08年に国家破綻したアイスランドとアイルランドの違いは「ス」か「ラ」の違いだけ、というジョークが現実に アイルランド国民は、08年に銀行危機で国家破綻したアイスランドを横目で見て、自分たちの経済ははるかにましだと信じてきた。だが今や、両国の違いは国名の「ル」か「ス」の一文字だけだ、というジョークが現実になろうとしている。 「アイルランドの借金返済能力に対する投資家の信頼は、失われたも同然だ」と、アイリッシュ・タイムズ紙のエコノミスト、ダン・オブライエンは言う。アイルランド危機の原因は、不動産バブルの崩壊で不動産開発業者に対する融資に巨額の焦げ付きが発生したことだ。 危機はこの数週間で一気に深刻化し、この国は「ひっそりと独立国として存在することをやめ、欧州中央銀行(ECB)の後見を必要とする存在になった」と、アイルランド国立大学ダブリン校の経済学教授、モーガン・ケリーは言う。 確かに、アイル