台風や地震等の災害による被害や虐待、いじめ、交通事故、暴力行為……。こうした事故や事件による被害者の方が負う心の傷は、とても深く、治りにくいものです。とくに、発達期に受けたトラウマは、その後の人生に影響を及ぼしかねません。 今まさに発達期にあるお子さんはもちろん、子どものころにトラウマを負って、癒えないまま大人になったという方は、心の傷による生きづらさを抱えています。 トラウマは、そもそもどういうものか? 何らかの体験によって、傷を負い、心が本来の役割を果たせなくなった状態を「トラウマ」と言い、専門的には「心的外傷」と呼ばれます。トラウマは、心身に様々な影響を及ぼし、生きづらさのもとになることがあります。 日常でトラウマという言葉は、「苦い思い出」といったくらいの意味で使われることもありますが、徐々に記憶が薄らいでいく思い出と、トラウマは異なるものです。 トラウマによって、体験後に現れた症