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  • 東大発「ヘイト書き込み」への心からのお詫び 教養の欠如、人材育成の偏りへの大反省(1/8) | JBpress(Japan Business Press)

    東京大学大学院情報学環に所属する特定短時間勤務・有期雇用教職員が、SNSなどによって特定個人、あるいは特定の国やその国籍をもつ人々に対して、極めて不適切な書き込みを行った事実が判明しました。 部局の設立から一貫して関わってきた一教員として、まずは心からお詫び申し上げます。 ちなみに「特定短時間勤務・有期雇用教職員」という職名を巡ってもネット上に様々な意見が出回っているようですが、単なる呼称に過ぎず、何の他意もないものです。 「内閣総理大臣」を「首相」とも略称するのと同様で、単なる呼称にすぎません。 まず冒頭に、問題になったツイートの例を引用しておきます。 「そもそも中国人って時点で面接に呼びません。書類で落とします」 目を疑いました。 「資主義の文脈において、パフォーマンスの低い労働者は差別されて然るべきです」 さらに 「歴史は雑学だと思って切り捨てたんだわ。ごめんな」 「なんか日

    東大発「ヘイト書き込み」への心からのお詫び 教養の欠如、人材育成の偏りへの大反省(1/8) | JBpress(Japan Business Press)
  • 新たな物理学に突入か、固体の中を動き回る謎の粒子 熱は通すが電気は通さない奇妙な物質を発見 | JBpress (ジェイビープレス)

    (小谷太郎:大学教員・サイエンスライター) 2019年7月2日、京都大、ミシガン大、米ロスアラモス国立研究所、東京大、茨城大のグループが、ある種の固体の内部を動き回る未知の中性粒子を発見したと発表しました*1。 未知の中性粒子とはいったい何のことでしょうか。新しい元素でも見つけたのでしょうか(違います)。 *1:プレスリリース(http://www.k.u-tokyo.ac.jp/info/entry/22_entry751/) 金属の中では電子がうようよ泳いでる 今回発見された奇妙な物質は、どこが奇妙なのでしょうか。それを理解するために、奇妙でない普通の物質についておさらいしておきましょう。 例えば、金属は奇妙でない普通の物質の仲間です。みなさん御存じの通り、ぴかぴか光を反射する、電流を通す、触るとひんやり冷たいといった、奇妙でない性質を持ちます。 光を反射する、電流を通す、ひんやり冷た

    新たな物理学に突入か、固体の中を動き回る謎の粒子 熱は通すが電気は通さない奇妙な物質を発見 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 日本の「凡庸な漢籍」ゲットで習近平が大喜びの理由 文化財流出ではなく粋な対中外交だった細川コレクション寄贈 | JBpress (ジェイビープレス)

    6月26日、元大名の細川家にまつわる文化財を保管する永青文庫所蔵の漢籍が、中国国家図書館に寄贈されたことが発表された。同日に北京市内で挙行された記念式典には、日中平和友好条約締結40周年を記念する意味もあって、永青文庫理事長で元総理の細川護煕氏、中国文化旅行部長(大臣に相当)の雒樹剛氏、程永華中国駐日大使、横井裕日中国大使ら、そうそうたる顔ぶれが出席した。 だが、肥後細川藩54万石の名家に伝わる漢籍の寄贈について、ネット上では「保守派」の人たちを中心に反発の声も上がっている。いわく、これは文化財流出ではないのか、先祖から伝わった宝物を勝手に手放すな、媚中外交は許すまじ云々・・・、というわけだ。一部の保守系言論人からも、ツイッター上などで疑義を呈する声が上がっている。

    日本の「凡庸な漢籍」ゲットで習近平が大喜びの理由 文化財流出ではなく粋な対中外交だった細川コレクション寄贈 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 人類最高傑作、微分積分はこうして生まれた ジョン・ネイピア物語は終わらない~ネイピア数e誕生物語 | JBpress (ジェイビープレス)

    ネイピア数eの威力 2.71828182845904523536028747135266249775724709369995・・・ 人類のイノベーションの中で最高傑作の1つが「微分積分」です。冒頭の数がその巨大な世界の礎となり、土台を支えています。この数は、ネイピア数eまたは自然対数の底と呼ばれる数学定数です。 湯飲み茶碗のお茶やお風呂の温度、薬の吸収、マルサスの人口論、ラジウム(放射性元素)の半減期、うわさの伝播、アルコールの吸収と事故危険率、人工肝臓器、水中で吸収される光量、そして肉まんの温度、これらすべてが次の数式によってうまく説明できます。

    人類最高傑作、微分積分はこうして生まれた ジョン・ネイピア物語は終わらない~ネイピア数e誕生物語 | JBpress (ジェイビープレス)
  • ケインズが描いた週15時間労働の世界はいずこ 確かに世界は経済的に豊かになったが・・・ | JBpress(日本ビジネスプレス)

    もしジョン・メイナード・ケインズが今、天国から筆者を見下ろしていたら――彼ならエコノミストたちの良い守護天使になるかもしれない――、筆者がなぜプールサイドでゆったりする代わりに、このコラムを書いているのか不思議に思っているだろう。 「1日3時間で十分だ」。ケインズは1930年の論文「Economic Possibilities for our Grandchildren(わが孫たちの経済的可能性)」でこう述べた。 この論文は、2つの有名な推論を提供している。2030年の人々は1930年の人々より8倍暮らし向きが良くなっている。そしてその結果、我々は全員週に15時間しか働かず、どうやって時間をつぶそうかと思っている、というものだ。 ケインズは半分正しかったが・・・ ケインズは半分正しかった。今後15年間に何か大参事が起きなければ、世界の成長に関するケインズのバラ色に思える見通しは過小評価にな

    ケインズが描いた週15時間労働の世界はいずこ 確かに世界は経済的に豊かになったが・・・ | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 急接近したロシアとトルコが見る同床異夢 ウクライナに倦んでトルコと中国に走るプーチンだが・・・ | JBpress (ジェイビープレス)

    (文中敬称略) 6月7日のトルコ総選挙の結果は、事前に政権与党・AKP(公正発展党)の苦戦が伝えられてはいたものの、その予想をも上回る同党の敗北で終わった。 第1党の座は保っても、13年にわたり議会で維持してきた単独過半数は失われ、同党を事実上率いる大統領のレジェップ・タイイップ・エルドアンが描いた憲法改正による議員内閣制から大統領制への移行は、少なくとも当面は夢と消えた感がある。 主義主張が大きく異なる政党間(イスラム対世俗主義、民族主義対クルド人)で連立与党が組めるのか、何とか組めたとしてもエルドアンの狙う憲法改正に持ち込めるのか(最低でも議会定数550人の5分の3以上の発議が必要)、あるいはエルドアンが再選挙に向けて強行突破を図るのかなど、俄然トルコの政治状況は不透明感が満ち溢れるようになってしまった。 これからどうなるのかの予測は、トルコを専門とされる方々にお任せするが、エルドアン

    急接近したロシアとトルコが見る同床異夢 ウクライナに倦んでトルコと中国に走るプーチンだが・・・ | JBpress (ジェイビープレス)
  • 自衛隊は強いのか弱いのか、の疑問にお答えしよう 毎年平均して25人の死者を出す過酷な訓練は何のためか | JBpress (ジェイビープレス)

    静岡県御殿場市にある東富士演習場で実施された、陸上自衛隊の「富士総合火力演習」の予行で、砲撃する戦車(2014年8月19日)〔AFPBB News〕 そんな質問を受けることがよくある。かつて自衛隊で精強部隊育成に努めてきた身からすれば、「もちろん強いのです」と言いたいところだが、その答えはそれほど簡単ではない。 なぜなら、「強さ」を決定する基準は多岐にわたっているからである。帝國陸海軍と比較しての話か、米軍と比較してか、あるいは近隣諸国軍との比較か、隊員個々の強さか、大部隊としての強さなのか、比較対象、戦闘環境によって「強さ」の基準は違ってくる。 また、戦闘機、護衛艦、戦車など装備の物理的能力なのか、武器弾薬の補給や予備兵力など人事・後方の持続力を含めているのか、あるいは精神的な側面も含めた訓練練度のことなのか、はたまた有事法制や国民による支援も含めた総力戦能力のことなのか、「強さ」につい

    自衛隊は強いのか弱いのか、の疑問にお答えしよう 毎年平均して25人の死者を出す過酷な訓練は何のためか | JBpress (ジェイビープレス)
  • 歴史が如実に示す中国・ロシアの危険度 民主主義化することは決してなく、それを期待すれば大きなしっぺ返しを食らう | JBpress (ジェイビープレス)

    勢い、飛び込んで来る様々な事象・事件に振り回されがちになるが、このような時にこそ一歩退いて、歴史的あるいは長期的な視点で世界の動向を見極めることが重要であろう。 冷戦が終わり、米国の意識を代弁するかのように、フランシス・フクヤマ氏の『歴史の終わり』(渡部昇一訳、三笠書房、1992年)が発表された。社会主義陣営が瓦解し自由・民主主義陣営が戦いの最終勝利者となったいま、もはや質的に「対立や紛争を基調とする歴史」は終わったという主張であった。 それと符合するように、欧州でも、英国の外交官であるロバート・クーパー氏の『国家の崩壊』(北沢格訳 、日経済新聞社 、2008年)に代表される脱近代(ポストモダン)の思想が現れた。 マーストリヒト条約の調印による欧州統合(EU)の進展とグローバル化の動きがこれを後押し、日を含めた欧米先進国において持てはやされた。 脱近代の思想とは、概ね、(1)国家対立

    歴史が如実に示す中国・ロシアの危険度 民主主義化することは決してなく、それを期待すれば大きなしっぺ返しを食らう | JBpress (ジェイビープレス)
  • ロシア国民の心を巡る「テレビと冷蔵庫の戦い」 西側は戦場でプーチンと戦うより、弱いロシア経済を狙え:JBpress(日本ビジネスプレス)

    2度目の停戦合意が成立したが、ウクライナ危機の解決に向けた道筋はまだ見えてこない(写真はウクライナ東部での戦闘の停止に向け、ベラルーシのミンスクで行われた首脳会談で握手するロシアのウラジーミル・プーチン大統領とウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領)〔AFPBB News〕 ロシアの市民がウクライナでの戦争をどう見ているのか、モスクワにいる友人が気の利いた表現で教えてくれた。 彼女によれば、これは「テレビと冷蔵庫の戦い」だという。 テレビは、「ファシスト」のウクライナ人や策を弄する西側諸国との愛国的な闘争の話を流してロシア魂をかき立てる。 ところが冷蔵庫は、空きスペースが次第に増えていることや中身の品が値上がりしていることを示してロシア魂を萎えさせる、というのだ。 世論調査からも読み取れる微妙な心理状態 冷蔵庫とテレビの戦いがどんな状況にあるのかは、世論調査から読み取ることもできる。先日

    ロシア国民の心を巡る「テレビと冷蔵庫の戦い」 西側は戦場でプーチンと戦うより、弱いロシア経済を狙え:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 経済の珍しい病には大胆な治療法が必要 日本やユーロ圏が患う「慢性的需要欠乏症候群」という病:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2014年11月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 主要な高所得国――米国、ユーロ圏、日および英国――は「慢性的需要欠乏症候群」に苦しんでいる。より正確に言うならば、これらの国々は、民間部門がお金を使わないために超緩和的な金融政策か多額の財政赤字、あるいはその両方の刺激策がなければ国内総生産(GDP)を潜在GDPに近づけられないという状況にある。 日は1990年代前半から需要欠乏症候群を患っており、ほかの国々も遅くとも2008年にはこの病にかかっている。では、どのような対策を講じればよいのか。その答えを探るには、これがどんな病気なのかをまず把握しなければならない。 危機は金融システムの心停止、医師の仕事は患者を死なせないこと 例えて言うなら、危機は金融システムの心停止であり、経済に破壊的な打撃を及ぼす恐れを秘めている。経済の医師の任務は患者を生存させること。すなわち、金融システ

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  • 英国を分割するには時期が悪すぎる:JBpress(日本ビジネスプレス)

    英スコットランド・アバディーンの街頭で、英国からの独立を問う住民投票で賛成票を投じるよう呼び掛ける旗を振る女の子〔AFPBB News〕 筆者は最近まで、スコットランドが独立に賛成票を投じても、あまり気にしないと思っていた。ところが今、独立の可能性が現実味を帯びるに従い、自分がひどく動揺していることに驚かされている。 今では、世論調査を執拗に注視している。独立に反対する「ノー」陣営の無能さと、「イエス」陣営の視野の狭さに憤りを覚えている。そして、投票日が近づくにつれて、嫌な予感が強くなっていく。 なぜそんな気分になるのか? その答えは、独立の是非を問うスコットランドの住民投票によって、自分の抱くアイデンティティーと個人的な安心感が英国人としての国籍といかに強く結びついているか気づかされたからだ。 一方、国際情勢をカバーする筆者の仕事は、世界が過去数十年間なかったほど危険な状態にあることを教

    英国を分割するには時期が悪すぎる:JBpress(日本ビジネスプレス)
    OKU_s62
    OKU_s62 2014/09/17
    "世界の「闇の勢力」は英国分裂を喜ぶ"
  • 米国のイスラム教徒:欧州より溶け込んでいる理由:JBpress(日本ビジネスプレス)

    欧州と比べると、米国のイスラム教徒は社会に溶け込んでいる(写真は米バージニア州フォールズ・チャーチのモスクでの礼拝の様子)〔AFPBB News〕 米国務省の推定では、最大100人の米国人ジハード主義者(イスラム聖戦士)がイラクとシリアで戦っているという。2人目の米国人ジャーナリストが「イスラム国(IS)」によって首をはねられたことを示していると見られるビデオが出回っている。 読者は、米国最大のイスラム組織が年次会合を開くには、今は難しい時期だと思うかもしれない。 だが、レーバーデー(労働者の日、今年は9月1日)の週末にデトロイトで開かれた北米イスラム協会(ISNA)の会合は、欧州ではなかなかくつろいだ気分になれない宗教的少数派を米国がいかにうまく同化させているかを思い出させた。 会議場は、異なる伝統との一体感を表す衣装をまとった異なる人種のイスラム教徒でいっぱいだった。イスラム教ボーイス

    米国のイスラム教徒:欧州より溶け込んでいる理由:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 古い秩序が崩壊し、部族と宗派が中東を支配:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2014年8月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」のジハード戦士たちが6月にシリア東部から飛び出し、イラクの北部と中部に攻め込んだ時、彼らはカリフ制国家の樹立を宣言しただけでなく、オスマン帝国のアラブ領地を分割し、全く異なる宗派と民族を欧州式の国民国家に投げ入れた1916年の英仏秘密協定「サイクス・ピコ協定」を破棄したと述べた。 だが、自らの帝国の利益を拡大するために第1次世界大戦後に英国とフランスが作り出したイラクとシリアは、すでにバラバラになり始めていた。 2003年の英米の侵略によって粉々になったイラクの事実上の分離もかなり進行していた。2011年に自身の専制政治に対する反乱が起きてから、バシャル・アル・アサド政権が自国民に無慈悲な戦争をしかけてきたシリアは、すでに宗派の線に沿って分解しつつあった。 1世紀前に逆戻りしたように見える中東

    古い秩序が崩壊し、部族と宗派が中東を支配:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 中国西部の危機:第2のチェチェンになる恐れ:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2014年8月9日号) 新疆ウイグル自治区での強権的な弾圧が反乱を煽っている。中国の指導部は戦術を切り替えなくてはならない。 ウイグル族はいまだかつて、中国において居心地が良いと感じたことがない。かつてテュルク系イスラム教徒のウイグル族が大多数を占めていた新疆は、無理やり中国の帝政に組み込まれた。 一部の地域で活動していた反体制派が共和国を設立し、独立を勝ち取ったこともある。しかし1949年にはこの共和国も中国共産党によって息の根を止められ、短命に終わった。 それ以来、1600キロ東に位置する北京の政府は新疆ウイグル自治区を抑え込もうと取り組んできた。しかし、その政策は機能していない。習近平政権は民族紛争の泥沼にはまり込む危険を冒している。このままでは中国版のチェチェンになりかねない。 噴出するウイグル族の不満 過去数十年にわたり、共産党は支配を確立するため、いくつかの

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  • バブル崩壊を力ずくで回避?壮大な社会実験に挑む中国 地方都市に立ち並ぶ大量のマンションの未来 | JBpress (ジェイビープレス)

    中国広西省の九江市を訪ねるチャンスがあった。中国は都市を1級から6級に分けている。1級都市は北京や上海、南京など18の主要都市、2級都市は省都である石家庄や太原など省都を含むあまり経済が繁栄していない25の大都市である。3級、4級と級が下るにつれて規模が小さくなり、また経済面での重要性も減じる。 今回訪ねた九江は5級都市である。長江に面しているために船を利用した物流が可能であり、また名勝地「廬山」を抱えることから、5級の中では有力とされるが、それでも地方都市であることに変わりがない。 その九江市のあちこちで大型のマンションが建設中であった。人口は472万人(2010年センサス)であるが、中心部に限れば70万人に過ぎない。その小さな市がマンションの建設ラッシュに沸いている。中国不動産に対する過剰投資は北京や上海だけではなく、地方の小都市にまで及んでいる。

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  • 追い込まれたプーチン大統領、味方を維持するための戦い:JBpress(日本ビジネスプレス)

    まず、破綻した石油会社ユーコスの元大株主らに500億ドルの賠償金を支払えという命令が裁判所からロシアに下された。次に、欧州連合(EU)がウクライナ問題について、初めてロシア経済の全セクターに真の打撃を与えうる追加制裁を科すことを決めた。 この2日間で、欧州とロシアの関係は冷戦終結後最悪の状況に陥った。1980年代半ば以降で最悪と言ってもいいかもしれない。 タイムマシンで昔に戻ったような感覚は、29日の米国の動きによりさらに強まった。ロシアは新型の地上発射型巡航ミサイルの実験を行っており、ロナルド・レーガンとミハイル・ゴルバチョフの間で交わされた重要な軍縮条約に違反していると米国が非難したのだ。 ロシアのメディアや政治家は、ユーコスの件の裁定とEUによる「第3段階」の制裁の開始を結びつけ、これはロシア経済に打撃を加える試みだとする陰謀論を展開しているが、この2つの出来事が同じタイミングで明ら

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  • 硬軟織り交ぜて支配強めるISIS イラクとシリアで勢力拡大――恐怖と分断統治とソフトパワー:JBpress(日本ビジネスプレス)

    黒地に白い文字の刻まれた「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」の旗が今、シリア東部の町デリゾールのほとんどの地域ではためいているが、他の反政府勢力によると、地上にISISの戦闘員の姿はほとんど見えないという。 ISISは秩序を保つために地元の部隊を使い、一定の距離を置いて町を支配している。デリゾールのハムザ旅団のムンディル・サファン氏は、「彼らは町にやって来て、『誰もお前たちの邪魔はしない。だが、何か必要なものがあれば、我々が助けてやる』と言った」と話す。 バシャル・アル・アサド大統領率いるシリアの政府軍と戦っている多数の反政府勢力と同様に、サファン氏の部隊は、アルカイダから分派したISISがデリゾール県の9割を掌握したと主張する中で、以前と変わらぬ活動を行っている。「ISISは、我々の部隊が以前と同じように地域を統治するに任せている」とサファン氏は言う。 シリアとイラクの多くの地域で

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  • 深刻な危機にある米国の政治 利権集団の増殖で機能不全に | JBpress (ジェイビープレス)

    「裕福な人がより裕福になるのは、裕福な人の方が政治システムに質のいいコネを持っていて、自分たちの利益促進のためにそのコネを利用することができるからだ」──。 政治学者のフランシス・フクヤマ氏は、25年前、「ナショナル・インタレスト」という外交専門紙に「歴史の終わり?」と題する論文を書いて一躍「時の人」となった人物である。そのフクヤマ氏が、「ウォールストリート・ジャーナル」(2014年6月11日付)に寄稿した文章「民主主義は今も『歴史の終わり』」の中で、ワシントン政治の機能不全に対して深い憂慮を示している。 フクヤマ氏が問題視しているのは、自己中心的な利権集団の力が増していることである。 民主主義制度において市民が自らの利益を守るのは正当なことである。そのため米国では多くのロビー団体が組織されてきた。だが、これらの活動も過ぎれば特権になってしまう。結果の平等よりも機会の平等を強調する米国では

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  • 田中角栄のいないタイと中国は「中進国の罠」を乗り越えられるか? | JBpress (ジェイビープレス)

    タイで軍事クーデターが発生した。現在までのところ、大きな混乱も生じていないために、経済への影響は限定的との見方も広がっている。しかし、中長期を見たときに、経済成長に悪影響を及ぼすことは明らかだ。タイは「中進国の罠」にはまった。 アジアは1980年頃から奇跡の成長を続けてきたが、ここに来て成長の鈍化が顕著である。その代表がタイと中国だ。両国ともに1人当たりのGDPが5000ドルを超えて、先進国の目安となる1万ドルまで、あと一歩というところに来た。開発途上国の優等生である。 しかし、真に先進国になるためには「中進国の罠」を乗り越えなければならない。アジアにおける「中進国の罠」とは、経済発展に伴い農工間格差が広がり、政治が不安定化することである。 必然的に生まれる都市と農村間の経済格差 経済発展とは、ごく簡単に要約すると、農業が主な産業であった社会から工業やサービスが主体となる社会に変わることに

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  • 「スウェーデンの日本化」論争勃発 デフレに突入する欧州経済~北欧・福祉社会の光と影(45) | JBpress (ジェイビープレス)

    また、スウェーデン中銀がなぜこのような「ひどい間違い」を犯したのかについて彼は、同銀は「分析の理論的根拠のように聞こえるものを挙げているが、状況に応じてその言い分を変節させて」おり、「政策を変えないまま新しい理論的根拠を打ち出している」ため、はっきりした理由は分からないとも書いている。 そして、中銀の過度な引き締め政策を「サド・マネタリズム」、つまり「加虐・被虐性マネタリズム」と呼び、「彼らは苦痛を与えることによって、どれくらいタフかを証明しようとしている」と言う。 「サド・マネタリズム」は「サドマゾヒズム」のもじりだろうが、この用語自体は、英オブザーバー紙のウィリアム・キーガン記者による造語だということだ。 クルーグマン氏はこの語を「失業率が高く、インフレ率が低い場合であっても、低金利と金融緩和を嫌悪する姿勢」と定義し、「スウェーデンの失業率は利上げが始まった直後に下げ止まり、最終的にデ

    「スウェーデンの日本化」論争勃発 デフレに突入する欧州経済~北欧・福祉社会の光と影(45) | JBpress (ジェイビープレス)