体細胞クローンの牛と豚を食用にすることについて、内閣府食品安全委員会の新開発食品専門調査会のワーキンググループ(座長=早川堯夫(たかお)・近畿大薬学総合研究所長)は19日、「一般の繁殖技術で生産した牛・豚と同じ安全性を持つ」とする報告書をまとめることを確認した。 食品安全委員会は、この報告書を基に健康影響評価書を作り、年度明けに厚生労働相に通知する見通しだ。クローン由来の食品の流通を認めるかどうかは、厚労省・農林水産省が最終判断する。 すでにいる個体の遺伝的コピーといえる体細胞クローンの牛は、国内では研究目的に限り生産が認められている。死産や生後まもなく死ぬ率が高く、懸念する声もあるが、専門参考人として呼ばれた塩田邦郎・東京大教授(発生生物学)は「遺伝子のスイッチのオン・オフが、混乱した状態になったため」と説明した。 また、順調に育ち生後6カ月を過ぎたクローンは一般の牛・豚と生理機能