来る1月29日に、日本学術会議問題について徹底的に掘り下げた論考集『学問の自由が危ない──日本学術会議問題の深層』(佐藤学・上野千鶴子・内田樹 編)が発売になります。その発売にあわせて、編者の一人、内田樹先生よりご寄稿いただきました。今回の任命拒否問題の背景にある、学者のマインドセットについて語っていただいたものです。ぜひご高覧のうえ、『学問の自由が危ない』を手に取ってみていただけるとさいわいです。 「職人」としての学者は、この件については一歩も譲らない 内田樹 佐藤学・上野千鶴子のお二人と共編で『学問の自由が危ない』という本を出した。菅政権による日本学術会議の新会員任命拒否問題を論じたもので、多くの学者、ジャーナリストが快く寄稿依頼に応じてくれた。すでに1400の学会が抗議声明を発表しており、この件については、このあと、どれほど長期戦になろうとも、どのような政治的恫喝が加えられても、日本