【ごく一部のみ引用】 メディアの役割も重要である。放射線と福島県に関する正確な情報を分かりやすく伝えるよう努めなければならない。しかし、メディアはこれまで、安心よりも不安を与える言説をより多く報道する傾向があったように思われる。ニュース性の判断に、センセーショナリズムによる偏りはないだろうか。自らの報道姿勢を顧みたい。 科学が差別の正当化の手段として使われるようなことがあってはならない。
![(メモ)7年目を追記、6年目を迎えたこの時期に目にした論説](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0a742a30435fe62cfbd1bf1374615e02a2f9e3be/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstatic.fc2.com%2Fimage%2Fnoimage.gif)
放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブしたり、医学分野の素人勉強をノートしたり、です。 リンクはご自由に。 福島での甲状腺スクリーニングの過剰診断の話、主流になってる「過剰診断が問題だからやめよう」という話に私も概ね同意ながら、若干違った意見を持ってもいるので敢えて口をはさまずにいましたが、やはり議論としてちょっと雑な印象があるので、少しだけ書きますね。 最初に結論を書くと、私も一斉検査は中止して、検査をやってること自体もあまり触れないようにしつつ、希望者は容易に無料で検査を受けられるようにし、受診者には甲状腺癌の「癌らしからぬ特徴」をきっちり説明し、甲状腺病変があった場合の治療やフォローも自費負担0にするのがいいと思っています。 で、「甲状腺癌が心配だから続けよう」論だけでなく「過剰診断が問題だからやめよう」論も雑だと言うのは、受診者を一塊に捉えてるからです。受診
表記の命題は、放射線問題だけでなく化学物質の発がん性問題にも共通するものですが、中西準子氏の論説が大変勉強になりましたので、アーカイブさせて頂きます。 (ここは、次項のためのイントロ的引用です) 中西準子氏のHP 雑感614-2012.11.7 放射線による健康リスク、特に低線量被ばくによるがんリスクについての議論は、「直線しきい値なしモデル」をどう考えるかという視点抜きには進めることができない。これは、安全概念の否定になる。しかし、多くの人が、安全概念の否定という重大なことを意識せずに、放射線の健康リスクを論じている。そのことが、いくつもの混乱をひきおこしている。 しきい値なしモデルを認めることは、リスク0の線量(用量)がないということだから、放射線なり化学物質を全部禁止しないかぎり、あるリスクレベルを「現実的安全レベル」として選ばねばならない。それを許容量として使っていかざるを得ない。
最近発表された平成26年版環境白書に、震災がれき処理のまとめ的な情報が掲載されていました。(第1部第2章 被災地の回復と未来への取組) さらに、久しぶりに環境省の災害廃棄物処理情報サイトを覘いてみたら、処理完了のメッセージやデータなどがありました。 がれきの広域処理に関して、いくつかのエントリーを書いてきましたので、その最終として、上記サイトからの情報をベースに、ブログ主なりのグラフを作成して、“まとめ”としておきます。 災害廃棄物:13道県239市町村で、約2,000万トン、 津波堆積物: 6県36市町村で、約1,100万トン (津波堆積物の説明は下の方に) 被災県内での懸命な処理に加え、広域処理による多くの自治体や民間事業者の協力により処理が推進され、福島県の一部地域を除いて、目標として設定した平成26年3月末までに処理を完了。 データ出典はこちら 積極的な再生利用が実施されており、災
(前略) 今回の「美味しんぼ」騒ぎをみると、まだこんな3年前の私たちの時間で止まったきりの人がマスコミ界に多数のさばっていることに驚きを感じました。まぁ、「美味しんぼ」の最終取材が2012年11月だそうですからね(苦笑)。 (中略) スピリッツ編集部は見解の中で、「事故直後に盛んになされた残留放射能や低線量被曝の議論が激減した」ことを、この「美味しんぼ」の掲載意義に挙げています。 そうではありません。放射線によって切断されたDNAが自己修復するように、 「被曝」地住民の多くは、放射能と戦い、正しく理解したからです。 低線量被曝で障害があるかないかなどという神学論争にふけっている余裕はなく、今後も長期に続く保健活動を地道に続けてひとつとつ不安の種を潰していく中で自信を取り戻していったのです。 (中略) 一方「美味んぼ」に出てくる人々に色濃く覆うのは精神的ニヒリズムです。彼らは後ろ向きなことし
放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブしたり、医学分野の素人勉強をノートしたり、です。 リンクはご自由に。 追記しました。2014/3/31 2014/3/28発表の環境省の比較調査関連を追記。2014/3/29 (上記までの追記記録は割愛) 初回公開日:2014/03/13 2014/3/11の報道ステーション(古舘伊知郎)は甲状腺がんについてのひどい偏向報道で呆れてしまいます。 甲状腺がんに関する医学的な知見やチェルノブイリと福島の違いといった、すでにわかっている事実の重要性を無視したものですね。 この番組に関わった人達はこの3年間、いったい何をしていたんでしょうか? 何の目的でこのような報道をしたのでしょうか? 間違った正義感か?、脱原発か?、政府・行政への単純反発か? 報道をみて無用な不安を抱いてしまう人(特に子供さん)が多くなることに心を痛めます。 ★「市
放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブしたり、医学分野の素人勉強をノートしたり、です。 リンクはご自由に。 3月8日に環境省の発表およびそのニュースがありましたが、関連したブログ記事・Twitterをアーカイブします。 ★日経メディカルの孫引き 出典はこちら 福島県と、青森、山梨、長崎3県の甲状腺検査 ★「福島 信夫山ネコの憂うつ」2013/03/11 震災から2年 福島の子どもの甲状腺異常なし 「反原発」はデマ攻撃をやめないと「自称報道教会(自由報道協会)」みたいにオワリだにゃ (一部のみ引用) デマ戦争は続くものの、福島を苦しめる「反原発正義軍」のデマは暴かれ、敗退は益々はっきりしてきた。特に、初の公式な「デマ対策」として行われた「福島以外での甲状腺調査」の成果があがったことは大きい。 Togetter「甲状腺検査、福島と他地域で差なし」報道への反応にある「否定
今回の「甲状腺癌見つかった」報道が騒ぐに値しないことは、「元々一定割合で存在する病気なんだから、調べれば見つかるのが当たり前」という極めて単純な、別に専門家じゃなくとも分かる道理で理解できるんですよね。 (この調査そのものが今後増えたかどうかを調べるためのベースのための調査だと思っていたのですが違うのでしょうか。) まさにそうです。甲状腺癌の成長速度から言って、今の段階の検査は元々あった甲状腺癌を確認するためのものと考えてOK。 (今回は一人見つかったとのことですが、そのくらいなら「通常の比率の範疇」だから取り立てる程の事ではない、ということですよね?・・・どのくらいの頻度や人数で見つかると、危険だと言われるんでしょう?) 自然発生で100万人に数人レベルと私も把握しています。この場合はスクリーニング発見なんで自然発生より多いはずですが、確率が低い分、集団によってバラつくので、8万人で1人
放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブしたり、医学分野の素人勉強をノートしたり、です。 リンクはご自由に。 『当該ヤマトシジミ論文のコメント欄に批判が掲載された』を追記しました。2012/9/30 『個体の異常頻度の検定などについて、bloom先生のコメント』を追記しました。2012/8/21 一連の放射線がらみの勉強で、色々なことを学びましたが、その一つが表記のことです。 個別には、バンダジェフスキー論文、児玉論文(チェルノブイリ膀胱炎のこと、3項に記述)などでその認識を強めてきたのですが、今回、新たな騒ぎがあり関連情報を含めてアーカイブさせて戴きます。 琉球大の大瀧丈二氏がscientific reports誌に出した「原発事故がヤマトシジミ蝶の突然変異を誘発した」という論文 The biological impacts of the Fukushima nuc
全て引用です。(グラフを横型に変えただけ) PBq(ペタBq)=1015Bq 福島の原発事故で最も多く放出されたキセノンXeは希ガスであり、上空に飛んでいったまま地上に降下してこないのと、化学的に不活性なので生物体内に積極的に取り込まれて濃縮したりということもないので、人体への影響は無視できます。 揮発性元素、中程度の揮発性元素、難揮発性元素の量ともチェルノブイリ事故の多さが分かります。 【追記】 @iPatrioticmom 希ガスのほとんどは炉から放出され,空間線量を上げたが,沈着せずに四散し,崩壊した.そのBq値がヨウ素より多かったとする保安院計算は,定性的には妥当と思う. — ryugo hayanoさん (@hayano) 7月 2, 2012
適宜、追記しています。最新追記は『ドキュメンタリー番組の罠 片瀬久美子さん』、『BPOへの提訴に関する動き』、赤字で【追記】です。 表記の番組(12月28日 22:55~23:23)を見て、NHKがこんな“煽り系”,“脅かし系”の情報を流すのかと、少々、驚きました。 内容についての的確な反論・疑問をアーカイブさせていただきました。 ●番組のHPに掲載の予告情報 この予告を見て、科学が公式な結論を出せていない命題に30分で何を言うのか?、と疑問を持ちました。 【追記】 “なるほど”が、池田信夫さんがツイッターで。 奇妙なのは、23時台の30分番組で3ヶ所も海外取材していること。Nスペか何かもっと大きな番組として取材したのが、話がしょぼかったので深夜番組に落ちたのではないか。全部ボツになるのを避けるために捏造したのでは。 RT @kantomi: この手の捏造は慰安婦などでもよくあった。 —
理事長 野間口有、田尾博明、兼保直樹 2011/4/28~5/12 産総研つくばセンター 2μm以下に存在し、0.2~0.3μmと0.5~0.7μmに極大値を持つ二峰性の特徴的な分布を示した。(図1A)。 (つぶやき) この2つ文献の粒径分布は、かなり違っていますね。今後の考察に期待です。 ちなみに、 場所は筑波で同じ。時期は3~4週間違う。後者の地上高は不明(有料の原典には書いてある?) (文献Bから部分的に引用) 【結論】 放出された放射性セシウムを大気中で長距離を輸送する担体は硫酸塩エアロゾルである可能性が大きい、との結論を得た。 (上記引用の続きとして) 測定された放射性セシウムの質量は1m3の空気中に数フェムトグラム ( fg =1×10-15g)程度ときわめて微量であり、放射性セシウム単独では図1Aの粒径分布の粒子は形成できず、大気中に比較的豊富に存在する何らかの大気エアロゾル
放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブしたり、医学分野の素人勉強をノートしたり、です。 リンクはご自由に。 田崎先生の本の修正(自然被曝線量は2.09→2.1m Sv/年)に合わせ更新。2013/1/9 (上記までの追記・更新記録は割愛) 初回公開日:2012/04/07 放射性物質は自然界にも存在しており、日本平均では、年間2.1 mSvの自然放射線を受けています(1時間あたりに単純換算すると、0.25 μSv/hになる) 。 ちなみに、世界平均では年間2.4 mSv です。 自然放射線による被ばくの内訳は以下のとおり。【更新】 同じ調査の1992 年のバージョンでは1.5 mSvとされていた。新しい調査結果で被曝量が増加したのは日本での環境が変わったからではなく、ポロニウム210による内部被曝の評価を食物中のポロニウム210 の量の実測値をもとに正確に計算したこ
この冊子の本論は副題のとおり“事故収束時の考え方の基本”であり、個人的には超お勧めです。 なお、発行の経緯や趣旨は、「編集メモ」(4~7ページ)に記載されています。 208ページ構成ですが、本論の部分は冒頭の図表の数ページに凝縮されているのでそこだけでも勉強になりました。 その中から、一つだけ図を引用します。 (説明の一部を引用) まずは、計画被曝状況。これは、原子炉作業員や、放射線を扱う医者や技師など、線源が制御されている状況です。 これに対して、核事故での場合を緊急時被曝状況(ICRP109が扱う)と現存被曝状況と呼んでいますが、(後略) ただし、そもそも、原子炉で働いたり放射線を扱う医者や技師でない一般の人は、計画被曝状況とは無関係です。(患者として放射線を浴びる医療被曝は、必要に応じて行うことになっていて、計画被曝状況とは関係がありません。) さらに、空間線量が年間20mSv以上の
(1) 政府の無策 ① 枝野官房長官「直ちに健康に影響ない」の罪 「将来は健康影響がある」と受け止められた 確定的影響(不妊、脱毛、下痢など)がないことを明言しなかった 専門家が会見に同席しなかった ② 政府の統一方針がなく、各省庁、原子力安全委員会任せだった 食品暫定基準の拙速 学校分野は文部科学省に押しつける 20ミリ、1ミリの説明不足(防護基準と健康影響との混乱) ③ 「全体のリスク」を考慮しなかった 計画的避難区域で全村避難を強いられた飯館村のケース 避難のリスクは被ばくのリスクよりも大きい ④ リスクの「相場観」を提示できなかった 喫煙はもちろん、肥満、野菜不足、運動不足よりも遥かにリスクが小さい ⑤ 不安の声、世論への融合 福島県の生産者を無視した小宮山厚労相、厚労省の食品新基準 ⑥ 結論=政府にリスクコミュニケーションの発想がなかった (2) 専門家の対応 ① 不安の内容を十
PKAnzug先生の解説は“知る人ぞ知る”、甲状腺関係で的確かつ判りやすいものと思います。本ブログでの登場は2回目です。前回は下記のエントリー。 ●“福島の子 10人の甲状腺機能に変化”に関する情報まとめ 今回もございました。北海道大学病院核医学診療科 (原意を損なわない範囲で改行、太字加工して、全文引用) さて、例の文春記事に関してはいろいろ言われているようですが、かなり正論を言ってる人でも微妙に間違っていたりする部分があるので、甲状腺癌について少し書きましょうかね。 まず確認ですが、あの記事に関連して重要なのは、子供2人の甲状腺腫瘍が良性か悪性かではなく、良性であれ悪性であれ原発事故とは関係がないということです。単に子供の甲状腺癌がスクリーニングで見つかった、という話なら普通にありうる話で、原発に絡めて煽ってるのが致命的に間違ってる。 実際にあの子供の甲状腺腫瘍が良性か悪性かに関しての
放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブしたり、医学分野の素人勉強をノートしたり、です。 リンクはご自由に。 “科学が公式な結論を出せていない低線量被ばくの影響問題”というフレーズは、本ブログの中に何回も出てきます。 確かに、この分野の研究は諸説・効果が錯綜しており、強い・弱いを含めれば色々な説が唱えられています。 その様な中で、様々な情報を自分なりに理解したりガセネタを掴まない様に、勉強してきました。 このへんで、中間的に整理しておく事にしました。 後半では、厳しい放射線安全基準を求めたのは、原子力ムラが既得権益を守る為である、という仮説の紹介。 最後に、私的なつぶやきをチョット書きました。 詳細は、2011/09/18にアップしてその後も追記してきた下記エントリーのとおりである。(今回、かなり加筆した。) ●LNT仮説ほか、放射線の“確率的影響”を巡る諸説のまとめ
放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブしたり、医学分野の素人勉強をノートしたり、です。 リンクはご自由に。 朝日新聞11/16では福島原発周辺住民、内部被曝量は限度以下 京大など調査。 日経11/16では福島在住成人の内部被曝「気にする水準でない」京大が調査 福島第一原発周辺の住民の食事や呼吸による内部被ばく量がどれくらいになるかを京都大などのグループが調べた結果、最大に見積もって計0.16mSv/年で、年間線量限度1mSv/年をはるかに下回った。内部被ばくの危険性が低い事を科学的に検証した調査結果である。 元になる京大の論文は福島県成人住民の放射性セシウムへの経口、吸入曝露の予備的評価 さて、新聞記事は簡潔すぎるし、論文を読むのはチョット手ごわい。 勉強がてら、論文から抜粋してその中間の情報に仕立ててみます。 ●著者 石川裕彦教授 京都大学防災研究所 小泉昭夫教授
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く