普通の人たちの純粋な勝利、使いやすさと権利拡大の勝利のように扱ってきた。この変化の過程で我々が失ってしまったものが話題になることは稀だし、お若い方だとかつてウェブがどんなだったかご存知すらないかもしれないのは私も承知している。 そこで今では大方消えてしまったかつてのウェブを以下に紹介させてもらう。 五年前、共有される写真は大抵 Flickr にアップロードされ、そこで写真は machine tags を利用することで、人間ないしアプリやサービスででもタグ付け可能だった。単純な RSS フィードを利用することで、画像は容易に公開ウェブ上で見つけられた。そして人々がアップロードした写真は、クリエイティブ

  • あなたは商品ではない(You Are Not the Product 日本語訳)

    以下の文章は、Joey Tyson による You Are Not the Product の日語訳である。 「何かにお金を払ってないのなら、あなたはそこの顧客ではない――あなたの方が売り物の商品なのだ」 この格言は、オンラインプライバシーの議論、特に Facebook に関連してよく言われるものである。僕が最初に聞いたのは、ブルース・シュナイアーが2010年のはじめに言ったものだが、その後アンドリュー・ルイスによる Metafilter の投稿がこの特徴的な言い回しのソースとしてよく言及される。歯切れが良い言い回しで、簡潔かつ記憶に残る形で主張を通している。僕でさえ、この数年間で何度も引用しているくらいだ。 でも、それは間違っている。 これは僕が現在 Facebook の社員というだけで言うのではない――実際、この見方に対して僕が懐疑的になったのが、僕がカリフォルニアに移る前なことを

  • 何がLinuxデスクトップを殺したか(What Killed the Linux Desktop 日本語訳)

    以下の文章は、Miguel de Icaza による What Killed the Linux Desktop の日語訳を著者の許諾を得て公開するものである。 文については、八木の野郎さん、Shiro Kawai さん、猪股健太郎さんに誤訳の訂正をいただきました。ありがとうございます。 これは実話である。 うちの Linux マシンの /home ディレクトリがあるハードディスクがおかしいので、それを新しいのに換えなければならなかった。このマシンは机の下にあるので、ケーブルを全部抜き、マシンを外に出し、ハードドライブを交換してまたプラグを全部つなぎ直さなければならなかった。 至極ありきたりなことだ。AC 電源をつなぎ、キーボードをつなぎ、マウスをつないだが、スピーカーケーブルを手に取ると、僕はそれをつなぐのはやめた。 なんでオーディオ設定なんかに手間かけなきゃいけないの? オーディオ

  • スタートアップハブのダーウィン的進化(The Darwinian Evolution of Startup Hubs 日本語訳)

    以下の文章は、Fred Wilson による The Darwinian Evolution of Startup Hubs の日語訳である。 今週末は Internet Week(ロンドン旅行のためほとんど参加し損ねた)と Disrupt NYC(今週断続的に参加するつもり)がニューヨークである。スタートアップハブとしてのニューヨークの進化は、私にとって非常に気がかりなことだ。そこでスタートアップハブの進化について書こうと考えた。 この理論は、私はスタートアップハブのダーウィン的進化と呼んでいるが、別に目新しいものではないし、私が考え出したものではないのは確かだ。けれど、皆に理解してもらうのが重要だから、ブログを書く次第である。 シリコンバレーを研究すると、木が高く育ち、その種が落ちて新しい木が生え、やがて古い木は成熟して成長を止めるか、悪ければ病気や腐敗で死にいたるが、新しい木が古い

  • Facebookのビジネスモデル(Facebook’s business model 日本語訳)

    以下の文章は、Chris Dixon による Facebook’s business model の日語訳を著者の許諾を得て公開するものである。 スタートアップは通常、一つの主要製品なりビジネスイノベーションのおかげで成功する。Google が普通でなかったのは、二つの大きなイノベーションで成功した点にある。それはコアとなる検索製品と、キーワード広告のビジネスモデルだ。さかのぼること2000年、Google がすごく人気だったものの、まったく収入を生み出してなかった頃、彼らのビジネスモデルは先が見えないのというのが世間一般の見解だった。その後 Overture がキーワード広告を発明し、Google も同じモデルを採用した。これが激しくもうかることが分かったし、しかも珍しいことに広告主とユーザの双方により良い体験を与えた。 Facebook は旧来のインターネットのビジネスモデルに依存し

  • 明日近藤さんが見る空は

    I believe in heroes I believe in stars I believe that we'll meet one day say hello in some astral bar Seahorses, "Love Me And Leave Me" 先月、株式会社はてなの近藤淳也さんと少しメールのやりとりをする機会があり、近藤さんは「7月にちょっと動きがあるので、それに向けてどたばたしています。」と書かれていた。氏とメールのやり取りをすること自体稀なため高揚していたのか、ワタシは深く考えずに「恐らくは面白い動きがはてなの中で準備されていると思いますので、何よりそれを楽しみに待ちます。」と返信に書いた。しかし考えてみれば、はてなはいつも「ちょっと動きがある」会社なわけで、そんなんいつものことやんけと後になって苦笑したのを覚えている。 ご存知のように7月14日、はてなが米

  • 明日はてなに吹く風は

    先日、株式会社はてなよりTシャツが届いた。はてなのグリーン電力化への取り組みの一貫として販売されたものである。 はてなの風力発電への肩入れについてのワタシの感想は、「うーーーーーぅん、いいんじゃないですか?」というものである。この手の話は一筋縄にはいかない。文章は、その「うーーーーーぅん」という唸りに含まれるいろいろな想いを言語化するものである、と書くと大げさだが。 はじめに書いておくと、ワタシは「地球に優しく」といったエコ的お題目に興味はない。というか、はっきりいえば好きではない。これはそうしたお題目を唱える人たちの多くに共通する(と当方が感じる)気質への違和感によるのだけど、しかしこの星で生きる以上、地球環境の問題から逃げられないのも確かである。 最近では多くの企業が環境への取り組みを明言するよう社会的に要請されており、IT 企業も例外ではない。その企業のサービスの利用者としては、で

  • YAMDAS Project

    [2024年03月25日] Technical Knockout に「ウェブの35歳の誕生日を祝う:オープンレター」を追加。Tim Berners-Lee の文章の日語訳です [2024年03月25日] WirelessWire Newsで「ティム・バーナーズ=リーのオープンレターを起点に改めて考えるインターネットの統治」を公開 [2024年04月15日] WirelessWire Newsで「BlueskyやThreadsに受け継がれたネット原住民の叡智」を公開 [2024年05月08日] WirelessWire Newsで「TESCREALふたたび:AGIが約束するユートピアはSF脳のディストピアなのか?」を公開 [2024年06月10日] WirelessWire Newsで「Googleからウェブサイトへのトラフィックがゼロになる日」を公開 [2024年06月17日] Tech

    YAMDAS Project
  • はてなは「絶対すべきでないこと」をやらかしたのか?

    おっと、タイトルだけ見て、先週から話題になっているはてなブックマークボタンのトラッキング問題の話かと思われたかもしれないが、文でははてなブックマークの問題はほとんど扱わない。また、この問題について未だご存じない方は、ARTIFACT@ハテナ系のエントリの後半にあるこれまでの流れを辿ると分かりやすいだろう(ワタシ自身の認知にも近い)。 はてなが新サービスとしてはてなブログをリリースして4ヶ月以上経つ。当初は招待制だったが、昨年末にオープンベータに移行して現在にいたっている。 ワタシもリリース時に招待されたので少し触ってみたが、機能が何から何まで足らないことにびっくりしたものである。そして、はてなは「アレ」をやらかしたのではないかという疑念が頭をよぎったが、まさかと思う気持ちと、短時間触っただけの印象で間違った批判をしてはいけないという自制、何よりそのあたりはじきに解決するのだろうという楽観

  • When to Change Passwords 日本語訳 パスワードの変えどき

    以下の文章は、Bruce Schneier による When to Change Passwords(初出は Dark Reading 2010年11月10日)の日語訳である。 どれくらいの頻度でパスワードを変えるべきか? 私はそうした質問をよく受けるが、それを言ってくるのは大抵、会社や銀行のパスワードの有効期限ポリシーに悩まされている人たち――ようやく今のパスワードを覚えたと思ったら、新しいパスワードを書き留めなければならないのに気付いている人たちだ。一体どれくらいの頻度だとより安全になるのか、彼らはそれを知りたがっている。 その答えは、パスワードが何に使われるかによる。 パスワードを変えることの欠点は、覚えにくくなることだ。だから人にパスワードを定期的に変えるよう強いれば、彼らは何年も同じパスワードを使える場合よりも覚えやすい――つまり推測しやすい――パスワードを選ぶ可能性が高い。よ

  • A Bill of Privacy Rights for Social Network Users 日本語訳

    以下の文章は、Kurt Opsahl による A Bill of Privacy Rights for Social Network Users の日語訳である。 ソーシャルネットワークサービス提供者は現在ユニークな位置にある。彼らは仲介者であり、我々の恋人、家族、友人、同僚とのコミュニケーション、会話、つながりをホストしている。彼らは極めて慎重に扱うべき情報にアクセスしており、それには長い時間をかけ、いろいろな人から集めたデータを含む。 EFF において我々は、ソーシャルネットワークサービスがそのユーザに提供すべき具体的な権利について最近よく考えている。ソーシャルネットワークサービスは、ユーザが継続的なプライバシーを有し、そのサービスに格納される個人情報をコントロールすることを保証しなければならない。ユーザはただの商品ではなく、その権利は尊重されなければならない。ソーシャルネットワーク

  • Google+は何のためのもの?(What is Google+ for? 日本語訳)

    以下の文章は、David Weinberger による What is Google+ for? の日語訳である。 Edward Vielmetti が Google Plus について、「Google+ は何のためのもの?」と問いかけた。私は Peter Kaminski の反応が特に洞察力があると思った。(Pete の許可を得て全文を引用する) Google+ の目的は、あなたを(みんなのウェブの外側、あるいは他の誰かのウェブの中に対立するものとして)Google ウェブの内に留めることだ。ここで「ウェブ」とは、かつては HTTP 経由で手に入るリンクを張られたドキュメントやファイルの集合を指していたが、デジタルライフそのものを意味するまでに成長している。 Google のビジネスは、できるだけあなたのデジタルライフの多くに介在することを目指している――これはかつてマイクロソフトのビ

  • 緊急:アメリカ合衆国のインターネット検閲を止めろ(Urgent: Stop [U.S.] American censorship of the Internet 日本語訳)

    以下の文章は、Mike Linksvayer による Urgent: Stop [U.S.] American censorship of the Internet の日語訳である。 11月16日に米国議会は、著作権保持者の許可を受けない作品の流通を止めるという名目でインターネットの広範な検閲を不当、無謀、気まぐれに可能にし、促進する法案の公聴会を開く予定である。Public Knowledge が適切に要約する通り、この「Stop Online Piracy Act(オンライン海賊行為防止法)」は、以下の点で深刻に「インターネットの機能、自由、経済性を脅かす」ものになる。 権利保持者がウェブサイト全体を閉鎖させる速度を上げることで、法制度を短絡化する Domain Name SystemDNS)サーバ間に不一致を引き起こし、ハッカー、個人情報の盗難、サイバー攻撃に対してより脆弱性を増

  • The Facebook Reckoning 日本語訳

    以下の文章は、Anil Dash による The Facebook Reckoning の日語訳である。 今週号の New Yorker に Jose Antonio Vargas による、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)と彼が代表する Facebook について長文の素晴らしい紹介が載っている。その中で、私がマークについて言った言葉「何不自由なく育ち、ずっと豊かで恵まれ、ずっと成功してきた26歳の若者であれば、人に隠さなければならないような秘密があるとは思わないのも無理はない」が引用されている。これは正確な引用だが、単に Facebook の CEO の特権についての論評というより Facebook についての私の感情にはずっと深いニュアンスがある。 まずはじめに必要なお断りを書いておく。私は Facebook を好きで使っている。私にはあの会社のあらゆる階層で

  • That’s version ∞. First launch version 0.1. 日本語訳

    それじゃバージョン無限大だ。まずはバージョン0.1を立ち上げなよ。 著者: Derek Sivers 日語訳: yomoyomo 以下の文章は、Derek Sivers による That’s version ∞. First launch version 0.1. の日語訳を著者の許可を得て公開するものである。 バージョン無限大(Version ∞) 僕はたくさんのビジネスプランの話を聞く。 その大半は、大量の仕事をこなそうとしている。 例:「これはライブ音楽のソーシャルネットワーキングEコマースポータルで、ミュージシャンや会場であればすべての予定を、音楽ファンであれば空いている日を登録するプロフィールを皆が作る。そして我々はファンとアーティストの日程を結びつけるんだ。そうすれば我々はイベントのチケットを売り、プレビュー音源のデジタルダウンロードを提供できる。ショーの後、アーティストは

  • How to tell if a FLOSS project is doomed to FAIL 日本語訳

    以下の文章は、Red Hat による The Open Source Way の第12章 How to tell if a FLOSS project is doomed to FAIL の日語訳である。 (文は元々 Tom 'spot' Callaway によって書かれたものであり、CC BY SA 3.0 の条件下で利用されている。その「フリーソフトウェアやオープンソースソフトウェアのプロジェクトが失敗する運命にあるか(そうでなくても少なくとも成功が阻害されてるか)知る方法)」は元々以下の URL に公開されたものだ:) http://spot.livejournal.com/308370.html この文章は、最近 Chromium を調べたことに端を発するものだが、何年にもわたり広く観察してきた危険信号の一部に過ぎない。 サイズ ソースコードが 100MB をこえる [失敗度5

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