石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)とは、肩に存在する腱板の内部でリン酸カルシウムが結晶化して沈着したことによって発生する炎症のことである。このため、肩に痛みが出るなどの問題が発生する。なお、石灰沈着性腱炎(せっかいちんちゃくせいけんえん)や、石灰性腱炎(せっかいせいけんえん)などとも呼ばれる。 石灰沈着性腱板炎は、肩にある腱板の内部でリン酸カルシウムが結晶化したことが原因で、その周囲に炎症が起こって発生し、その結果、痛み出したり、肩の可動性が損なわれたりする [1] 。 病名に「石灰」と付くものの、炭酸カルシウムが沈着するわけではない。腱板内で結晶化したリン酸カルシウムは、発症初期の頃は濃厚なミルク状であり、この時点であれば、痛みを早期に無くすために、腱板に注射針を刺して、ミルク状のリン酸カルシウムの結晶を吸引して取り除くという治療も行われる [1] 。 発症から時が経